プロフィール

ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

日本版ポリティカルコンパス
政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

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ジェームズ・ワトソン氏自身のDNA幻想

■DNAの分子構造における「共同発見者」としてノーベル生理学・医学賞を受賞したひとりである、ジェームズ・ワトソン氏は、人種主義者としての問題発言をくりかえしてきた人物。■最近も、そうしたスキャンダルがもちあがっている。

●ウィキペディア「ジェームズ・ワトソン

2007年10月14日、「黒人は人種的・遺伝的に劣等である」という趣旨の発言が英紙サンデー・タイムズ一面に掲載された。同紙によるとインタビューにおいてワトソンは「アフリカの将来については全く悲観的だ」「(我々白人が行っている)アフリカに対する社会政策のすべては”アフリカ人の知性は我々と同等である”という前提で行われているが、それは間違いである」「黒人従業員の雇用者であれば、容易にそれを納得できるだろう」などと語ったという。この報道は欧米で大きな波紋を呼び、英国滞在中だったワトソンは謝罪と発言の真意が曲解されているとの旨のコメントを発するとともに、米国に緊急帰国した[1]

さらに同年12月9日同紙において,アメリカ国立衛生研究所で公開されているワトソンのゲノムデータを解析した結果,16%がアフリカ系黒人に由来し平均的ヨーロッパ系白人の16倍もの黒人の遺伝子を受け継いでいることが判明したと報じられた[2]

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※ ちなみに、注2はリンクぎれ。
■『白人とは何か?』といった本もでているとおり、「白人」という、生物学的な実体があるわけではない。■だから、「公開されているワトソンのゲノムデータを解析した結果,16%がアフリカ系黒人に由来し平均的ヨーロッパ系白人の16倍もの黒人の遺伝子を受け継いでいることが判明した」って報道は、問題がある。

■①まず、たとえば、「白人/非白人」っていう遺伝子情報の絶対的差異があり、あたかも、イヌ/ネコ/サラブレッドでかたられるような「血統書」に「保証」された「純血」があるとか、それを特定の先祖の交配によって新ブランドをつくったみたいな感覚を共有しないかぎり、「平均的ヨーロッパ系白人の16倍もの黒人の遺伝子を受け継いでいる」なんて いいまわしは、えらべないはず。■②しかも、「平均的ヨーロッパ系白人の16倍もの黒人の遺伝子を受け継いでいる」なんて いいまわしが もちだせるぐらい「混血」が統計的にたしかめられているってことは、「白人」と分類されている層の一部は、かなり「黒人の遺伝子を受け継いでいる」ことが推定されるということ。たとえば、16%もの「黒人の遺伝子を受け継いでいる」ワトソン氏のような人物が、かなり潜在しているだろうということ。■③要は、「平均的ヨーロッパ系白人」が1%うけついでいるらしい「黒人の遺伝子」ってモノの、実体自体があやしい。だって、「黒人の遺伝子」というからには、「非黒人」にはない独自の遺伝子情報があるはずなんだが、ワトソン氏のように16%も保有している人物に なにか「特徴的」にみえるモノがあるだろうか?

■それはともかく、ワトソン氏らが実体視しているらしい「白人/非白人」「黒人/非黒人」といった遺伝子情報の差、それを基盤とした「知性」の格差があるとしたら、ノーベル生理学・医学賞受賞という、〈世界第一級の知性〉が16%もの「黒人の遺伝子を受け継いでいる」という事実をどう説明するのか? ■「黒人従業員の雇用者」らが共通して〈実感〉しているらしい「知性」の格差とやらは、遺伝子的な宿命なのだろうか?
■むしろ、ノーベル生理学・医学賞受賞までの経緯をみるかぎり、ワトソン氏ほかDNAの分子構造における「共同発見者」周辺の群像=知的エリートの資質と品性とは「負の相関」がありそうだといった疑念さえ生じる(福岡伸一『生物と無生物のあいだ』)。■たとえば、おなじノーベル生理学・医学賞受賞者の利根川進氏のスキャンダルなどもふくめて、例外的な逸脱行為とみなしていいのだろうか?■すくなくとも、「みずからの先入観を疑似科学の典型である優生学的論理で合理化してはじないなど、知性の点でもおおきな問題をかかえる人物が、ノーベル賞受賞者には ごく頻繁にまぎれこむかもしれない」という仮説をたてること、あるいは、「競争主義的な科学者集団のなかでの勝者と、その性格的特徴の相関関係が後年整理されるかもしれない」といった、知的慎重さがあってしかるべきであろう。■ワトソン氏自身が、そういった事例研究や統計的調査の対象だということだ。
生物と無生物のあいだ

■ウィキペディアの「精子バンク」の 記述は、遺伝子至上主義者の信念のあやうさだけでなく、喜劇的な宿命をうかがわせる。

 精子は人気ごとに異なる値段がつけられ、ランキング上位にはスーパーモデル、成功を収めた商人、優秀な医者や弁護士や数学者等の専門家、スーパーハッカーなどが名を連ねる。優生学や人種差別に繋がる等と指摘されており、問題視する声も上がっている。 書籍「天才工場」によれば、「結果として言うのであれば、ノーベル賞科学者の精子を元に子供を生んでも、同じノーベル賞科学者は生まれなかった。ある程度の優秀さを持つ人間から、人生を棒に振った者まで、すべて”天才”というわけではなく、そこに様々な人生の成功者から失敗者が存在した」(あとがきより)という記述がある。

■ハラナは、遺伝子至上主義者ではないし、女性ではないが、野心ある女性としてうまれかわったとしても、すくなくともワトソン氏の遺伝子を購入して 自分の子孫にしたいとはおもわない。■むしろ、遺伝子による性格の規定などが気になって、「驚異的な成果をのこす一方、めをそむけたくなるような異様な人物」といった、俗流SF小説のマッドサイエンティストのキャラクターがちらついて、おちつかないだろう(笑)。
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