プロフィール

ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

日本版ポリティカルコンパス
政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

前ブログ: 『タカマサのきまぐれ時評

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

FC2カウンター

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

ブロとも申請フォーム

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

新型インフルエンザ騒動の怪16=原田和明「豚インフルエンザ報道を検証する 第12回 プレパンデミックワクチン臨床実験

「インフルエンザ」関連記事のつづき。■「新型インフルエンザ騒動の怪15」、および「新型インフルエンザ騒動の怪14=原田和明「豚インフルエンザ報道を検証する 第11回 もうひとつの豚インフルエンザパニック(3)」の続報。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
世界の環境ホットニュース[GEN] 723号 09年08月20日
         ご意見・ご投稿 → このメールに返信

        豚インフルエンザ報道を検証する(第12回)

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 第12回 プレパンデミックワクチン臨床実験        原田 和明

 1976年の豚インフルエンザ騒動を振り返ってみると、今回の騒動も、タミフルやワクチンキャンペーンには要注意ではないかと推測されますが、「田中宇の国際ニュース解説」にも、今回の豚インフルエンザ騒動に乗じて、欧米で予防接種義務化の動きがあることが指摘されています。「インフルエンザ強制予防接種の恐怖」(http://tanakanews.com/090729flu.htm

 この件について、国内の動きはどうでしょうか? インフルエンザワクチンの話はブタではなくトリインフルエンザの方ですが、2006年9月に 千人規模の臨床試験がすでに始まっており(2006.11.10衆院厚生労働委員会)、昨年4月にはさらに 6千人規模の臨床試験が承認されていました。昨年4月といえば、1月に発覚した毒餃子事件が、ヘルシア緑茶爽健美茶へと広がり、4月8日には大雨の中、関係省庁の担当者を集めて 未明の対策会議を 開いたばかりの頃です。(第17回 毒餃子事件報道を検証する GEN678)毒物混入事件の対応に追われる一方でいかがわしいワクチン接種の話が進んでいたとは、不覚にも気がつきませんでした。

 なお、これからお話しするのはトリインフルエンザ由来のH5N1型プレパンデミックワクチンのことであり、今騒動になっている豚インフルエンザH1N1型とはまったく異なります。そして、昨年、世界に先駆けて日本で大規模な実験が行なわれ、年末には「トリインフルエンザ用ワクチンの効果なし、副作用はあり」との結果が判明した模様です。さらに、今年初めには季節性のH1N1型インフルエンザでタミフル耐性株が日本にも蔓延したことが判明。その後に、豚インフルエンザ騒動が俄かに起きたという経過をたどっています。

 トリインフルエンザを想定した「新型インフルエンザ専門家会議」は 2008年4月16日に開催され、あらかじめ厚生労働省が用意していた原案がそのまま承認されています。(2008.4.15舛添大臣記者会見)この専門家会議のメンバーについては改めて検証しますが、承認された内容の骨子は次の通りです。(4.17 読売新聞他)

(1)プレパンデミックワクチンの備蓄追加
  現在ベトナム、インドネシアで発生した鳥インフルエンザなどを原株に
 したプレパンデミックワクチン合わせて1000万人分の現液に加え、中国
 発のパンデミックも想定し中国株のものを1000万人分備蓄している。
 合計2000万人分の原液を保有しているが、これを増やす方針である
 (後述の臨床研究の成果を見極めて)。

(2)プレパンデミックワクチンの臨床研究実施
 ワクチンを製剤化し、税関や検疫所、入管 職員、感染症指定医療機関
 職員6000人を対象に事前接種を行い、安全性や有効性を研究する。
 良好な確認が得られれば、警察官、医療従事者やインフラ維持者など
 1000万人への事前接種を検討する(実現すれば世界初)。

(3)パンデミックワクチンの製造体制の期間短縮
 現行は鶏の卵から製造しているため、国民全員 分を作るには1年半
 かかる。これを半年程度に短縮することを目指して、細胞培養技術の
 確立を急ぐ。


 プレパンデミックワクチンとは聞きなれない言葉ですが、事前対応としてパンデミック(大量感染)が起きる前に発生している感染事例・ウイルスから対抗薬を作り、事前事例のウイルスの派生型に対してあらかじめ対応できるようにしておくワクチンのこと(2008.4.17 読売新聞の解説)だそうです。その前はプロト(試作)ワクチンと呼んでいたようです。岡田晴恵「パンデミック・フリー」(講談社2006)には、「インフルエンザウイルスは次々に変異を重ねるので、この備蓄ワクチンが有効である保証はありません。」と書かれています。

 1976年には、パンデミックワクチンですら30人以上の死者を出した上に空振りでした。さらに、その「プレ(前段階)」だと言うのですから、ヒットするかどうかはまさに時の運です。それなのに備蓄量を増やすという。そんなバクチを打って大丈夫か、副作用はどうなんだ、などの不安がよぎります。

 しかし、日本ペンクラブはプレパンデミックワクチンへの期待を「新型インフルエンザ対策を求める声明(2008年6月20日)」の中で次のように語っています。(以下引用)

 新型インフルエンザ対策として最も有効なパンデミックワクチンは発生
 後から生産が始まるもので、現状では1億3千万人の国民全員に行き
 渡る分を作るためには、どんなに急いでも半年以上はかかる。この半年
 の間、国民は新型インフルエンザの二波、三波の猛威に晒され、多数
 の死者を出すことになろう。

 それを防ぐには プレ・パンデミックワクチン しかない。プレ・ワクチンは
 パンデミックワクチンのような効き目はないが、新型ウイルスへの基礎
 免疫を作る効果があるとされている。それを接種していれば、たとえ
 感染して発症しても、全身感染や多臓器不全は起こらない。致死率も
 低くなる。プレ・ワクチンを打って人口の7割の国民が免疫を持っていれ
 ば、パンデミックは防ぐことが出来るという試算もある。
 
 日本ペンクラブは、パンデミックワクチンが出来るまでの間、この危機
 的事態を乗り切るため、プレ・パンデミックワクチンで対応すべきである
 と考える。

 政府・厚生労働省は、このプレ・パンデミックワクチンを3000万人分しか生
 産備蓄しないとしているが、日本ペンクラブとしては、アメリカやスイスの
 ように、全国民分のプレ・パンデミックワクチンの増産に踏切ってほしい、
 と切に要望する。併せて、プレ・パンデミックワクチンの接種を希望する国
 民、在住外国人全員に行き渡るようにしてほしいと強く訴える。

 2008年6月20日 社団法人 日本ペンクラブ
(引用終わり)

 日本ペンクラブに「これしかない」とまで惚れ込まれたプレパンデミックワクチンですが、上の声明文中の「新型ウイルス」とはトリインフルエンザ由来のH5N1型であり、現在騒がれているH1N1型とはまったく異なるように、予想が外れるとまったく無駄になるというリスクがあります。その上、原液のワクチンは 劣化をしていき、三年で 多分 効能がなくなるだろう と言われています。(2007.2.5 参院予算委員会)そのため毎年新しいワクチンを作り続けなけければなりません。その費用は、1千万人分で45億円(2007.2.5 参院予算委員会)ですから、単純計算で全国民分は45×12=540億円。ワクチンの有効期限が3年ですから、平均して毎年最低でも180億円を拠出し続けることになります。

 さらには、原案通り承認された実験の背景がいかにもいかがわしい。この臨床研究は、「ベトナム、インドネシアで発生した鳥インフルエンザなどを原株にしたプレパンデミックワクチン合わせて1000万人分」が使用されることになっていますが、これらのワクチンは、すでに2007年の段階で主流ではなくなっている(2007.2.5参院予算委員会澤雄二氏発言)ので、プレパンデミックワクチンと呼んでいいのかさえ疑問です。では何のための臨床試験かといえば、これらのワクチンは 2006年度に製造されており、保管期限の3年が過ぎる前に消費してしまおうとの意図が最初から指摘されている(2008.7.26 日経メディカルオンライン)ような見え透いた研究でした。

 昨年のこの時期といえば、8月6日に読売新聞が「中国でも毒餃子事件発生。日本政府は中国から連絡を受けていたのに隠していた」とスクープして、大騒ぎになりました。(第30回、GEN691)思い返すと、この大騒ぎの陰で、このような実験が始まっていたということになります。

 さて、この実験に最初から反対していた医師がいます。神奈川県警友会けいゆう病院小児科部長の菅谷憲夫氏は次のように報道の間違いをはっきり指摘しています。(2008.4.21 日経メディカルオンラインより以下引用)

 「日本の新型インフルエンザ対策は、インフルエンザ専門家の常識から
 は大分ずれてきています。このまま行くと、世界の常識から外れてしま
 うことを、国民やマスコミが認識しなくてはなりません。

 6000人に接種して、さらに1000万人に事前に打つというのは、時期尚
 早で、誤った対策です。新聞報道によれば、日本が世界に先駆けて実
 施する対策などと書かれています。これは明らかに間違いで、世界は、
 日本以上に、ワクチンの開発も備蓄も進んでいます。ただ副作用が怖
 いからやらないだけなのです。特に米国は、失敗した経験があるので
 とても慎重です。ただし、十分に注意した上での、少数例の小児の治験
 は必要と思います。」
(引用終わり)

 米国の失敗例とは前回取り上げた1976年の事件のことを指しています。

 どうも厚労省はプレパンデミックワクチンの人体実験用に国民を差し出そうとしているようです。もちろん、プレパンデミックワクチンの接種に賛成の専門家もいます。国立感染症 研究所の岡田春恵 研究員は BPネット SAFETY JAPAN(2008.5.16)のインタビューに次のように答えています。(以下引用)

 ──プレパンデミックワクチンの意義はどこにあるのでしょうか。

 岡田:全身感染を起こす新型インフルエンザに罹患しても、全身感染か
 ら逃れることができると期待されています。致死率がぐっと下がるわけ
 です。

 プレパンデミックワクチンの意義は三つあります。まず、最初に述べた
 ようにパンデミックそのものを抑止する可能性があるということです。次
 に、強毒型の新型インフルエンザの症状を、弱毒型並みに緩和する効果
 があるということです。最後が、プライミング(事前に接種を受けておくと、
 次に接種を受けると急速に免疫が発現するという現象)です。

 ──ワクチンの保存期限は3年間ということでしたが、となると、期限切
 れの前にワクチンを必要な関係者に事前接種することはパンデミック対
 策として大きな意味を持っていると考えてよいのでしょうか。

 岡田:その通りです。全国民に、プレパンデミックワクチンを接種する機
 会を広げて欲しいと思っています。
(引用終わり)

 岡田氏はワクチンのメリットを、菅谷はリスクを重視していますが、菅谷は根拠をあげて主張しているのに対し、岡田氏の主張は期待や希望ばかりで説得力に欠ける気がします。岡田春恵は、「国立感染症研究所ウイルス第三部研究員」の肩書きをもっていますが、著書の「パンデミック・フルー」(講談社2006)を読む限り、過激な表現で恐怖心を煽るタイプの専門家のようです。

 それはさておき、その後、プレパンデミックワクチンの臨床研究はどうなったのでしょうか?

 承認された予防接種は国立病院機構・三重病院庵原俊昭院長を責任者とする厚労省研究班が担当して、8月4日、東京都内の病院で始まりました。順次全国60カ所以上の医療機関が参加、実施対象者は約6400人で、臨床研究としては世界最大規模です。10月までに接種を終え、2009年 3月ごろまでかけて効果や安全性を詳しく調べることになっていました。(2008.8.4 日経ネット)

-------------------------------------
■沖縄県をはじめとして、「流行」から、秋にかけて「大流行」が とりざたされるようになった現在。利権がらみで、あやしい人物が公権力とメディアを悪用して横行しそうな予感がする。
スポンサーサイト

タグ : 真理省 1984年 安全 ハイパー独裁 毒餃子事件報道を検証する

<< 新型インフルエンザ騒動の怪17=原田和明「豚インフルエンザ報道を検証する 第13回 | ホーム | イラクで連続テロ95人死亡 米部隊撤退後も治安懸念(共同) >>


コメント

選挙終われば恐ろしい事になるでしょう

早期に政府が国民に嫌われてでも患者の情報を公開してやるべきだったのに、いろんな地域で早々に感染者の情報が出ながら隠蔽していたおかげで爆発的に感染者増えてますよ。
選挙終わったら間違いなく恐ろしい情報が表に出てきます。
既に私の知っている範囲で10人感染者がいますから・・・。

最初は与党がマスコミを利用して積極的な対策で評価を上げようとしていたら、あまりにも感染者が増えた上に商売やっている方からの不満が爆発し、結果的には積極的な予防をすることなく、あちこちで隠蔽されて爆発的に増えております。
高校野球であんだけ感染者が出るって事は、甲子園とその周辺地域にはぎょうさんいるって事です。

この列島の特殊事情

■原田さんたちの検証などによってわかったことは、つぎの3点でしょう。

■①新型インフルエンザの総数は、ふせられている膨大な暗数がある(差別をおそれて、もうしでない市民や、報告をふせる当局等)だろう一方、新型インフルエンザではないものを、そうだと でっちあげている可能性がたかい。■いずれにせよ、当局が ちゃんとした解析時間をおかない発表をしメディアがタレながしている状況からみて、総数を確定することはもちろん、推定することさえ完全に不可能になっている。

■②当局もみとめているとおり、重症者の大半は、ほかに持病をかかえているなど、新型インフルエンザが主要因で重態になっているわけではないこと。

■③かりに 新型インフルエンザが流行しつつあり、秋にかけて大流行するとしても、ちょっとまえに はやったウィルスと同型のままなのかは全然保証がないし、かりに同型であっても、大流行をおさえこむような ワクチンの大量生産はまにあいっこないということです。■まして 突然変異されたら、てのうちようがない。そして、そういったばあいに、タミフルだのリレンザといった「特効薬」は、症状を軽減するだけで、重症者のいくらかを救出できるだけでしょうが、そのために、世界中から カネにあかせて かきあつめていい道理がないだろうこと。■原田さんたちが警告しているとおり、これら一連のうごきが、製薬メーカーなど業界団体の利害と無縁とは、とうていおもえないこと。

…でしょう。■与党の選挙対策として、ふせているのか、あおっているのかは、わかりません。どちらも 充分ありえる、っていう、もっともらしい「陰謀論」が はびこる素地があります。■そして、それは、この列島の住民が、社会心理学でいう、パニックにおちいりやすい、メディア・リテラシーの不足と、くちコミに依存する「国民的体質」と、それらを基盤とした保守的土壌に依存していきのびてきた、官僚支配と保守政治家たち、それを追認に、それに依存してきたメディアの合力でしょう。

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)


茨城県 新型インフルエンザ

<お得お買い物情報> 今なら実質無料~2000円引きで購入できちゃいます! 当店全量契約の市場に出回らない希少価値の高いお米!!【20年産新米100%】契約栽培米滋賀県 産... 超お得!楽天で2000円分のお買い物ができる楽天カードの申込は下記をクリック!! 楽?...


 BLOG TOP 


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。