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ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

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政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

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生活保護行政―北九州市を苦い教訓に(朝日・社説)【追記あり】

■『朝日新聞』の20日の社説から。

生活保護行政―北九州市を苦い教訓に

 生活保護に税金をなるべく使わないようにする考えが、「DNAのように職員に染みついている」。

 自ら設けた第三者委員会からそう厳しく批判されたのは、北九州市である。なにがなんでも生活保護の支給を抑えようというのだから、この街に住む人たちはたまったものではあるまい。

 第三者委員会は、生活保護を受けられなかったり、打ち切られたりした男性3人が相次いで孤独死した事例を検証した。委員会が先月まとめた最終報告を読むと、市がどんな方法で保護費を減らしていたのかがよくわかる。

 第一の方法は、「申請したい」という人が窓口に来ても、あれこれと理由をつけ、申請書を渡さないことだ。相談に来ただけ、として処理する。これが悪名高い「水際作戦」と呼ばれるものだ。

 門司区の50歳代の男性は2度も福祉事務所に出向いたのに、申請書をもらえず、ひっそりと独りで亡くなった。

 自立するよう求め、生活保護の辞退をしつこく迫るのが第二の方法だ。

 死後1カ月で見つかった小倉北区の50歳代の男性はこのケースにあたる。けっきょく辞退届を出した。だが、担当の職員はそのあとの就職先や収入の見通しを尋ねることさえしなかった。

 第三が数値目標だ。60年代から05年度まで、各福祉事務所は年度初めに保護費を抑える目標を立てていた。

 北九州市は石炭産業の衰退の影響をまともにかぶり、生活保護を受ける人の割合がかつては全国一だった。

 それがいまでは、保護率は政令指定市のなかでも下位に落ちた。それどころか、指定市の保護率が軒並み上がり続けるのをよそに、横ばいを保っている。北九州市は全国のモデルとして、厚生労働省から高く評価されてきたのだ。

 厚労省が監査で北九州市の問題点を指摘したのは昨年末である。過ちを見過ごしてきた厚労省の責任も免れまい。

 つい最近まで省内では、生活保護の水準を引き下げるかどうかが検討されていた。だが、いまは引き下げなどを考えるのではなく、保護を必要とする人にきちんと支給することが先決だろう。

 最終報告は、北九州市内で保護受給中に孤独死した人が半年間で24人いたという事実も指摘した。生活保護だけでは救えない孤独死の対策に取り組まねばならないのは、他の自治体も同じだ。

 一方で、収入を少なく申告するなどの手口による不正受給も後を絶たない。厚労省によると、06年度の不正受給は前年度に比べて2200件増え、金額は約19億円上回る約90億円にのぼった。

 北九州市が保護費を抑えにかかったのも、もとはといえば、暴力団員などの不正受給が目立ったからだ。

 生活保護の不正受給にいっそう目を光らせるとともに、本当に生活に困っている人の命綱にする。各自治体は、そんな当たり前の行政をしてもらいたい。

-------------------------------------------
北九州市の生活保護行政の体質については、旧ブログで再三とりあげてきた。でもって、北九州市が突出して異様な姿勢だとはいえ、それが厚生労働省が黙認してきただろう方針であって、ほかの自治体でも、おおかれすくなかれ、同様な対応・運用があるはずだ、いまさら厚生労働省がえらそうに指導するのは、おかしいって批判もしておいた。■自治体のまどぐちが、自分のところだけ、違法な運用を延々とくりかえせてきたはずがないからね。
■その意味では、『朝日』の批判的論調は、まあ妥当なところと一応いえそうだ。■ただね。不正受給問題には、ねぶかい背景がひかえているわけで、簡単に不正がへらせるわけではない。■「在日」たたきの被害妄想的社会心理(「やっかみ」「偏見」ほか)などもからんで、問題解消は なかなかやっかいだ。



【2008/01/23 追記】
■たとえば、右派系による「在日特権」論にかぎってみても、「在日の99.95%が享受してない権利を『在日特権』と呼ぶらしい」といった痛烈な批判がある。

……
実は私は平成5年に両親と一緒に帰化しました。つまりそれ以前はれっきとした在日韓国人だったわけです。

にもかかわらず、住民税の減額措置なんて一度もありません。ちなみに両親も私も全国で在日が一番多く住む『大阪』にずっと住んでいます。民団の会員でもあります(在日だった当時)。

在日なのに享受できない『在日特権』って何なのですか?

もしも『在日特権』が事実ならなぜ両親や私はわざわざ帰化したのでしょうか*2。何故せっかくの特権を手放してまで年間約1万人も帰化する在日がいるのでしょうか。不思議な話です。

……

【参考エントリ】

誰かの妄想「rodeoさんへの回答+伊賀市の住民税減免の件」
http://ameblo.jp/scopedog/entry-10056093245.html#tbox


解決不能「『在日特権』に関する素朴な疑問なのだが」
http://d.hatena.ne.jp/hagakurekakugo/20071113/p1


ホンマかいな在日特権?
http://blog.goo.ne.jp/mpac
……

------------------------------------
■以上の文章は、あくまで伊勢市などで問題化した住民税の減免措置の例だが、減免措置対象者の要件に

(1)生活保護法の規定による保護を受ける者

(2)当該年において所得が皆無となったため生活が著しく困難となった者又はこれに準ずると認められる者


という項目がふくまれていることをみれば、いわゆる「在日特権」と「生活保護不正受給」とが、「受益層」としてかぶることは、ほぼ確実だろう。■では、、「在日特権」論をさわぎたてている層は、うえのような批判にデータをもって反批判をかえせるのか? おそらくできないとおもう。かれらにとって必要なのは、データにもとづいた社会的公正なんかではなくて、おのれの劣等感の補償=防衛機制の素材としての攻撃対象だからだ。
■うえの文章のかきては、つぎのような痛撃をくわえる。

以前から『在日特権』というデマを流す人がいることは知っていました。

まずは、そのガセネタに対する感想から述べたいと思います。

今の日本には不幸な人がたくさんいるんだな~って思うだけです。経済的にも精神的にも貧しくなったせいでしょう。clawさん(▼CLick for Anti War 最新メモ)が言うところの『嫌韓下流』です。日頃よっぽど虐げられた生活をしてるのかも知れません。誰かを貶めることで自分が偉くなったような(錯覚)気分に浸っているようです。

もしも向上心のある人なら、コンプレックスを克服するために努力したり、その結果変えられないことは受け入れようとします。でも嫌韓(もしくはネット右翼)はヘタレ集団なので、ネットで文句ばっかり言って何の行動もしません。だから『嫌韓下流』*1なのです。

そんな嫌韓(もしくはネット右翼)にとって自分より下の存在は不安を解消する(あくまで錯覚ですが)ために必要です。つまり在日は自分より悲惨でなければならず、在日の不安定な立場が改善されたり、生活が救済されたりすることが許せないのです。

きっと彼らは、在日がただ空気を吸っているだけでも『特権』だというでしょう。

-----------------------------------
■「在日特権」も「生活保護不正受給」も実在するだろう。しかし、その問題解消が実体(質・量)として喫緊の課題なのか、充分検討するべきだろう。■公共事業や軍需ほか、さまざまな利権は数百億~数兆といった水準で実在する。■経済階層上最底辺というべき部分で、しかも人口のうちごく一部にすぎない部分に対するしつこい攻撃が、なぜくりかえされるのか? その でどころ、「論者」たちの動機や利害こそ分析すべきではないか? むしろ、「特権」や「不正受給」などの モグラたたきよりも、それらをさわぎたてる層のなかの「特権」層こそ、日本のヤミの権力ともいうべき部分ではないだろうか?
■日本国籍をとらないこと、あるいは暴力団等、ウラ稼業から あしをあらうことしないことで えられる「特権」をすてられない、ごく一部の集団は実在しそうだ。■しかし、それら問題解消が、自治体財政にとって緊急を要する課題なのかどうか? それ以外のムダづかいをカムフラージュするために、つごうのいい「標的」をとりあげているだけではないのか?■経済的にめぐまれない現状を社会的矛盾にぶつけずに、攻撃に対してよわそうな層にヤツあたりする、ネット右翼などの若年層がいることで、自分たちの腐敗や失政をおおいかくせる道具にしている連中がいるのではないか?■少数派のなかの特権層の利権を温存することと、ワーキングプア層などの階級階層分化がすすむことは、経済体制の総体として通底しているのではないか? つまりは、財政破綻や業界利権などと、急速に進行する階級階層分化とは、連動している構図なのではないか?



■ともかく、『朝日』をはじめとして、「水際作戦はまずいが、不正受給防止もちゃんとやらないと…」といった優等生的な議論を展開する媒体は、こういった少数派からの異論に対して充分こたえられるだけのデータと論理を用意する必要があるだろう。

■暴力団員のおおくは、その組織原理や人間関係を「任侠」などとして合理化しているが、生業をシノギとよんできたとおり、「オモテ社会存続のための必要悪を自分たちアウトローがひきうけている」とみているはずだ。つまり、暴利をむさぼってぜいたくをしたいがために非合法の稼業をおこなっている層はごくかぎられている(一部の幹部だけ)だろう。生活保護の不正受給といった「セコイ」寄生虫的稼業を「任侠」などと、堂々とくりかえしている構成員はいないのではないか?■つまりは、アウトロー稼業にながれこむ貧困層のわかものが例外的少数になるような経済政策・教育政策こそ最大にして第一の課題のはずなのだが…。それは、ネット右翼層についてもあてはまる。■ワーキングプア層とアウトロー予備軍を構造的に「養成する」政治経済体制がこの列島にはびこっているなら、前者の一部が後者を「劣等な自己の投影物」として攻撃するというのは、あらかじめ うめこまれた対立図式といってよかろう。■前者の一部が雨宮処凛氏のように覚醒するかどうかが、かぎになるだろう。弱者同士で たたきあうのが、いかに不毛かという、ごく当然の結論にいつたどりつくか?■その意味では、ウェブ上の議論は、もっと有効活用されないといけなような気がする。


●ウィキペディア「暴力団と在日韓国・朝鮮人



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