■前便とおなじく、基本的な語の意味論的な考察。
■「
時間的前後・空間的前後については、いろいろと考察がなされているようだが、それほど クビをひねるような難題なのだろうか?
■たしかに、空間的前後(まえ/うしろ)と時間的前後(あと/さき)とは、逆転がみられるようにみえる。■しかし、これは話者が、「時間軸を象徴する人生という道を、あとずさりしている」とかんがえれば、単純に理解できる。身体イメージとしては、過去にかおをむけながら未来にあとずさりしている。■このようにとらえれば、時間的過去(まえ)は空間的前方(まえ=さき)にあたり、時間的未来(あと=さき)は空間的後方(うしろ)という構造が理解しやすい。
■いずれにせよ、時間的な「あと/さき」に、空間的な「まえ/うしろ(前後)」イメージが投影されるかたちで、時間的な「まえ=さき」は過去を意味し、「あと」は未来を意味する。
■もちろん、「うしろをふりかえらない」というときは「うしろ=過去」であり、「あとは まかせた」のときは「あと=過去」なのだが、このばあいの身体は、前方=未来にむいていると。
●「
〈盛岡ことば入門〉301 黒澤勉 あど、ぼってぐがら」(2006/6/28)
●旧ブログ・カテゴリー「
ニホンゴ/コクゴ/ミンゾクゴ」