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ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

日本版ポリティカルコンパス
政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

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新型インフルエンザ騒動の怪19=原田和明「豚インフルエンザ報道を検証する 第15回 舛添大臣を待っていた?国内死者第一号

「インフルエンザ」関連記事のつづき。■前便「新型インフルエンザ騒動の怪18=原田和明「豚インフルエンザ報道を検証する 第14回 インフルエンザ脳症頻発のカラクリ」の続報。


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世界の環境ホットニュース[GEN] 726号 09年09月08日
・・・・・・

        豚インフルエンザ報道を検証する(第15回)

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

第15回 舛添大臣を待っていた?国内死者第一号

 8月15日、沖縄県は、新型インフルエンザに感染した 宜野湾市の男性(57)が日朝、入院先の沖縄市内の病院で死亡したと発表しました。各紙の見出しは次の通りです。

 新型インフルエンザ:国内初死者
   透析の57歳男性──沖縄(毎日新聞)
 新型インフル 初の死者
   腎臓に持病、沖縄の57歳男性(読売新聞)
 新型インフルで沖縄の男性死亡、
   国内初 慢性腎不全患者(朝日新聞)
 新型インフル 国内初の死者
   持病ある沖縄57歳男性(産経新聞)
 新型インフル 国内初死者
   沖縄57歳男性 腎臓など疾患(東京新聞)
 新型インフルで国内初の死者
   沖縄・宜野湾市の57歳男性(西日本新聞)

 各社の見出しはいずれも、新型インフルエンザが原因で男性が死亡したとの印象を受けます。しかし、「男性は両親と3人暮らしで、8年前に心筋梗塞で手術した経験があるほか、慢性腎不全のため通院して透析を受けていた」(8.16 読売新聞)という経歴からして、死因については持病の影響が少なからずあったと考えられます。本文でも、「県は『心筋梗塞や腎不全の基礎疾患があったので免疫力が 弱かったことも あって、悪循環で死に至った』と説明している。(2009年8月15日21時35分 朝日新聞)とか、「厚生労働省は『新型インフルエンザの病原性が強毒化したものではない』との見解を示している」(2009年8月15日23時01分 読売新聞)との表現になっています。

 どうも、見出しから受ける印象と、本文の内容とが合致していません
。それが各社共通というのはなぜでしょう? このことは第二、第三の死亡記事についても言え、厚労省は「通常の季節性インフルエンザを超える毒性はなく、パニックにならないでほしい」(2009.8.15 21:06 産経新聞)という一方で、新型インフルエンザが強毒化したのではないかとの不安感を煽っているように感じます。

 それに、「沖縄で国内初の使者」発表の直後に舛添厚労相が那覇空港で記者会見をしているのには驚きました。偶然にしては出来すぎではないかと。舛添大臣といえば、「国内感染第一号」を自ら発表したい焦りから、横浜市の高校生の一件を「疑い」の段階でフライングして深夜に記者会見を開き、興奮した様子で「冷静な対応を」と連呼したあげく、結果は陰性だったという失態を演じています。中田・横浜市長(当時)も「(舛添) 大臣が突っ走ったと聞いている」と暴露しています。(第3回 GEN713)それにも懲りず、一連の騒動でマスコミへの露出度が高い彼は「麻生首相がぼくに嫉妬している」とうれしそうに周囲に漏らしていました。(週刊新潮 2009.5.21)

 そんな舛添大臣ですから、「国内初の死者」発表直後に何も知らないで「たまたま」現地に居合わせていたら、はしゃいで「ウイルスが強毒性に変化した可能性もある」くらいのことは言いそうですが、なぜか、那覇空港での記者会見では冷静で、「『ウイルスの病原性が変化したとは考えていない』とか(2009年8月15日23時01分 読売新聞)、「死亡した男性の検体を国立感染症研究所に送り、ウイルスに変異がないか検査する考えを示した」(2009.8.15 23:23 産経新聞)などと専門家のような発言をしています。

 舛添大臣は、この沖縄の直後、8月18日に 横浜市での街頭演説で、「年越し派遣村」に関し、「大事な税金を、働く能力があるのに怠けている連中に払う気はない」(8.19 中日新聞)などと口走っていますから、那覇空港での記者会見はフリーでの発言とは思えません。舛添大臣は那覇空港に降り立つまでに、記者会見でどのようなコメントを出せばよいかについて誰かからレクチャーを受ける時間的猶予はどの程度あったのでしょうか?

 まず、死亡した男性が新型インフルエンザに感染されていたことが判明した日時と舛添大臣の行動スケジュールを比較します。

 「(男性が入院していた)同病院は死亡後、保健所に「新型インフルエンザの可能性がある」と連絡。遺伝子検査で、8月15日午後4時頃、感染が確認された」(8.16読売新聞)

 舛添大臣のスケジュール(舛添要一の公式ホームページより引用)

 8月13日 東京五区にくら替えした佐藤ゆかり議員の応援(東京)
 8月15日 11:51~12:45「平成21年全国戦没者追悼式」(日本武道館
 夕方 沖縄入り 18:20より那覇市で演説会

 8月15日夕刻、舛添大臣が沖縄入りしたのは、衆院選 立候補予定者の応援のためでした。このスケジュールでいけば、遅くとも5時半には 那覇空港に到着する飛行機に搭乗したと推測されます。すると、飛行機の所要時間から考えて、感染が確認された午後4時の時点では 舛添大臣はすでに羽田を離れていたと推定されます。これでは舛添大臣はレクチャーを受ける時間的猶予はまったくありません。ではその前の段階で、厚労省が男性の感染を知りうる機会はあったのでしょうか?

 沖縄県庁で開かれた記者会見では次のような質疑応答がありました。(8.16 琉球新報)

 ──新型インフルエンザ患者ではないかと疑ったのはいつか。県に
  報告があったのはいつか。
 「病院側は入院時から新型インフルエンザ患者だろうと見ていた。中部
 保健所に報告があったのは(患者死亡後の)15日午前9時前後だ。」
 ──県としてはどの時点で、男性について把握したかったか。
 「7月24日施行の感染症法で 入院患者の県への報告が求められてい
 る。入院は12日夕だったので、13日には連絡を受けるべきだったと考
 える。」

 「病院側は入院時(12日夕方)から新型インフルエンザ患者だろうと見ていた」のに、なぜ15日午前9時まで報告しなかったのでしょうか? 13日の患者の容態は「著変なく経過」(8月15日厚労省プレスリリース)となっており、病院側は男性の入院時から新型インフルエンザ患者だろうと見ていたというのなら、13日に検体をとって、PCR検査もできたのではないかと思われます。病院側に報告できなかった特段の事情はなかった と見られます。それなのに、2日以上も報告を怠っていた病院に対して、沖縄県の担当部局の責任者(宮里統括監)はなぜか非常に寛容です。「県(保健所)に報告すれば結果が変わったわけではない」と述べたというのです。(2009年8月15日23時01分 読売新聞)

 なぜ、県は報告が遅れた病院を擁護するのでしょうか? 感染症法では 7月24日から厚労省令により、新型インフルエンザの届出は「診断後ただちに」から「集団感染の疑いがある場合に 7日以内に」に改定されていますから、病院側に違法行為が あったわけでは ありません。しかし、亡くなった男性が14日も「著変なく経過」していれば、他の透析患者と同室で長時間の透析を受けて、感染が拡大していたかもしれないのです。そんな寛大でいいのでしょうか?

 ひょっとして、病院側は13日に保健所へ報告したのではないでしょうか? それを沖縄県(あるいは厚労省)の都合で15日に報告したことにしてもらったとしたら、宮里 統括監の 寛大なコメントも 理解できます。8月13日の段階で、「感染の疑いある患者が危篤」との情報が厚労省に入っていれば、舛添大臣に厚労省幹部がレクチャーする時間は十分にあります。

 しかし、それでは沖縄県(実は厚労省)はなぜ15日にしてもらう必要があるのでしょうか? 沖縄県はこれまでの感染者をいずれも公表していたにも関わらず、15日の会見当初、死亡した男性の居住市町村や年齢などを明らかにせず、報道陣と押し問答になる場面もありました。沖縄県の宮里統括監は「亡くなられているので、より慎重にならざるを得ない」(8.16読売新聞九州版)と言い訳していますが、何かを隠そうとしているようにも見えます。このとき、沖縄県が隠そうとしていたのは、男性の死亡日の改ざんではないかと推測しています。

 男性が死亡した日は8月15日ではなく、14日だった可能性があります。8月13日の平穏さが前後の緊急事態を思わせる容態からすると、妙に際立つのです。死亡日を一日遅らせるために、本来はなかった「著変なく経過」した一日が挿入されたのではないかと推理しています。死亡した男性の容態は琉球新報(8.16付)に出ていますが、肝心の8月13日の記述がありません。その部分は 沖縄が発表したプレスリリースにありました。(以下引用)

【入院前】
 ●10日(月) 中部の医療機関で人工透析。前日の症状に加え、37度
 台の熱があったためインフルエンザ簡易検査を行ったがA型陰性。解
 熱剤を処方。
 ●12日(水) 同じ医療機関で人工透析を受けた際に食欲低下と悪心、
 おう吐を訴える。受診時に発熱はなかったが、透析中に39度まで上昇。
 簡易検査でA型陽性を示す。透析後タミフルを投薬した。胸部写真で
 心陰影の拡大が見られ、全身状態も良くないため同医療機関が中部
 徳州会病院を紹介した。

【入院後】
 ・12日夕 中部徳州会病院来院時は38.8度で、強い全身けん怠感や
  筋肉痛、悪心、呼吸苦を認めたため入院。
 ・13日 著変なく経過(※8月15日沖縄県プレスリリース)
 ●14日(金) 未明に意識レベルが低下し、肝機能障害と血小板が
 減少。意識レベルは一度改善するも、夕方から呼吸苦が強くなった。
 胸部XP撮影でバタフライ陰影の像が見られたため、うっ血心不全を疑
 い透析。
 ・15日 循環不全となり、午前1時半に心臓が停止。心肺蘇生で一度
 は心拍再開するも同6時54分、死亡が確認された。
 県は緊急にPCR検査を行い、午後4時ごろ 新型インフルエンザ陽性
 であったことを確認した。(※筆者注:●は透析日、引用終わり)

 透析は1日おきに行なわれますから、8月14日は朝から透析をしなければなりません。ところが、男性の「意識レベルは一度改善」しているにも関わらず、透析を開始したのは夕方です。それも「うっ血心不全」を疑ったからです。病院のこの行動はおかしい。透析日ではないけれど、「うっ血心不全」の疑いがあったから「早めに」透析したような感じがします。

 以上の点から考えて、8月13日は 空白の一日、あるいは存在しない一日ではないかと思われます。「著変なく経過」したのではなく、13日は入院時の危篤状態が続き、「未明に 意識レベルが低下」した。一時 持ち直したものの、14日(県の発表は15日)になって、「循環不全となり、午前1時半に心臓が停止」したのではないか
と推測されます。中部徳州会病院から保健所への報告日は不明ですが、沖縄県の都合(厚生労働省の指示?)で「8月15日に 報告したことにさせられた」とすれば、宮里統括監の寛大なコメントも合点がいきます。

 しかし、それでは、8月14日の夕方、舛添大臣が 東京の厚労省で「国内初の死者」を発表すればよいだけの話で、舛添大臣だって一日も早く発表したかったことでしょう。「第一号」を発表したい政治家は舛添大臣だけではないようで、「九州第一号」も麻生渡・福岡県知事周辺のご機嫌取りだった疑いがあることを第5回(GEN715)で指摘しました。舛添大臣は翌日にたまたま現地の沖縄に行く予定が入っているのですから、「国内初の死者」発表の直後に、大臣自ら現地で記者会見を開き、的確なコメントを出すことは、国民(有権者)に対する大きなアピールポイントになるでしょう。厚労省にとってもワクチンキャンペーンの一環としては宣伝効果は抜群だと思われます。

 舛添大臣が応援に駆けつけた沖縄は、4年前の小泉郵政選挙でも 社民党議員が小選挙区を死守した全国で唯一の地域でした。しかし、弱小の社民党が一議席増えようが劣勢の自民党にとっては大勢に影響はないように思われます。それに、今回の衆院選挙は当初から自民党惨敗が予想されていました。厚労省の官僚が月末にはいなくなる大臣の人気取りに、死亡日の改ざんまでして付き合うことがあるでしょうか?

 沖縄の事例からだけでは見えてこなかった「死亡日改ざん疑惑」は、その後続出した死亡事例を列挙して検証することで、さらに大きな疑惑を浮かび上がらせることになりました。

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■「「九州第一号」も麻生渡・福岡県知事周辺のご機嫌取りだった疑いがあることを第5回(GEN715)で指摘」という記載は、原田さんの記憶ちがい。「GEN715」は、「クラスター爆弾禁止条約を批准」というけれど(世界の環境ホットニュース[GEN])として紹介した回であり、インフルエンザねたではない。■[GEN 716] 豚インフルエンザ報道を検証する【第5回】「重複感染?」だと おもわれる。



●「新型インフル冷静対応を…強毒化なしの見解(読売)
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タグ : 真理省 1984年 安全 ハイパー独裁 インフルエンザ

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