プロフィール

ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

日本版ポリティカルコンパス
政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

前ブログ: 『タカマサのきまぐれ時評

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インフルエンザ予防としてのマスクの効用(その2)

■「インフルエンザ予防としてのマスクの効用」の続報。

■「月刊チャージャー6月号
【指南】「おまいら、医者の言うことは聞いておけ!」by Dr.ホッピー 
そんなマスクで新型ウイルスを防げると?
」の主要部分を転載。


マスク越しにタバコの副流煙が臭わないようならウイルス感染を予防できる。

新型インフルエンザの発生はGWが始まる前だった。「カゼ、インフルエンザの予防にマスク」が提唱されているんで、GWを海外で過ごした日本人の多くは、マスクを着用して外出していたようじゃのう。外国人には奇異に映っていたようじゃ。日本人の「予防には先ずマスク」ではなく、彼らには「ほかの人を守る」という程度の機能がマスク、という認識の違いがあるようじゃ。

インフルエンザを含めたウイルスや細菌を吸い込まないためにマスクがあるのじゃが、完全に病原体の吸入を防げた場合は、マスク越しに「線香のにおいも感じない」そうだ。おわかりかな? N95を用いても、鼻のラインをきちんと塞いで、アゴの下まで展ばして隙間のないように着用したり、不織布とやらの素材や、スポンジのようなものを挟んで眼鏡が曇らないタイプの新商品であっても、歩きタバコの副流煙を感じるようではアナタのマスク法はダメなんです。これがアンサーじゃ。米国疾病対策センターは、「キッチリ装着してないマスクは意味が無い」と言っている。


簡単すぎたんでマスクについて少し語ろう。予防できるマスクは「N95」という規格のモノしかない。この規格はアメリカの労働安全衛生研究所が定めた基準で、もともと製造現場等で粉塵を防ぐためのマスクの機能を数字化したもの。試験粒子を95%以上捕集できることを意味していて、この数字での能力は病原体(ウイルス)に対してウイルスの通過をほぼ100%阻止できる。つまり「N95」以外はウイルス通過を阻止できず、吸引感染を予防できない。アナタのマスクは95?

さて、認識の違いはどこから出てきたのじゃろう。国が、ちゃんとした研究結果をエビデンスと捉え、「従うべき正しいコト」として国民に伝えられるかにかかる。そして国民側は、「従うべき正しいコト」を理解し、根拠のない主観的・言い伝え的な方法をいかに捨てられるか、が必要になる。

海外では、クシャミ・咳による飛沫感染は、半径1m程度の範囲が射程距離であって、半径2m以上離れると感染リスクはほとんどないというコトが常識となっている。だから海外では「2m離れていれば感染らないんだからマスク、必要ネーじゃん」となっているのだ。アチラでは、発症している患者さんが、クシャミ・咳でウイルスを飛沫させないため、すなわち「ほかの人を守る」ための道具が“マスク”と位置づけられているようだ。そしてそのための他の方法は、クシャミ・咳のときには紙などで口を押さえる程度の行為で対応できるとされている。簡単じゃねーか。マスクなんかいらんワな。

では感染予防で重要な行為は何か、ってえと、「手洗い」らしい。NHK番組内の実験が教えてくれて、手洗いだけで普通感冒を高確率で予防できたという要旨の英国論文が証明してくれたんで、オイラは前から言ってたじゃろ、目・鼻こすったりほじったりする際は手を洗え、外から帰ったら「うがい」じゃなくて手を洗え、と。英国保健省からは「マスクで感染予防できるとの誤解で、手洗いしなくなられたら困る」と言ってるくらいじゃ。にもかかわらず日本のコメンテーターの先生方はナニを根拠として「予防にうがい、マスク」と言っていたのだろうか。……


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■もっとも、この先生、新型インフルエンザの突然変異を心配していて、今回弱毒性とわかったからといって、安心はできないと、クギをさしている。


感染症には「潜伏期間」ていう感染成立から発症までの時間的インターバルがある。体内で病原体が“病気発症”のための増殖をくりかえしている時期である。無論その期間は無症状である。つまりその時期のヒトは、病原体が存在して増殖しているにも拘わらず全くの「健康人」なのである。健康人なんだから空港での検疫にひっかかるわけがない。“シロ”で水際を通過。そして国内で発症して大騒ぎ。現実に5月8日に起こった。

そして、総合感冒薬のコマーシャルに「熱と咳と鼻水と咽頭痛はカゼである」、と教え込まれた国民なんだから、当然発症したヒトは「まさかオイラが・・・」と思わずに「カゼ引いた」でフラフラ出歩き、他の人に感染させる。現実に5月16日に起こった。

これ以降の予測は、全国的な蔓延。そして死亡例の出現。この6月号が出る頃には、最悪の状況が起こってしまうかもしれない。


場末のイシャのオイラがそこまで予測できるンじゃから、国もそこまで考えているはず。国民の行動に制限をかけないのは、ただでさえ低迷している国内経済のさらなる悪化を防ぐためじゃろう。新型インフルエンザの死亡率は0.04%。死ぬヒトがでる感染症とわかっていても、季節性インフルエンザの蔓延すら防げないんだから、蔓延・死亡やむなし、との判断じゃろうな。

今のブタから出てきた新型は弱毒性。たいしたことねーじゃん、と死亡率0.04%を判断するヒトはいらっしゃると思う。しかし今後、鳥型とのハイブリッドで強毒性の遺伝子を獲得したらどうなるか・・・。スゲー死ぬゾ、世界的に。それが世界中の研究者の心配事なんじゃ。

そこまで予測されているんだから、連日の「何人発症・・・云々」なんていう報道には、だから何ナンなの、わかっていたコトでしょ? と思ってしまう。最悪のシナリオを含めて「これからこうなります」となぜ言えない? 国民の不安感情をあおってしまうコトと、来たるべき現実を知るコトとは別物じゃねーの?
 そして原稿書いてる今日のテレビは、党首がどうのこうのばっかり。うんざりじゃい。

この時期に厚労省がするべきことは新型インフルエンザの啓蒙と、一般国民がわかりやすいように解説した「感染症予防のガイドライン」の作成と発表じゃろう。当然そのなかに手洗い・マスク・うがいなどの予防法の正当性を明記してほしい。そしてメディアがするべきことは、多数の国民に番組を見てもらうコト。そのための作戦は以前に書いてある

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■ただね。わすれっぽい「国民性」の問題と、「集団ヒステリー」をひきおこす「国民性」とは、せなかあわせである。■それと、「最悪のシナリオ」という「予想」を 発信して、この列島の住民が、冷静に情報処理できるだろうか? 全然、そうはおもえない。わるいが、要は、官僚的に、「最初は、万全をつくしたというイメージで終始して、なにか よくない事態がおきても、攻撃されないようにふるまい、沈静化しそうだと みきったら、さっそく 忘却するように、さわぎの終息をはかる」という作戦が、今回も くりかえされたじゃないか? 「毒ギョーザ・ヒステリー」と、ほぼ おなじ構図。
■すくなくとも、つぎに 鳥インフルエンザなどとの ハイブリッドで強毒化したにしても、どうせ この晩秋以降のインフルエンザ流行期までに、そのワクチンなんぞは、できない。なぜなら、今回の弱毒性の新型インフルエンザのデータしか、現状でははいらないんだから。突然変異されて、また抗体が体内にない 新型が誕生した時点で、どうせ 対策はご破算だ。


■「パニック」「騒動」が沈静化してしまった現在、当局がとるべき対策はなんなのか、メディアがとるべき姿勢はなんなのか、Dr.ホッピー先生には もう一度続編をおねがいしたいね。■だって、2メートル以上はなれていれば、かからない。てあらいを徹底する自衛策で感染がふせげるとなれば、それこそ、強毒性新型インフルエンザが誕生したって、スペインかぜみたいな、大流行=大量死はおきっこないのだから。■その意味では、「国民の行動に制限をかけないのは、ただでさえ低迷している国内経済のさらなる悪化を防ぐためじゃろう。新型インフルエンザの死亡率は0.04%。死ぬヒトがでる感染症とわかっていても、季節性インフルエンザの蔓延すら防げないんだから、蔓延・死亡やむなし、との判断じゃろう」なんて推定は、単なるアオリ行為なんじゃないか?■むしろ、異様な「マスク・ヒステリー」を放置し、先生自身疫学的非科学性を批判する「水際」作戦に終始した当局の非科学性というか、大衆蔑視を問題化すべきじゃないか?■検疫による「水際」作戦とは、「攘夷」運動。「異人」=「汚染された存在」という、不安神経症的排外主義にもとづく、非科学的身体観。自衛効果などみこめない「マスク」は、さながら帯刀であり、「異人」にけがされた 人物への 疑心暗鬼の象徴なのだろう。

■「ちゃんとした研究結果をエビデンスと捉え、「従うべき正しいコト」として国民に伝え……国民側は、「従うべき正しいコト」を理解し、根拠のない主観的・言い伝え的な方法をいかに捨てられるか、が必要になる」というのは正論だが、では、この列島の医師・官僚たちは、「世界中の研究者の心配事」を本当に共有しつつも、景気悪化を懸念したうえ、「季節性インフルエンザの蔓延すら防げないんだから、蔓延・死亡やむなし、との判断」といった政治的決断で一致して行動したのだろうか?到底、そうはおもえない。■当座は、想定外の事態によるバッシングをおそれて「最善の対策をつくした」というアリバイづくりに終始し、疫学的実利より 印象操作に専念、流行が終息にむかうとみるや、大衆の忘却をさそうような キャンペーンの撤収。パンデミックをあおった面々も、つぎの流行期まで、ねたふりをきめこむのではないか?
■ウィルス性感染症には無意味な抗生物質投与をやめず、耐性菌をどんどんふやしている医師たち、正常な免疫機能によって自然治癒する直前に ようやく来院して、プラシーボ効果だけの処方をもらって、なおった気になる「患者」でもうける薬剤師たち。かれらは、ハナから 疫学的な効果なんぞ かんがえず、自己中心的な利潤追求しかおこなわない。異様な「マスク・ヒステリー」を放置するばかりでなく、あおったのも、その一環。イバン・イリイチらが指摘した「医原病」のメッカとは日本列島のことだろう。「たみは よらしむべし。しらしむべからず」と「おかみ まかせ」の権威主義的ブラックボックス系官僚支配の継続。■なんことはない、なだいなだ『お医者さん』(中公新書)や『権威と権力』(岩波新書)が批判した1970年代前半の社会病理(≒35年まえ)と、大同小異の共同幻想が、この列島をおおいつづけているのだ。

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タグ : 安全 インフルエンザ マスク 真理省 1984年 ハイパー独裁

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コメント

医療関係者の感染リスク

<新型インフル>感染の40代女性保健師死亡 北海道
8月31日21時15分配信 毎日新聞
 北海道は31日、新型インフルエンザに感染した稚内保健所利尻支所(利尻町)に勤める40代の女性保健師が死亡したと発表した。女性は新型インフルエンザ患者の聞き取り調査などに従事していたが、感染経路などは不明。感染者の死者は国内8人目。医療従事者の死者は初めて。

 道によると、女性には高血圧症の基礎疾患があったが、高血圧症は厚生労働省が注意を呼び掛けている「重症化しやすい疾病」には含まれていない。新型インフルエンザと死亡との因果関係も不明という。

 女性は29日に稚内市内の医療機関でインフルエンザA型と診断された。その際、「数日前から発熱がある」と訴えていたという。女性は同日、稚内のホテルに宿泊したが、30日午後2時ごろ、意識不明の状態で倒れているのをホテル従業員が発見。その後、医師が死亡を確認した。死因は急性心不全だった。道は31日の検査で女性の新型インフルエンザ感染を確認した。

 女性は21日、利尻町の隣の利尻富士町の公立中学校で新型インフルエンザの集団感染が確認された際、マスクなどを着用したうえで患者から聞き取り調査をしていた。患者との接触時はマニュアル通りに防護措置が取られ、道は「問題はなかった」とみている。【鈴木勝一、仲田力行】

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■何度もかいたとおり、マスクは、ちかづいた人物に うつさないという機能での「予防」効果はあるが、通常の装着水準では、自分が感染をまぬがれるという意味での「予防」効果はない、といってよかろう。

■「インフルエンザ予防としてのマスクの効用」(http://harana.blog21.fc2.com/blog-entry-791.html)で紹介した文章を再掲。

■ まずはN95マスクについて知ろう

 N95マスク(写真1)の「N」とは耐油性がない(Not to resistant to oil)という意味である。さらに強いマスクの規格としては耐油性、防油性がある。医療機関では耐油性は必要ないという判断でNの規格が用いられている。また95とは0.3μm以上の塩化ナトリウム(NaCl)結晶の捕集効率が95%以上という意味で、それ以上の捕集効率となると99や100という規格もある。
……

 N95の認定にあたっては、機械的な捕集効率しか評価されていない。そのため、どういう人の顔にもある一定の確率でフィットすることをN95マスクの認定の条件にすべきという議論が起こっている。では実際のフィット率はどうであろうか。

■ 6人で6種類のマスクのどれもがフィットせず

 筆者らは、1295人の医療従事者を対象にカナダの医療機関で定性的なフィットテストを行った。第1選択のマスクは様々のマスクのなかでもフィットする可能性が高いと言われているものを使用した。

 その結果、男性では93%程度、女性では80~88%が第1選択としたマスクにフィットした。特徴的だったのは、女性の40歳未満の場合は、80%しかフィットしなかった点だ。

 また、3種類のマスクを準備した結果、ほぼ99%の人が自分にフィットしたマスクを見つけることができた。ところが、6人は6種類のマスクに増やしても、そのどれもがフィットしないことが分かった。6人はすべて40歳未満の女性であった(McMahon E, Wada K, Dufresne A. Implementing fit-testing for N95 filtering face piece respirators: Practical information from a large cohort of hospital workers .in press Am J Infect Control)。

 この結果から言えることは、最低3種類のN95マスクを準備することが必要である。これはCDCの勧告とも一致している。医療機関にとっては1種類のマスクを大量に購入した方が価格が下がるためよいように思われるが、これは間違っている。

 また、40歳未満の女性で20%が別のマスクを必要としたことは、重要な事実である。つまりフィットテストをしないとどれがあうかは分からないということだ。なぜあわなかったのかについては、おそらく顎のサイズの問題と考えられる。

 我々の調査対象はカナダの医療機関であるが、多くのアジア人(主にフィリピン)やその他の人種の人が含まれていた。日本人ではどうかということも検証する必要があるが、それほど大きなずれのある結果ではないと思われる。
……

■ 正しい着用とフィットテストの方法を知る

 厚生労働省の新型インフルエンザ対策ガイドラインの医療施設等における感染対策ガイドラインにおいても、医療従事者は正しい保護具の着脱法を知り、かつそれに関する訓練を予め受けておくべきであると記されている。しかしながら、実際に流行した際にはそうした訓練をする時間が医療機関にあるとは思われない。再度N95マスクの正しい着用方法を説明書などで確認する必要がある。
……
 フィットテストの手技は前述の米国労働安全衛生局が定めている。ここでは定性的なフィットテストの要点を示す(写真2)。定性的なフィットテストではフードをかぶり、口の周りに空いた穴に外からサッカリンやBitrexなど味を感知できるものをフード内に噴霧する。マスクを着用して以下の手技を実施して味を感知した場合にはN95マスクと顔の間にすきまがあると考え、フィットしないことを意味する。

……

1) 普通の呼吸
2) 深呼吸
3) 顔を右や左に動かす
4) 顔を上や下に動かす
5) 声を出す(あいうえおの50音を言う。なんらかの文章を読む)
6) 顔をしかめる
7) 腰を曲げる
8) 普通の呼吸

 米国では、最低毎年1回のフィットテストを勧告している。

 またフィットテストは自分の顔に合うかどうかを見ているもので、実際に装着がうまくいっているかについてはユーザーシールチェック(かつてフィットチェックと呼ばれていたもの)を装着ごとにしなければならない。ユーザーシールチェックとは、装着する度にマスクの適正な密閉を確認するものである。具体的には、両手でマスクを完全に覆うようにして息を吐く。その際に鼻の周りなどから息が漏れているようなら密閉性が十分ではない。再度正しい着用を行い、ゴムひもの調整を行う。

■ 諸外国と比べた日本の現状と問題点
 
 わが国においてはN95マスクの着用にあたって正しい着用方法を知り、フィットテストやユーザーシールチェックが必要であるという知識は十分に浸透してないように思う。カナダではフィットテストについてフィットテストプロバイダーのトレーナー教育が行われている。2日間にわたる講習会を受講することで、自分自身が他の人に指導ができるようになるというシステムで、効果的に知識を伝達することができる。わが国においてはまだそうした教育は行われていない。

 わが国では、医療従事者に自分自身の健康と安全を守るという認識は、個人にも医療機関にも十分にない。……

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■こういったプロ水準のリスク対策を講じていたかどうか。そういった事実を確認しないまま、記事化したのなら、「マスクなどを着用したうえで患者から聞き取り調査をしていた。患者との接触時はマニュアル通りに防護措置が取られ、道は「問題はなかった」とみている」なんて当局発表のタレながしは、担当者の責任回避を黙認する「共犯」行為というべき。■こういった記事をよんで、そのまま うのみにするのなら、まさに「ハイパー独裁」(田中宇=たなか・さかい)そのもの。

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