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ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

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政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

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新型インフルエンザ騒動の怪6=原田和明「豚インフルエンザ報道を検証する 第4回 騒動にならなかったパンデミック」

「新型インフルエンザ騒動の怪」シリーズのつづき。
■今回は、ひさしぶりに “世界の環境ホットニュース[GEN]”のシリーズ“豚インフルエンザ報道を検証する”の転載をふたたび。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
世界の環境ホットニュース[GEN] 714号 09年06月08日
……
        豚インフルエンザ報道を検証する【第4回】       

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 豚インフルエンザ報道を検証する 原田 和明

第4回 騒動にならなかったパンデミック

……

 厚生労働省は「新型インフルエンザ」の判定作業を地方に押し付けて、「通常の季節性」かもしれない A/H1N1 型インフルエンザも すべて「新型」だとする水増し発表を続けました。そうして作り出したパニックを利用して、補正予算で抗インフルエンザ薬タミフルを大量に追加購入しようとしています

 ところが、今年の初め、WHOは「2008 年末には世界中の A/H1N1 型インフルエンザウイルスのほぼ全てがタミフルに対して耐性化している(タミフルが効かない)」との調査結果を公表しています。タミフルの世界最大の消費国・日本でも昨年は同型ウイルスのうち、タミフル耐性株はわずか2%だったものが、今年1月の調査では98%がタミフル耐性という劇的な変化がおきていることが公表されました。このようにタミフルにとって日本という最大の顧客を失いかけていた直後に、突然、豚インフルエンザ騒動がもちあがったのです。しかも、昨年の「タミフル耐性株は2%」という国立感染症研究所の報告にも偽装の疑いがあります。

 4月30日の衆院 厚生労働委員会で、厚生労働省は、大型 補正予算が組まれるこの時期に巻き起こった豚インフルエンザ騒動の機会を逃さず、タミフルを大量に追加購入する計画を明らかにしています。

 上田博三(厚生労働省健康局長)「まず、タミフルでござい
 ますが、二十年度補正予算で増量を図りまして、現在、国、
 都道府県、流通分を含めまして三千三百八十万人分が
 確保されております。さらに、二十年度補正で、残りの分と
 いたしまして八百三十万人分が既に製造済みでございまし
 て、これが契約が済み次第、日本に入荷をしてくる予定に
 なっております。

  また、リレンザでございますが、国において二百六十八
 万人分を備蓄済みでございますが、このほかに、都道府県
 において今後百三十三万人分を備蓄する予定でございまし
 て、これについても引き続きその必要性について検討して
 いきたいと考えているところでございます。」

 同席していた厚生労働大臣・舛添要一も豚インフルエンザ対策でのタミフルに対する期待を次のように語っています。

  「もし入ってきたときにこれを最小限にとどめる、そのことが
 大変必要なので、そのためには、一刻も早く感染者を発見し、
 そして早期に治療をすれば、タミフルは効きますから治ります。」

 今回騒動になった豚インフルエンザ ウイルスは A/H1N1 型で、世界保健機構(WHO)はタミフルが有効だと紹介しており、舛添の発言もこれを根拠にしていると思われます。ところが、当の製薬メーカー・ロシュ社(スイス)は同社のホームページで「WHOが有効だと言っている」と紹介しているだけで、有効性についての科学的根拠はどこにも記されていません。それどころか、ウイルスの世界はタミフル耐性(タミフルが効かない)株が急速に広まっていたのです。



 2008年12月、米疾病センター(CDC)は、10月1日以降で12州から報告のあった50株のうち49株がタミフル耐性(耐性率98%)だったことから、今冬、アメリカで流行している A/H1N1 型インフルエンザは タミフル耐性株が主流であるとし、医師 向けに 緊急情報を 発しました。(2008.12.22 日経メディカル)タミフル耐性株の世界的蔓延の経過は次の通りです。

 2007年11月 ノルウェーで発見
 2008年 3月 世界全体で耐性株の出現頻度16%(ノルウェー:67%、EU:
20%超)
 2008年10月 同39%(オーストラリア80%、EU50%超、アフリカ全体で88%)
 2008年11月 米CDCが米国内の出現頻度68.8%と発表
 2008年12月 日本は07年10月~08年3月の国内の出現頻度2%と発表
 2008年12月 米CDC、米国内の出現頻度98%と発表
 2009年 1月 日本での耐性株の出現頻度(2008年10-12月)97%と発表

 2007年の秋にノルウェーで発見された「タミフル耐性(タミフルが効かない)」の A/H1N1 型インフルエンザウイルスは、またたく間に 世界中に拡がり、2008年3月の調査世界保健機構(WHO)の調査で、2008年末には世界中の同型インフルエンザウイルスのほぼ全てが耐性化していることが判明しました。なお、タミフル耐性株は A/H1N1 型のみで、A/H3N2 型および B型では感受性(タミフルが効く)であることがわかっています。(IASR(病原微生物検出情報)Vol. 29 p.334-339: 2008年12月号 「インフルエンザ(A/H1N1)オセルタミビル耐性株(H275Y*)の国内発生状況[第2報]」)

 この急速な拡大は、豚インフルエンザが大騒ぎになっているように、このタミフル耐性インフルエンザウイルスも人から人への感染力が強いことを示しています。ヒトにうつるインフルエンザウイルスには、A/H1N1 型(※ソ連型)、A/H3N2 型(※香港型)、B型の3つのインフルエンザウイルスがあり、それぞれに、タミフルやリレンザに対する耐性株が確認されたことはあります。しかし、これまではいずれもこれらの薬剤に暴露されたことによる「選択圧」(※薬の使いすぎ)で顕在化したもので、その場合、通常の株より感染力が弱く、臨床上は大きな問題になることはありませんでした。(2008.12.24 日経メディカル

 このタミフル耐性インフルエンザウイルスは感染力が強いことから、突然変異により耐性化したものと考えられています。南アフリカやセネガルで 耐性株が100%となっているように、これまでほとんどタミフルやリレンザを使用していない国で、問題のタミフル耐性ウイルスが出現したことからも、タミフル耐性化は突然変異によるものであることを物語っています。(2008.12.24 日経メディカル

 そして、インフルエンザウイルスは、元々非常に不安定なウイルスで、ヒトからヒトに感染が広がる過程で様々な突然変異が起こります。今回の耐性株は、自然発生的に起こった突然変異が、たまたまタミフルが作用する部分に入ってしまったと考えられます。それが今年になって、全世界に蔓延してしまったことが明らかになりました。
 
 それにしても、ヨーロッパでも耐性株が50%を超えた時期に、タミフルの70%以上を消費している日本でだけ、タミフルが有効であり続けているという昨年12月の調査結果は「奇跡的」です。しかし、アメリカが耐性株98%と発表すると、日本も今年1月になって手のひらを返したように追従している点は胡散臭さも感じます。

 ところで、今回の豚インフルエンザウイルスも同じA/H1N1型です。今回の騒動の直前に、同じ型の、タミフルが効かないインフルエンザウイルスのパンデミック(世界的な大流行)が起きていたのです。タミフルが効かないウイルスのパンデミックの方が日本にとってよほど大問題だったはずですが、このときは「騒動」にはなりませんでした。その一方で、タミフルが効くとWHOが言っている豚インフルエンザは「弱毒性」だというのに大騒ぎするのは、いかにもメーカー側にだけ好都合で不自然です。

 そこで、まず、国立感染症研究所が「日本国内のタミフル耐性株の出現頻度2%」と発表したオリジナルデータを検証してみます。日経メディカル(2008.12.25)にタミフル耐性株が 分離された都道府県と その出現頻度が 紹介されています。
(※出現数/調査数)

             2007年9月~   2008年     合計
調査されたH1N1株の数   331       1403      1734
タミフル耐性株の数(%) 1(0.3%)   44(3.1%) 45(2.6%)

 個別に 見て みると、山形県(1/62)、栃木県(3/111)、神奈川県(9/189)、長野県(2/53)、愛知県(1/51)など確かにどこも低率です。ところが鳥取県だけは22/68=32.4%と突出して高率でした。さらに奇妙なことは、周辺の兵庫県(3/41)、岡山県(1/6)、島根県(1/82)がいずれも出現頻度が低いことです。

 なぜ、鳥取県だけにタミフル耐性株が広がっているのか? これは日経メディカルの編集部にとっても疑問だったらしく、2008.12.25号で特集が組まれています。インタビューに答えているのは、国立感染症研究所 インフルエンザウイルス室室長小田切孝人氏です。(以下引用)

  ―― タミフル耐性株は、日本国内でも広がっているのでしょ
   うか?
  小田切:頻度にすると 2.6%で、諸外国と比べると圧倒的に
 低いという結果でした。日本は世界市場の約7割と、世界中で
 最もタミフルを消費している国ですから、世界的に日本の耐性
 化の状況は注目されていたわけですが、これだけしか耐性が
 ないのかと、非常に驚かれました。

  ―― なぜ、鳥取県に多いのでしょうか?
  小田切:鳥取県でだけタミフル耐性株が多く見つかった理由は、
  今のところ、よく分かっていません。少なくとも、サンプリングの
  対象となった病院は分散していましたから、サンプリングのバ
  イアスではないようです。恐らく鳥取県では実際に、タミフル
  耐性株がある程度の割合で広がっているものと考えられます。
 (引用終わり)

 小田切は「日本での出現頻度があまりに低かったので、世界も驚いた。ただし、鳥取だけが多い理由もわからない。」と言っています。そこで、さらにその元のデータを 検証してみると、驚くべき 偽装工作が見つかりました。元のデータはIASR(病原微生物検出情報)Vol. 29 p. 334-339: 2008年12月号 「インフルエンザ(A/H1N1)オセルタミビル耐性株(H275Y*)の国内発生状況[第2報]」にあり、そこには3つの数字が並んでいました。

 解析株数(NA遺伝子解析)・・・・・・・・・・・・・Aとする
 解析株数(NA遺伝子解析+NAI薬剤感受性試験)・・Bとする
 耐性株数(NA遺伝子解析+NAI薬剤感受性試験)・・Cとする

 これを上記9県と東京都、大阪府について記すと次のようになります。

 県名(出現数/調査数)    A    B    C

 山形県(1/62)        59   3     1
 栃木県(3/111)      106   5     3
 神奈川県(9/189)      49   7     0
(※横浜市衛生研究所を除く)
  (※横浜市衛生研究所  127   6     9)
 長野県(2/53)        45   8     2
 愛知県(1/51)        35  16     1
 鳥取県(22/68)       65   3    22
 兵庫県(3/41)        28  12     3
 岡山県(1/6)          2   3     1
 島根県(1/82)        77   5     1
 ※東京都             83   4     0
 ※大阪府            68   8     0
 全体             1452 282    45

 以上のことから、国立感染症研究所はタミフル耐性株の出現頻度を C/(A+B)で求めていることがわかります。しかし、出現頻度=出現数/調査数 とするならば、C/(A+B+C)とすべきでしょうし、それに、Aは薬剤感受性試験を行なわなかったグループですから、この計算では、感受性試験を行なわなければ、タミフルに対する耐性が確認できない=耐性株ではない、ということになってしまいます。本来は感受性試験を行なった中での出現頻度を求めなければならないはずですから、タミフル耐性株の出現頻度は、Aを含めず感受性試験を行なった中での耐性株の割合 C/(B+C)で算出すべきです。

 つまり、

 山 形 県(1/62→1/4)
 栃 木 県(3/111→3/8)
 神奈川県(9/189→0/7 ※横浜市衛生研究所を除く)
 (※横浜市衛生研究所 9/133→9/15)
 長 野 県(2/53→2/10)
 愛 知 県(1/51→1/16)
 鳥 取 県(22/68→22/25)
 兵 庫 県(3/41→3/15)
 岡 山 県(1/6→1/4)
 島 根 県(1/82→1/6)

など大変更が必要です。すると、全体で 45/282=16.0% となり、「世界全体で耐性株の出現頻度16%」と見事に一致します。

 この場合でも、鳥取県は88%と高率ですが、横浜市も60%、岐阜県50%、栃木県38%、神戸市33%などで、鳥取県だけが突出というわけではありません。

 国立感染症研究所は、日本政府がタミフルを買い続ける 口実のためか どうかはわかりませんが、昨年12月の報告書では、このような計算上の操作をして、日本ではタミフル耐性株が少ない、タミフルは有効であり続けているとの結論を強引に導き出していたと考えられます。

 そして、ほとんどが耐性株となってしまい、計算上の操作では取り繕えなくなると、通常の季節性のインフルエンザも遺伝子比較解析を行なわなければ、新型であることを否定できないという論法で、「新型」を水増し発表してパニックを誘発したのです。ウイルスが常に変異を繰り返しているという性質を口実にすれば、「新型」というのもあながちウソと決め付けることはできませんが、意図的な情報操作の疑いは濃厚です。

------------------------------------
厚生労働省という組織の公式見解や大臣の答弁が信用ならないのは、常識的現実。まあ、その下部組織である、国立感染症研究所の組織人の発言を権威主義的にまにうけるのが、まちがっているのは、当然だろう。■国立感染症研究所 インフルエンザウイルス室室長小田切孝人氏らの発言のうち、ツジツマのあわない点を、ひとつひとつさらっていくほかないと。




インフルエンザ・ヒステリー[2006/02/24]
●ウィキペディアhttp://ja.wikipedia.org/wiki/H3N2亜型
●ウィキペディアhttp://ja.wikipedia.org/wiki/H1N1亜型
●ウィキペディアhttp://ja.wikipedia.org/wiki/2009年新型インフルエンザ
●ウィキペディアhttp://ja.wikipedia.org/wiki/オセルタミビル←「タミフル
●ウィキペディアhttp://ja.wikipedia.org/wiki/ザナミビル←「リレンザ
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テーマ : これでいいのか日本 - ジャンル : 政治・経済

タグ : 真理省 1984年 安全 ハイパー独裁 厚生労働省 国立感染症研究所

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コメント

神の爆弾』(7月号)2~10ページには

新型インフルエンザの知られざる闇
メキシコで暴走経営を続ける米国巨大養豚工場、米軍生物兵器コネクション、そしてタミフル”死の商人”

という記事があります。その結論部は以下のとおり。

少なくとも日本では、「新型」豚インフルエンザそのものよりも、「タミフル買え買え!」の宣伝のほうが、よほど激しい”感染爆発”を呈したのである。(10ページ)

一連の騒動は、多重にいかがわしいと思っていたら、(やっと?)データのマッサージ疑惑も出てきましたか。
新型の感染症は猛威を振るうとの説もあり、油断はしないほうがいいと思います。
しかし他の感染症はさておき新型インフルだけをここまで大騒ぎするのは、
どこか政策的利益誘導がからむのだろうくらいにも予測してもいます。
巨視的にはいつ死んでもさほど悔いのない人生を許さないシステムは、
未知の病原菌へのパニックを生みやすい。
そこに役所や専門家等のメンツや利権もからむと、よけいおかしなことになるのですね。
環境ホルモンによって免疫が弱まれば、以前はなんともなかった病原菌が猛威をふるうことは、
すでにアザラシの群でも起きており、明日の人間もそうなる可能性はある。
そっちのほうでパニックしてもいい気もします。

リスク問題

■いわゆる「環境ホルモン」(内分泌攪乱物質)問題については、現在のところ、以前のような危険視は専門家のあいだで消滅しているようです(http://www.nihs.go.jp/edc/question/q8.htm http://www.env.go.jp/chemi/end/)。■しかし、免疫系をふくめた さまざまな生体機能をくるわせる化学物質を質・量とも、革命的に大量生産・消費・廃棄してきたのが、現代人であることは、あきらかです。■エイズやBSEはもちろん、エボラ出血熱など、「奇病」の大半は、人災でしょう。「新型インフルエンザ」も、養豚業による つめこみが基盤としかおもえません。兵庫県の高校生での大量感染だって、「つめこみ」すぎの産物だろうと。

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