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水俣病関連記事の続報。■
西日本新聞の記事から。
与党と民主 水俣病法案2日合意 救済範囲を4項目拡大2009年7月2日 02:27
水俣病被害者救済法案をめぐり2日開かれる与党と民主党の最終修正協議で1日、与党側が民主党の求める救済範囲拡大5項目のうち、「大脳皮質障害による運動障害など」を除く4項目を実質的に認め、民主党は原因企業「チッソ」の分社化を容認する方向で合意を図る見通しとなったことが、関係者の話で分かった。1995年に続く「第2の政治解決」と位置付けられる救済法は、今国会での成立がほぼ確実となった。
民主党は6月23日の実務者レベル最終協議で、救済対象の症状としては与党案にある四肢末端優位の感覚障害に加え(1)全身性(2)口の周囲(3)舌‐の感覚障害のほか(4)求心性視野狭窄(きょうさく)(5)大脳皮質障害による知的・精神・運動障害など‐を法案に盛り込むように要求。
分社化についても、与党案をベースとしながらも「認定患者などの補償が担保されないようでは認められない」として、詰めの協議を続けていた。
■水俣病
熊本県水俣市のチッソ水俣工場が戦後、八代海(不知火海)に排出した有機水銀が原因の公害病で、手足のしびれや視野狭窄(きょうさく)、運動失調などの症状が特徴的。有機水銀が蓄積された魚介類を食べることで発症するが、母親の胎盤を通じて被害に遭った胎児性患者もいる。国は1956年、被害を公式確認。症状の組み合わせによる患者認定を進めたが棄却も相次ぎ、95年に未認定患者の幅広い救済策を政治解決で決定した。しかし2004年の最高裁判決が国の基準より幅広い症状を水俣病と認めたことから、追加提訴する人が続出し、新たな救済策が求められていた。
=2009/07/02付 西日本新聞朝刊= 水俣病被害者救済法案大詰め 知事「早期成立に期待」 不知火会「歴史に汚点残す」2009年7月2日 01:20
蒲島郁夫知事は1日の定例会見で、水俣病被害者救済法案が、2日の与野党協議で合意に達する可能性があることから、「必ず今国会で成立させることを強く期待する」とする緊急アピールを発表した。
蒲島知事は「すべての人が法案に同意している訳ではない。了解を得られない方々にもきちんと対応していくが、今大事なことは時間だ」と強調。「救済法の成立が水俣病問題の最終解決とは思っていない。救済の日を待ちわびている高齢の被害者を思うと、この機に認定申請や裁判とは別の、迅速かつ現実的な救済の道を新たに開くことが求められている」と述べた。
一方、与党案ベースの救済法案に反対し、司法救済を求める「水俣病不知火患者会」の集団訴訟原告たち10人は1日、原因企業・チッソの分社化を民主党が容認するとの報道を受け、熊本市の民主党県連事務所で方針転換に抗議した。
同会の桑鶴親次副会長(61)は、2日の与野党協議の前に、鳩山由紀夫代表や山岡賢次国会対策委員長との面会を求める申し入れ書を山下初男・県連副幹事長に提出。
「法案の成立は決して容認できない。患者の声すら聞かずに成立を強行するならば、歴史に重大な汚点を残す」と訴えた。山下副幹事長は「安易な妥協はしないよう、県連として皆さんの思いを直ちに党本部に伝えたい」と述べた。
=2009/07/02付 西日本新聞朝刊=-------------------------------------------
■患者関係者にとっては、あたまごしに、党利党略による「合意形成」がすすんでしまうということにつきるだろう。■ただ「今大事なことは時間」「認定申請や裁判とは別の、迅速かつ現実的な救済の道を新たに開くこと」という、樺島知事の発言は、現実路線としては、まちがっていないだろう。
■しかし、問題は、「歴史に重大な汚点を残す」という関係者の批判があたらないかという点。
「水俣病新救済策、チッソ会長に受諾求め被害者詰め寄る(読売・九州)」でとりあげたチッソがわの姿勢(たとえば
後藤舜吉会長)をみるかぎり、分社化しても責任をおいつづけるという保証は、ないような気がする。■というか、権力がわは、「政治決着」というときに、弱者がわが、まちきれないところまで、おいこんでおきながら、究極の選択をせまってきたようにおもう。“従軍慰安婦”問題、被爆者救済、…などなど、みんなね。
水俣病救済法案、胎児性患者らチッソ分社化に抗議 水俣病未認定患者の救済法案を巡り、与党と民主党の幹部協議が行われた30日、原因企業チッソの分社化が法案に盛り込まれることに反発している胎児性患者や訴訟派の被害者団体は、民主党に分社化を法案から除外するよう要請したり、国会周辺で抗議したりした。
胎児性患者らの通所施設「ほっとはうす」のメンバーは、民主党水俣病対策作業チームの会合に出席。議員らに「救済法案から分社化は外すべき」などと訴えた。協議に出席している福山哲郎政調会長代理は「チッソ救済の法案とよく言われるが、そういうつもりで交渉していない。被害者を救済するための法律をつくるということを与党側に伝えたい」と応えた。
メンバーは、鳩山代表ら党幹部あてに、与党との協議を進める理由を問う公開質問状も提出した。
一方、訴訟派団体「水俣病不知火患者会」(水俣市、約2300人)は衆院議員会館前で緊急の抗議集会を開いた。同様に係争中の「水俣病被害者互助会」(同、約150人)や社民、共産両党の議員らも同席し、「分社化が盛り込まれた法案の成立を絶対に許さない」とする集会宣言を採択した。
患者会は30日、第16陣65人が熊本地裁に追加提訴した。原告総数は1811人になり、同日、環境省記者クラブで記者会見した大石利生会長は「与党の法案ではすべての被害者は救済されない。今後も追加提訴を続ける」と語った。患者会は3日まで、議員会館前で抗議の座り込みを続けるという。
(2009年7月1日 読売新聞:九州発)------------------------------------
■本質は、“
緒方正人 「個の責任」に立ちかえれ”(朝日新聞2009.6.18朝刊「オピニオン」ページ)に全部かかれているとおもう。■「
分社化は、水俣病を起こしたチッソを葬り去るための「偽装倒産計画」にすぎないし、指定地域の解除に至っては、水俣病事件の幕引き以外のなにものでもない」という、
緒方正人さんの指摘に、政官財の関係者は、ちゃんとこたえる責務がある。あるはずだが、それにこたえる倫理感をもちあわせていたら、こういった「政治決着」なんぞに、てをそめないよね。
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「水俣病」関連記事
テーマ : これでいいのか日本 - ジャンル : 政治・経済
タグ : 水俣病 チッソ
被爆者救済関連情報
鳩山由紀夫首相は30日午前の参院本会議での各党代表質問で、原爆症の認定基準について、「被爆者の早期救済のため、今後の議員立法の具体化の動きなども踏まえながら被爆実態を反映した新しい認定制度の創設をしっかりと検討し、実現したい」と述べ、制度の抜本的な見直しに意欲を示した。公明党の山口那津男代表への答弁。
原爆症認定をめぐっては、国側敗訴の判決が相次いだのを受け、政府は今年6月、認定基準を緩和し、慢性肝炎や肝硬変も対象疾病に加えたが、被爆との因果関係が明確であることを条件としたため、被爆者団体などが不十分と批判。今年8月には、当時の麻生太郎首相が原告団と、敗訴した人も含め全員を救済する確認書を交わしたが、認定基準のさらなる緩和はしていなかった。
一方、首相は、ガソリン税などの暫定税率について「国民との約束の中で廃止することは当然だ」と改めて強調した。(時事 2009/10/30-12:36)
上杉さん遺族側 控訴を取り下げ
『朝日』2009年10月30日
原爆投下直後の広島市に救助活動で入り原爆症と認定されなかった高知県芸西村の上杉卓助さん(04年に81歳で死亡)の妻二三子さん(82)ら遺族が、国に対して処分取り消しなどを求めた控訴審の第2回口頭弁論が29日、高松高裁(杉本正樹裁判長)であった。今年8月に被爆者団体と国が訴訟の終結に合意して国が控訴を取り下げたことを受け、遺族側も控訴を取り下げた。上杉さんを原爆症と認定した一審高知地裁判決が確定した。
意見陳述で原爆症認定集団訴訟高知弁護団の谷脇和仁弁護士は「闘いの道半ばで亡くなった上杉さんの無念さは計り知れない。弁護団は今後の被爆者行政を厳しく監視していく」と述べた。記者会見した二三子さんは「主人に『待ちかねたね。よかったね』と言いたい。厚労省は原爆症のむごさを理解し、全員の早期救済をお願いしたい」と話した。
訴えによると、兵士だった上杉さんは原爆投下の約1時間後に広島市で救助活動にあたり被爆した。原爆症認定申請を却下されたため06年に提訴。高知地裁は3月、上杉さんの虚血性心疾患を原爆症と認めたが、主張との隔たりがあるなどとして双方が控訴していた。
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