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ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

日本版ポリティカルコンパス
政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

前ブログ: 『タカマサのきまぐれ時評

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DNA型鑑定 検察完敗(朝日・時時刻刻)

前々便つづき。『朝日』の朝刊紙面(ウェブにあがっていない)から。

DNA型鑑定 検察完敗
 旧手法「二重のミス」

 「科学的捜査」の代名詞だったはずのDNA型鑑定。足利事件で●●●●さんを「有罪」とする根拠とされた旧鑑定は、約20年を経て、誤りだったことがほぼ確実となって。検察側は捜査員の汗などのDNA型を誤って検出した可能性も探ったが、ついに折れて釈放を決めた。他の事件への影響もささやかれ始めた。

 弁護側が推薦した鑑定人の本田克也・筑波大教授(法医学)が今春の再鑑定で最初に手がけたのは、91年に行なわれた旧鑑定と同じ「MCT118」という方法を、もう一度試みることだった。
 本田教授は当初、女児の肌着に残る体液のDNA型と●●さんのDNA型は一致するだろうと思っていた。「これまでの裁判で、そう認められているのですから」
 ●●さんの型は「18-29」というタイプ。しかし何度実験しても、肌着の体液からは、そのDNA型が検出されない。むしろ「18-24」という別の型がはっきりと出た。
 自分が間違えているのではないか。鑑定書を裁判所に提出する前日まで実験を繰り返した。「国が一度出した結論を、簡単に『間違っている』と否定できるわけがありません。でも何百回試しても、一致しませんでした」 旧鑑定では、肌着の体液と●●さんのDNA型はともに「16-26」で一致すると結論づけていた。
 有罪の決め手となったこの旧鑑定について、本田教授は「二重の誤り」を指摘する。
 一つは、●●さんのDNA型の型番がそもそも違うこと。もう一つは、肌着の体液と●●さんのDNA型を同じだとしたことだ。「前者じゃ、技術に限界がある頃の話で、責めるつもりはない。でも後者は、勇み足だった
のでは」


 というのも、旧鑑定書には 一つは、DNA型を示す帯グラフのような写真が添付されており、これが判断の根拠とされていたが、写真を見た本田教授は「これでよく同じ型と言えたな」と感じたからだ。
 旧鑑定からの約20年間で、DNA型鑑定は精度が高まる一方、適用件数も増えてすそ野が広がった。
 「DNA型鑑定は革新的な手法で、多くのケースで正しい結論を導くことは間違いない。しかし、残された試料の量が少なかったり、質が悪かったりするケースでは、今でも判定が難しいことに変わりは無い。鑑定人の技能などで結論は左右される」と本田教授は話す。


MCT118  DNA型鑑定の方法の一つ。89年に国内で初めてDNA型鑑定を導入した警察庁科学警察研究所が当初採用していた。髪の毛根や皮膚など人間の細胞の中に必ず含まれるDNAの一部に着目。塩基という成分の並び方の繰り返しパターンを調べて、435通りの型のどれにあてはまるかなどを識別する。現在主流の方法に比べ、多くの試料が必要で、精度の低さが問題視されていた。



同時期の事件に波及か

 「東の足利」が覆った今、「西の飯塚」はどうなるのか―。弁護士らがささやく事件がある。
 92年に福岡県飯塚市の女児2人が殺された事件だ。市内に住む●●●●●元死刑囚(08年に刑執行)が94年に逮捕された決め手の一つは、やはり導入間もないDNA型鑑定だった。
 県警は逮捕前、任意で採った元死刑囚の髪の毛と、女児の体に付いていた真犯人のものとみられる血液を警察庁科学警察研究所(科警研)に持ち込んだ。科警研が使った複数の鑑定法のうち、足利事件と同じ「MCT118」で一致したとされる。元死刑囚は一貫して否認したが、最高裁は06年に鑑定の証拠能力を認め、他の状況証拠とあわせ死刑判決を導き出した。

 だがこの事件では、検察側が逮捕前、帝京大の石山夫(いくお)教授(法医学)=当時=にも別のDNA型鑑定を依頼。こちらは試料から●●元死刑囚と一致するDNA型は検出されなかった。
 この結果も一審の公判途中から証拠採用されはした。弁護側が「科警研の鑑定結果と矛盾している」と主張したが、判決は「科警研の鑑定で試料を使い切っていた可能性もある」と退けた。
 「同じ方法の足利が誤っていたと証明できれば、飯塚でも十分な証拠になりうる」。3月末に再結成した弁護団はこれを新証拠とし、名誉回復の意味合いが強い死後再審の準備を始めた。

 二つの事件と同じ鑑定方法は03年まで主流だった。特に90年代初めの導入初期のころは技術的に不安定だったとみられ、この時期を中心に足利事件と同じようなケースが今後も出てくる可能性がある。
 すべての死刑囚や懲役囚にDNA型鑑定を受ける権利を認めたアメリカ。精度の高い方法での再鑑定で、08年までに計237人が再審無罪判決を受けている。鑑定で無罪を勝ち取った元死刑囚や市民団体の求めで04年10月に成立した「イノセンス・プロテクション・アクト(無実を守る法律)」に基づくものだ。鑑定で犯行が裏付けられた場合は偽証罪に問われるものの、申し立ては相次いでいるという。
 海外での刑事司法に詳しい伊藤和子弁護士は「刑罰を決めるだけでなく誤った判決を防ぐのも国の責務」と、同様の制度の必要性を訴える。




検察側 「世間」意識 釈放を決断

 検察側はぎりぎりまで釈放をためらっていた。東京高裁が再審請求の即時抗告審で、DNA型の再鑑定を行う見通しとなったのが08年10月。弁護団は勢いづいたが、法務・検察はまだ余裕を見せていた。ある幹部は「新たに鑑定しても負けない根拠はある」と語った。
 しかし、先月明らかになった再鑑定の結果は、弁護側、検察側がそれぞれ推薦した鑑定人が、いずれも「DNA型が一致しない」。検察側の自身は、もろくも崩れた。

 検察幹部は「釈放しなければならないかもしれない……。ただ、被害者がいるから簡単には引き下がれない」と漏らした後「やれることはやって犯人ではないということになれば、釈放する方が潔い」。
 「やれること」とは、栃木県警の当時の捜査員ら数十人のDNA型との照合作業。鑑定には女児の衣服に残った体液が試料として使われたが、旧鑑定で中心部分が使われたため、再鑑定では周辺部分が使われた。そのため他人が触って、犯人とは別人の汗などのDNAが混ざった可能性があった。だが検察関係者によると、先月下旬、捜査員らのDNA型とは一切一致しないとの結果を突きつけられた

 再鑑定に対する東京高裁への意見書の提出起源は今月12日に迫っていた。検察当局は4日、最終的な会議を開催。反論できる余地がなくなったため、期限まで1週間以上を残して、事実上無罪であることを認める意見書を提出するとともに、刑の執行を停止する手続きも取って、「白旗」を掲げることを決定した。
 「世間の目だよ」。検察関係者はそれを意識して「釈放は早い方が良く、12日まで待つべきではないと判断した」と明かす。裁判員制度を念頭に、公正だとアピールしたいとの思惑があったとの見方も、内部にはあるという。

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ぬれぎぬだった被疑者を処刑していたとしたら、死刑執行をさせられた刑務官を殺人者にしてしまったわけだ。■これ以上の権力犯罪があるだろうか?

■それと、検察がわは、一件、いさぎよいようにみえたが、実に 往生ぎわがわるかったことも、発覚。「被害者がいるから簡単には引き下がれない」とかいうが、被害者とメディアへの検察のメンツがあるから「簡単には引き下がれない」にすぎなかったと、正直にいうべきだろう。■「刑の執行」停止というが、あやまった判断による幽閉という権力犯罪を、一刻もはやくやめなければという、自己批判精神が全然みられない。単に、メンツ。それと、裁判員制度などへの政治的配慮。■このくにのエリートたちの一部は、確実にくさりきっている。こういった連中に「正義」を かたらせている 国民の、民度のひくさといったら、ないだろう。裁判員制度が、まっとうに機能するとは到底おもえないが、すくなくとも、こういった部分へのメスぐらいははいらないと、ムリをおして開始する意味がない。
■あとは、とりしらべ過程の全面的録画という、完全「可視化」だね。全然理解していない、総理大臣・法務大臣とかの不見識などはどうしようもないので、放っておくとしても…。


法相「可視化は捜査に支障」 足利事件で

 足利事件で菅家利和さん(62)の再審無罪がほぼ確実になったことについて、森英介法相は5日の閣議後会見で「個人的にはいろいろ思うところはあるが、法相としてのコメントは控える」と述べた。菅家さんへの謝罪は「いずれ検察当局において適切に対処すると思う」とした。

 取り調べの可視化(全過程の録画・録音)については「供述をためらわせる要因になり、真相解明に支障を来す」と、あらためて否定的な見解を強調。供述証拠に加え、司法取引や広範な通信傍受など新たな捜査手法の総合的な検討が必要とする考えも示した。

2009/06/05 11:27 【共同通信】



県警、関係者『無罪判決ではない』
『東京新聞』(栃木版)2009年6月5日
 威信をかけて菅家さんを逮捕したはずの県警。釈放されたことで当時の捜査のあり方にも厳しい目が向けられることになり、幹部は四日、不測の事態の対応に追われた。
 宇都宮地検から刑の執行停止の一報が入ったのは午前十時二十分ごろ。県警は「釈放であり、無罪判決が出たわけではない」とテレビカメラの前での会見を拒否。午後二時、高田健治刑事部長の「執行停止は重く受け止める」というコメントを白井孝雄刑事総務課長が読み上げた。
 白井課長は「事件当時のDNA型鑑定は、当時の方法にのっとり適正に行われた」と釈明。一方、女児の下着に付いた体液と菅家さんのDNA型が不一致だった再鑑定の結果を受け、県警は「下着に触れた第三者のDNAを抽出した可能性がある」として直前まで元捜査員らのDNA型鑑定まで進めていた。
 誤認逮捕や自白強要の可能性、真犯人の再捜査についても白井課長は「審理を見守りたい。とにかく重く受け止めている」と繰り返すだけで、厳しい表情を崩さなかった。
    ◇
 菅家さんを逮捕した県警の元捜査幹部は「高検の判断が出たことは、受け止めるよりほかに仕方ない」と苦渋の表情。だが「再審開始イコール無罪ではない」とも強調した。
 菅家さんが自白したとされる十八年前の夜。足利署捜査本部の取調室で捜査員の手を握り、泣きながら「やった」と認める菅家さんの姿と、大勢の市民が署を取り囲んだ様子が目に焼きついている。
 「県民の期待のもと、全力の捜査だった。間違いはない。DNA型鑑定以外にも、自白だって、状況証拠だって崩れていないじゃないか。動じずに裁判の行方を見守る」
と、自らに言い聞かせるようにつぶやいた。




●旧ブログ「政治家・公務員の潔癖さ (202)
●旧ブログ「可視化」関連記事
●日記内「可視化」関連記事
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テーマ : これでいいのか日本 - ジャンル : 政治・経済

タグ : 真理省 1984年 安全 ハイパー独裁 警察 検察 可視化

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「飯塚事件」続報

足利事件と同じDNA鑑定、92年の飯塚事件も再審請求へ

 1992年に福岡県飯塚市で女児2人が殺害された「飯塚事件」で死刑判決が確定し、昨年10月に刑が執行された●●●●●(●●●●●)元死刑囚の弁護団が、今秋以降にも福岡地裁に再審請求する方針であることが5日わかった。
 ●●元死刑囚は無罪を主張していたが、最高裁は2006年9月、DNA鑑定の信用性を認めた。弁護団は「足利事件」と同じDNA鑑定法だったこともあり、鑑定の不備を柱に再審を求めるとしている。ただ、当時の試料は残っておらず、DNAの再鑑定はできないという。
 ●●元死刑囚は92年2月、小学1年の女児2人(いずれも当時7歳)を車で連れ去り、殺害して山中に遺棄した疑いで94年9月に逮捕された。遺体周辺から採取された血痕のDNA鑑定が一致したことが逮捕につながった。
 飯塚事件の鑑定法は足利事件と同じく、DNAの配列の一部だけを目で見るなどして調べる「MCT118型検査法」を採用。弁護側は「鑑定は不正確」として無罪を主張したが、最高裁は鑑定結果の信用性を認めた。

(2009年6月6日03時10分 読売新聞)

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■試料が再鑑定できないようなケースで、DNA鑑定がおこなわれること自体、危険だよね。

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