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ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

日本版ポリティカルコンパス
政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

前ブログ: 『タカマサのきまぐれ時評

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パソコン・ケータイ依存の増加は、問題化?

“4割がパソコン・携帯から情報=メール使用6割超える”文化庁国語世論調査
 インターネットの利用が浸透してきたことが、文化庁国語世論調査でも裏付けられた。生活に必要な情報を得る手段(複数選択)としてパソコンを選んだ割合は2001年度の調査より17.2ポイント増えて29.8%。新たに選択肢に加わった携帯電話も12.1%で、合わせて4割強となった。
 テレビの割合は86.0%で引き続き最大だが、7年前より6.6ポイント減。新聞も10.5ポイント減の76.6%だった。
 電子メールを普段から使う人は、03年度調査より14.5ポイント増えて62.6%。60歳以上でも25.6%で、4人に1人がメールを使っていた。言葉遣いとの関係では、携帯でメールする人の72.3%が「手紙などよりくだけた表現を使う」と答えた。
 また、全体の79.7%に当たる人が「情報機器の普及は言葉遣いに影響すると思う」と回答。この人たちは、具体的な影響(複数選択)として「漢字が書けなくなる」(59.7%)、「言葉のニュアンスが変わる」(42.2%)などを挙げた。(「時事ドットコム」2009/09/04-17:21)

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■以前から、「ワープロで作文すると 肉筆のときとちがった文体へと変質してしまう」とか、ワープロにたよるようになると「漢字がかけなくなる」といった、こえは つよかった。■たしかに60代後半以上の世代などは、いまだに 漢字を エンピツで したがきし、万年筆やボールペンで清書するといった「執筆」習慣をまもっているんだとおもう。■しかし、辞書に依存しないで肉筆でとおすといった「名人芸」「伝統芸」を維持している層なんてのは、人口の1わりもいないんじゃないか?そういった 伝統技能というか、エリート意識を満足させるだけのマイナー文化は、できばえが あきらかに突出していないかぎり、単なる徒労という気がする。
■たとえば、エンピツをつかって、えんえんと校正にいそしんでいただろう四半世紀まえと、編集作業が迅速に自由自在にくりかえせる現在の入稿システムで、どちらが新聞・雑誌・論文の質としてよいのだろう。■すくなくとも、量的には、過去を圧倒しているはず。週末作家をはじめとして、あるいは膨大なブロガーが誕生したことは、複製技術として外部化できるようになったこと、ネット環境が高速化したことで、参照・引用作業が簡単になったからだろう。
■もちろん、ケータイ・メールはもちろん、電子メールが、ワープロソフトで作成・印字した文書などはもちろん、肉筆の書簡よりも 文体・ことばづかい・ニュアンスなどで くだけた選択へと 圧力がくわわることは、たしかだろう。■しかし、肉筆という、負荷のかかる作業過程と、電子化による複製技術がもたらす作業の効率化とで、後者が「堕落」「劣化」するなんて きめつけは、おかしいだろう。■まるモジやら、変体少女モジなどといわれた 女子中高生の おてがみ書体や文体が、ワープロソフトで作成された業務文書よりも キチンとしているはずがなかろう。 ■誤解があるのは、肉筆であろうが、電子文書であろうが、完成度をたかめるためには 参照行為がかかせないということ。■要するに、辞典類をみながら てがきで うつしとるか(基本的には「劣化コピー」にしかならない。誤記だけではなくて、ヘタな複製が大半だし)、日本語ソフトの変換機能の一部である「辞書機能」を参照するか、「Yahoo! 辞書」「goo辞書」のようなウェブ上の無料辞典サービスを利用するなり、パソコンにインストールした 辞典・事典類を参照するなど、電子情報を複写・編集するかたちで利用するかの ちがいにすぎない。■あたかも 前者の方がていねいで、ちゃんとしている。後者は てぬきで いい加減、みたいな先入観があるとしたら、それは事実誤認だ。
■まず、いわゆる「変換ミス」「誤変換」をさけるためには、基礎知識の蓄積と参照行為のリスク回避の訓練が必要だ。それに、単に 漢字変換やカタカナ語の正書法についての規範意識が確立していればそれでいいというわけではなく、「特長/特徴」「保障/保証」「仮説/仮設」「周知/衆知」などの識別はもちろん、「非難/批難」など、字体のユレ・新旧・許容範囲などについても、整理できていなければならない。■「なにも参照する必要がない」とか、「常用・駆使していて、まようことがない」などと、ほこっても、単なる つよがりだったり、自信過剰だったりするわけだ。たとえば常用漢字周辺の知識に、全然あやしいところがないなど、プロでないかぎり 漢字マニアにすぎないのであって、たとえば校正のプロは、むしろ しばしば辞典類で(正誤・妥当性・許容範囲の基準など)再確認することだろう。それは、カタカナ語の正書法にもあてはまる。
■いや、表記にとどまらず、文脈における用語の適切な用法ともなれば、百科事典や専門事典の活用がかかせない。■旧ブログから 何度も とりあげた、ウィキペディアについては、その信頼度が しばしば問題視されてきたが、たとえば、ウィキペディアの項目を10、20とたてることのできる人物が、どの程度いるだろうか? すでに それなりの完成度をしめしている項目の 「欠点」を ときどき さがしだせる人物は かなりいるだろう。しかし、分野にかかわらず 編集できる人物など皆無だろうし、まして 自分の「専門分野」「日常文化」から ちょっとでも 距離のある領域について、複数の項目を 0から作文できる人物も、ごくわずかだろう。■要するに「ウィキペディアは信頼ならない」などと、のたまう御仁たいは、ご自分の「領分」として、ユトリで ケチをつけられる項目の「欠陥」をみつけだしては、「ウィキオペディアはダメ」と ご宣託をくだっしているだけと。「自分のナワバリで、これだけアナがみつかる以上、ほかにもたくさんあるにきまっている」という、推定だね。ウラとりなしの。■ウラとりなしで「ダメ判定」をくだしているということは、一種の差別意識もとづいた先入観で、ケチをつけているわけであって、各項目の具体的記述が、どういった水準でダメであり、それをどう修正すべきかについて、「自分のナワバリ」以外では皆目見当がつかないのに、放言していることになる。■ウィキペディアに いろいろケチをつけたくなる専門家は グッと禁欲して、責任のもてる範囲にかぎって 記述の問題点を具体的に指摘すべきだし、欲をいえば、編集作業が適正化するよう専門家として積極的に助力すべきなんだよね。



●旧ブログ「複製技術 を含む記事
●旧ブログ「週末作家 を含む記事
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テーマ : ことば - ジャンル : 学問・文化・芸術

タグ : 日本語 情報機器 言葉遣い

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コメント

論旨とはずれます。申し訳ありません。

ワープロと肉筆に代表されるように、かつてなぜか、研究論文は直筆に限るというような鉄則が存在しました(笑)。

ただ意思を伝え合うという観点からパソコンの人間関係はどう変わるかというと、ワープロやメールというのは、必要以上に感情を逆なでしあうような感じがしてしまう。だから、直筆の手紙、対話の方がいいとNHKの人がいっていました。

私が、メールで相手にあくまでも濃く送ると、確かに、必要以上に「反撃」がきます。ただ、直接対話すると、もっと「反撃」はすごいですが(爆)。

NHKの人は、メールは事務的な連絡に限るといいました。一理あるなと思いました。それ以上は関係を断つのが得策だということもあるのだなと私は思いました。

いしかわ=きゅーよーしの

『近代書史』(ISBN-13: 978-4815806002)とゆー ほんが でました。かんれんした ネタとして さんこーまでに どーぞ。

媒体と関係性

bananaさま

■肉筆 << 活字 << 対面 といった、感情刺激の序列というのは、幻想だとおもいます。■たちまわり次第では、もっとも誤解がちいさく、感情的な和解を可能にするのは、対面関係だからです。■そして、あいてを感情的に刺激するという「序列」としては、活字 << 肉筆 << 対面ではないでしょうか? ■メールやウェブ上のディジタル表現は、あいてとの距離のモニタリングに失敗しやすく、もっともさけるべき表現を不用意にえらばせる媒体だということは、いえそうです。■ライブの チャットでもないかぎり、「時差」が生ずるので、誤解が二度とうまらないという悪循環もリスクがたかそうです。
■このヘンのカラクリは、専門家がさんざん分析ずみでしょうが…。

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パソコンで言葉はどう変わる? 前置き

? 「和む」ってことばを見かけるようになりました。1960年代。70年代にはあんまりみなかったんじゃないかなあと思います。「なごむ」ってあんまり漢字で書かなかったように思う。  手紙などで、よろしくお願いします。というのも「ひらいて」(かな書きで)使っ?...


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