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ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

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【位置 リベラル左派】

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アイヌ民族、苦しい生活 世帯年収は道内平均の約6割(朝日)

アイヌ民族関連記事生活保護関連記事つながり。■「朝日」の先月の記事を、はりつけておく。

アイヌ民族、苦しい生活 世帯年収は道内平均の約6割
2009年5月30日9時55分

 アイヌ民族で、自らの生活が「豊か」「少しゆとりがある」と感じているのは2割弱で、世帯年収も北海道内の平均の6割程度にとどまっていることが29日、北海道大アイヌ・先住民研究センター(札幌市)と北海道アイヌ協会の共同の生活実態調査で明らかになった。

 調査は、道内の2903世帯、5703人が回答。この日首相官邸で開かれた政府の「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」で報告された。アイヌ民族の生活実態は、北海道が継続的に調査しているが、今回は対象世帯が道調査の10倍ほどの過去最大規模となった。

 今回の調査で「生活ぶり」を聞いたところ、33.5%が「苦しい」、40.5%が「多少困る程度」と回答。「少しゆとりがある」「豊かである」は17.3%だった。

 世帯年収は200万円以上300万円未満が最も多く、平均355.8万円と道内の平均世帯年収の約6割という結果となった。

 道によると、道内にアイヌ民族が少なくとも2万3782人住んでいる。アイヌ民族の生活調査は、北海道が72年からほぼ7年おきに実施してきた。ただ、「積極的に協力してくれる人への調査も多く、実態をきちんと反映しているとは言い難い」(関係者)とも言われていた。(神元敦司)

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■おぼえがきをいくつか。

■(1) 北海道アイヌ協会に対して、距離をおく関係者は すくなくないとおもう。もちろん、北海道による調査の「10倍ほどの過去最大規模となった」という点をみれば、自治体よりはずっと信用されていて、調査に好意的だとおもうけど、「道内にアイヌ民族が少なくとも2万3782人住んでいる」うち、6000人にみたないような回答者にとどまっている以上、「積極的に協力してくれる人への調査も多く、実態をきちんと反映しているとは言い難い」という点は、五十歩百歩だとおもう。■基本的に6わりぐらいはサンプルがあつまらないかぎり、全体像は推計できないといわれてきたし、かりに6わりをカバーしたばあいであれ、回答拒否層が4わりもいれば、その拒否の理由をふくめて、すくえなかった層に調査上致命的な「代表性」の欠落がかくれている危険性をかかえている。■そうかんがえれば、今回の調査は、たった4分の1だ。アイヌ民族であることを しられたくないと、いきをひそめている層が、およそ2万4千人のほかに 相当数いるだろうに、それを除外しても4分の3が回答拒否しているという現実は、おもたい。調査者はもちろん自覚があるだろうが、メディアと読者は、それを充分かんがえて このデータをよむべきだろう。
■(2) つまりは、基本的に 自暴自棄になるほど おいつめられない層、調査につきあう程度の精神的・経済的なユトリをもつ層が回答しているのに、「33.5%が「苦しい」、40.5%が「多少困る程度」と回答。「少しゆとりがある」「豊かである」は17.3%だった」という結果は、やはり基本的に貧困層が大多数ということだろう。■回答者は、基本的に、全体像よりは いくぶん 富裕層にあたるはずなのに、「世帯年収は200万円以上300万円未満が最も多く、平均355.8万円と道内の平均世帯年収の約6割」というからには、ワーキングプア層や生活保護世帯レベルの世帯が かなり ぶあつそうな気がする。
■年収や資産など、どんな調査でもそうだが、少数の富裕層が平均値をひきあげてしまう普遍的構造がある。つまり、北海道の世帯年収が平均600万程度というのも、最頻値・中央値は、だいぶしただろうが、調査に回答したアイヌ民族の世帯の350万強というのも、同様にひくいはず。事実、「世帯年収は200万円以上300万円未満」層が最大だったわけだし。

■(3) 「家計調査(平成20年5月)-二人以上の世帯-総務省統計局速報・北海道分」によれば、「勤労者世帯 1世帯1か月平均」は407530円で、年収約480万円ということになる。しかし、「前年同月比 名目25.1%増加   実質 21.9%増加」とあるとおり、当時つづいていた好景気でのデータ。世界不況に突入した現在は、ぐっとへっているはずだ。■もともと、資産家とか ひとりぐらしの 層をのぞいた 平均的世帯となると、年収600万の8わりにおちてしまう。しかも、これは、富裕層がかなり ひきあげたデータのはずだ。■アイヌ民族のケースも、おしてしるべしだろう。回答拒否層という、4分の3以上をしめる、「平均的」「最大多数」層の実態はね。


【つけたし】
■2006年のデータだが、全国だと
―総世帯、年間収入階級・年間収入十分位階級別―

1、年収 194万以下    (月収16.1万以下)  10%
2、年収 194万~282万  (月収16.1万~23.5万) 10%
3、年収 282万~350万  (月収23.5万~29.1万) 10%
4、年収 350万~420万  (月収29.1万~35.0万) 10%
5、年収 420万~496万  (月収35.0万~41.3万) 10%
6、年収 496万~583万  (月収41.3万~48.6万) 10%
7、年収 583万~696万  (月収48.6万~58.0万) 10%
8、年収 696万~830万  (月収58.0万~69.1万) 10%
9、年収 830万~1,063万 (月収69.1万~88.6万) 10%
10、年収 1,063万以上    (月収88.6万以上)  10%

となる(「年間所得(年収)上位10%を目指す」)。
■第6階級(「中の上」)以上は、各層(人口10%)の上限―下限の格差が87万→113万→134万→233万円とひらいていくことがわかる。■第10階級(最上層)限―下限の格差が、めがまわるようなケタちがいだろうこと、最上層のなかの、ごくごく少数の真の最富裕層のかせぐ年収が平均値をおおきくズラしていることは、すぐわかるだろう(平均所得は567万ぐらいだったらしい「平均所得、過去19年間で最低 556万円 「生活苦しい」は6割」産経5/21)。■総世帯の平均値と中央値には、70万ぐらい≒1階級分のズレがある。
■北海道が平均月収407530円のとしに、全国平均が435076円なので、ほぼ同形で所得水準が推移していたと推計すると、2006年の北海道の中央値は465万円ぐらい。うえの推定は、まちがっていなかったことになる。
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コメント

差別された結果の犯行(あるいは反抗)であることはあきらかなのに…

『毎日新聞』(6.25)27ページに「アイヌの出自、拒み続け」という題で、民族差別および廃棄物政策における日本政府の無策(あるいは愚策)により生活に困窮して犯罪者になったことがまずまちがいない人物に関する記事がありますが、残念ながらその人物に対する札幌地方裁判所の判決はかなりきびしいと感じます。いや、だって懲役24年ですよ、ながすぎ!(くわしくは下記のページ参照)。

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/173913.html

『毎日新聞』の記事もありましたので


これだけでは「やけいしに みず」ですが…

アイヌ:全国の大学で初めての奨学金制度 札幌大が来年度から

 札幌大学(札幌市豊平区、宮腰昭男学長)は来春から、先住民族アイヌを対象にした「ウレシパ奨学金」を創設する。文化学部に6人の定員枠を設け、年間授業料(77万円)と入学金(20万円)を奨学金として支給する。アイヌ対象の奨学金制度は全国の大学で初めて。

 「ウレシパ」とは、アイヌ語の「育て合う」の意味。奨学生には義務もあり、(1)アイヌ文化の学習(2)学内の埋蔵文化財展示室でアイヌ関連資料整理をサポート(3)アイヌ語、アイヌ文化、北方史などを必修--などが課せられるほか、アイヌ以外の学生や留学生にアイヌ文化を積極的に発信する。一方、大学はアイヌ学生の就職先として協力企業を探し、優先雇用枠の確保を行うなど、互いに育て合う教育を狙う。

 対象は、道アイヌ協会などのアイヌ関係団体がアイヌ子弟と認めた来年度の新入生。年齢制限はない。出願受付は9月9~19日で、面接で支給者を決定する。その後、同大の自己推薦特別入試で合格すれば、入学が認められる。

 アイヌ子弟の大学進学率は、道の調査(06年度)によると、17・4%で、一般の38・5%の半分以下。道はアイヌの修学資金として、私立大の学生を対象に月8万2000円を貸与しているが、収入制限もあり十分とは言えない状況となっている。

 同大の本田優子・文化学部長は「『共生と調和』の教育理念を示すもの。奨学金という恩恵だけでなく、アイヌ文化を担う若者の育成の力になりたい」と話している。【千々部一好】

毎日新聞 2009年6月27日 1時33分




2009/06/26
「札幌大学文化学部ウレシパ・プロジェクト」の実施について(http://www.sapporo-u.ac.jp/news/20090626_ureshipa.html


 札幌大学文化学部は2010年度から、毎年一定数のアイヌ子弟を受入れ、未来のアイヌ文化の担い手として育成することを目的に「ウレシパ・プロジェクト」と銘打った、全国で初めてとなる、ユニークな教育プログラムを実施します。
  ウレシパ・プロジェクトは、学内にアイヌの人々とともに共生するコミュニティを育み、多文化共生社会のあり方や生き方を共に学びあう仕組み(アイヌ語で「ウレシパ=育て合い」)を整えようとするものです。文化学部の教育理念である「共生と調和」のもとで、この、ウレシパ・プロジェクトを推進していきます。


 ウレシパ・プロジェクトは以下3つの柱によって構成されます。
1.ウレシパ奨学制度
 この奨学金は単なる格差是正措置ではありません。ウレシパ奨学生は積極的にアイヌ文化に関わる学習活動を行い、その成果を社会に向けて発信する使命を持って修学することになります。
2.ウレシパ・カンパニー制度
 理念に賛同し協力してくださる企業と共に、優秀なアイヌの学生を育てます。この企業にはアイヌ学生に対する優先雇用枠の要請も行っていきます。
3.ウレシパ・ムーブメント
 アイヌの学生だけでなく、アイヌの社会および文化に関心を持つ多くの学生や留学生たちも活動に参画し、多文化共生のモデルを作ります。


【札幌大学ウレシパ奨学金】
  現在の厳しい経済状況の下、今なお物心両面で様々なハンディを背負うアイヌの子弟が大学進学を志すことの困難に対し、札幌大学は、アイヌの子弟の入学を経済的に支援する措置として、「札幌大学ウレシパ奨学金」を創設することに決定しました。この奨学金は、所定の要件を満たすアイヌ子弟が札幌大学文化学部に入学し、ウレシパ・プロジェクトに主体的に参加しながら修学に努めれば、その学生に対し授業料(初年次は入学金を含む)相当額の奨学金を給付するものです。
  募集人員は6名を予定しており、奨学生に採用された場合、年間授業料77万円(初年度は入学金相当額20万円を加算)が給付されます。



『サンデー毎日』(10.11号)15~7ページには

「アイヌ文化を伝える」というカラーページがあります。あくまで「文化」にかぎられていて、アイヌ民族が倭人によって集団的に搾取されてきた(いまもされている)という批判をする記事でない点は不満ですが、それでも社会変革の助力というか起爆剤に、すこしはなってくれるのではないかとおもうんですが…私は夢をみすぎですかね?

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