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ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

日本版ポリティカルコンパス
政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

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新型インフルエンザ騒動の怪1

■おなじみ、『世界の環境ホットニュース[GEN] 』の新シリーズは、いわゆる「豚インフルエンザ」騒動(「報道」というよりね)の批判的検証(50回ちかかったシリーズ「毒餃子事件報道を検証する」は、「以前、私は、毒餃子事件は日中関係の改善を阻止するための食品テロ事件の疑いありと言いましたが、この事件の複雑なところは、日中の分断を図る犯人に、警察庁が政府の意向に逆らう形で加担して中国を挑発、さらにマスコミがそれを煽るという構図になっているところでしょう。」という、シリーズ終了を明確に宣言しない文章で、唐突におわってしまったけど)。


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世界の環境ホットニュース[GEN] 711号 09年05月10日
……

豚インフルエンザ報道を検証する【第1回】     

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豚インフルエンザ報道を検証する 原田 和明

第1回 作られたパニック

 4月下旬より、メキシコ発の豚インフルエンザに関する報道が続いています。この騒動にも数々の疑問があり、事実関係を整理しておきたいと思います。騒動の発端ならびに経緯は以下の通りです。


「異常なインフルエンザの発生によって、今年に入り、全国で20人が死亡した」。メキシコ保健省がこう発表し、注意を呼びかけたのは4月22日だった。しかし、この時は、深刻なものではないとして具体的な対策は取らなかった。(読売新聞 2009.4.26)

 コルドバ保健相によると、最初の症例が見つかったのは4月13日。メキシコは独自に正体を解明することができず、カナダの保健当局にウイルスの検査を依頼。結果の連絡を待つ間に、感染は約1000人(23日現在)に拡大した。23日午後になって、カナダの保健当局などからウイルスの分析結果が届いた。 (読売新聞 2009.4.26)


アメリカで豚インフルエンザに7人感染
 米疾病対策センター(CDC)は23日、全米で豚インフルエンザに感染した患者が7人報告されたと発表した。患者は全員回復しているが、CDCは新型インフルエンザで恐れられている「人から人へ」の感染が起きた可能性があるとしている。
 米疾病対策センター(CDC)は24日、3月以降、カリフォルニア州とテキサス州で確認された豚インフルエンザウイルスについて、人から人に感染するウイルスであると断定した。(朝日新聞 2009.4.25 1:56)


豚インフルで60人死亡か=メキシコ国内、疑い例943件――WHO
【ジュネーブ、サンパウロ24日時事】世界保健機関(WHO)のスポークスマンは24日の記者会見で、過去数週間にメキシコ国内で豚インフルエンザの人への感染が疑われる症例が 800件前後に上り、メキシコ市周辺を中心に60人前後が死亡した疑いがあることを明らかにした。メキシコのコルドバ保健相は地元メディアに対し、豚インフルエンザが原因で16人が死亡したと確認するとともに、45人が 死亡した恐れがあると言明。943件の症例を調査中だと語った。(4月25日 1時0分 時事通信)


 WHOは24日、世界中の専門家による電話会議を招集し、状況解明を急いでいる。(4月24日 23時53分配信 毎日新聞)

 世界保健機関(World Health Organisation、WHO)の マーガレット・チャン(Margaret Chan)事務局長は25日、メキシコで 人から人へ感染し60人の死者を出した豚インフルエンザの流行について、「深刻な状況」で「パンデミック(爆発的流行)の潜在力がある」と警告した。WHOのチャン事務局長は電話会見で、メキシコと米国で報告されている感染は「新たなウィルスが原因」と述べ、「深刻な状況であり、慎重な観察を続ける必要がある」と語った。
 また、この後の状況については「予測できない」と述べ、各国に「警戒を強めるよう」求めた。チャン事務局長は、「このウィルスは、明らかにパンデミックの潜在力を持っている」と語った。(4月25日 AFP)


メキシコ、患者1000人超す
 メキシコのコルドバ保健相は24日、豚インフルエンザで死亡した疑いがある患者はメキシコ市、サンルイスポトシ、オアハカ州を中心に68人に増え、うち20人は感染による死亡が確認されたと発表した。メキシコでは例年2~3月にインフルエンザが流行するが、今年は首都メキシコ市を中心に4月を過ぎても感染や死者が報告されていた。
 米疾病対策センター(CDC)は24日、メキシコの豚インフルエンザ患者から採取したウイルスとアメリカの患者のウイルスが一致したと発表した。メキシコとアメリカの離れた地域で、同じウイルスの人から人への感染が確認されたことで、流行拡大の懸念が高まってきた。世界保健機関(WHO)は、患者が1000人を超えたメキシコへ、専門家チームを派遣するとともに、25日午後(日本時間同日夜)に緊急委員会を開き、危険度の分析を急ぐ。
 CDCは、警戒体制を強化していく方針。ただ「現時点で、大流行の宣言には時期尚早」とし、当面、メキシコへの渡航制限などの措置はとらない。ウイルスの遺伝子解析は、CDCと、メキシコの依頼を受けたカナダの保健当局がそれぞれ実施。メキシコの患者から採取したウイルス検体の5割~7割近くで、米国で確認されたH1N1型のウイルスと遺伝子が一致した。
(4.25 読売新聞)


 メキシコのコルドバ保健相は 26日、メキシコ全体の死者は103人、感染の疑いは1614人に上ると発表した。このうち豚インフルエンザによる死亡が確定したのは少なくとも22人になる。メキシコのカルデロン大統領によると、25日時点で豚インフルエンザに感染した疑いのある患者1384人のうち、67%の929人は治癒したという。(毎日新聞 2009年4月27日 11時30分)


警戒水準引き上げへ協議 WHO緊急委前倒し開催
 メキシコのコルドバ保健相は27日、同国で感染が確認されるか疑われる死者は計149人になったと発表、休校措置を全土に拡大すると述べた。(4.28共同通信)


 メキシコや米国で発生した豚インフルエンザの人への大量感染を受け、世界保健機関(WHO)は、新型インフルエンザ認定につながる警戒水準引き上げを検討する緊急委員会を、28日から前倒しし、27日午後4時(日本時間同11時)すぎに開催した。
 WHO報道官は、緊急委員会が警戒水準を引き上げる「相当程度の可能性」があり、現行水準の「3」から、新型インフルエンザの局地的流行を意味する「4」か、広域流行の「5」に引き上げることを決める可能性があると述べた。(中略)
 欧州に飛び火したことが確認されたことで世界的な大流行(パンデミック)への懸念が強まった。(ジュネーブ 27日 共同通信)


 ホセ・アンヘル・コルドバ保健相は27日、豚インフルエンザによるとみられる死者が149人から152人に増えたと発表した。25日には6人、26日には5人、27日には3人と、初めて感染が収束傾向にある模様と発表した。(2009年04月28日 16:22 発信地:香港 AFP)

 メキシコでは 豚インフルエンザの感染が原因とみられる死者が159人に増えた。(メキシコ市 4月29日 ロイター)

【ジュネーブ=南島信也】新型の豚インフルエンザの感染拡大を受け、世界保健機関(WHO)のマーガレット・チャン事務局長は29日深夜(日本時間30日早朝)に緊急記者会見を開き、警戒レベルをこれまでの「フェーズ4」から「フェーズ5」に引き上げたと発表した。WHOが「フェーズ5」を出すのは初めて。世界的な大流行(パンデミック)を示す「フェーズ6」の一段階手前で、WHOは国際社会に向けてより強い警告を発する必要があると判断した。WHOは、警戒レベルを27日に「3」から「4」に引き上げたばかりだった。
 WHOは当初、30日午前にも緊急委員会を開いて対応を検討する方向だったが、29日に開かれた各国の専門家らによる電話会議で、各国に早急な対策強化を求めるには「フェーズ5」に引き上げるべきだとの意見で一致。チャン氏がこうした意見を考慮し、正式な緊急委員会を開かずに前倒しで引き上げを決断した。
 チャン氏は会見で、引き上げの理由を「地域レベルで持続的な人から人への感染が確認されたため」と説明。チャン氏は「パンデミックが迫っている」と強調。会見に同席したケイジ・フクダ事務局長補も「フェーズ6も十分にあり得る」と述べ、最悪の段階まで警戒レベルを上げる可能性を示した。チャン氏は「パンデミックになれば人類全体の脅威になる」としたうえで「警戒レベルの引き上げは各国政府や保健当局、製薬会社が行動するべきだというサインだ」と述べ、早急なワクチンの増産や研究を要請。「すべての国は大流行に備えた計画を速やかに始動させ、高度な警戒態勢を維持すべきだ」と訴えた。一方で、人や物の移動の制限、国境閉鎖などは「勧めない」とした。(朝日新聞4.30 11:16)


■まとめ

豚インフルエンザの感染確認・疑いの数(4月27日 毎日新聞まとめ)

疑い  確認  死者
メキシコ      1614   22   22
アメリカ           20
カナダ             6
ニュージーランド  10
スペイン      8
イギリス      2
フランス      1
イスラエル     1

 メキシコだけでなぜ患者が跳びぬけて多いのかがひとつの謎ですが、以上が豚インフルエンザ騒動の発端と、WHOが警戒レベルを引き上げていった経緯です。驚くのは、WHOが警戒レベルを史上初めて「フェーズ5」に引き上げるのに、正式の委員会を開かずに事務局長が独断で決めたということです。それにパンデミック目前との認識のはずなのに、事務局長はパンデミック防止に有効と思われる「人や物の移動の制限、国境閉鎖などは勧めない」というのも違和感があります。しかし、それ以上に驚くことがあります。

 4月29日の WHOのサイトにある Disease Outbreak News には「メキシコで26名の発症と7名の死者」となっていて、メキシコのコルドバ保健相の発表とは大きく異なっているのです。WHOの報告を信用すると、メキシコの特異性はなくなり、ひとつの謎は解消されるのですが、今度は「フェーズ5」に相当する非常事態がなかったことになります。

 ところがこの差異は、「フェーズ5」への引き上げが発表されると、実にあっけなく解消されます。

【4月29日 AFP】メキシコのホセ・アンヘル・コルドバ保健相は28日、新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)による死者数を20人から7人に引き下げた。死者数の訂正は、より正確な検査方法で正式に確認し直したためだという。
 コルドバ保健相は、新型インフルエンザ感染の「疑いのある」死者は159人、インフルエンザ感染の症状が出て入院中の患者は1311人と述べ、「(感染の疑いのある)死者159人のうち、感染が確認されたのは7人」と記者団に説明した。
 死者数が大幅に訂正されたことについて記者団に厳しく問われ、コルドバ保健相は、新型インフルエンザの感染が確認されたのは26人と説明した上で、「新型ウィルスが原因で死亡したことが確認された、疑いようのない事例は7人」と語った。
 コルドバ保健相によると、集計は世界保健機関(WHO)と協力して実施されたが、「WHOが『疑いようのない』事例だけを、確認された事例と数える」と付け加えた。


 一部のマスコミは、死者数が大幅に訂正された事態に対応できずに次のような記事も見られます。

【ジュネーブ=南島信也】世界保健機関(WHO)が警戒レベルを「フェーズ5」に引き上げた新型の豚インフルエンザの感染は、29日から30日にかけてさらに世界各地に広がった。ロイター通信などによると、メキシコでの死者は感染の疑いのある例を含め計176人に増えた。(朝日新聞 2009年5月1日0時49分)

 少なくとも22人は豚インフルエンザが原因で間違いなかった(4.25読売新聞)ではなかったの でしょうか? 「フェーズ5」が宣言された矢先のこの大幅訂正はどう解釈したらよいのでしょうか? これまでの コルドバ保健相の発表は相当割り引いて考えなければなりません。「疑い」の数値はまったく信用できないということです。一方、WHO側もメキシコ政府の大幅訂正があったにも関わらず、警戒レベルを見直したという記事が見当たりません。こうなると、WHO事務局長が独断で「フェーズ5」を宣言した理由も見方が変わってきます。新型ウィルスによる被害が大きくはないことを知っていたために、正式の緊急委員会を開いたら、「フェーズ5」への異論が続出して、宣言できない事態を避けたとも考えられます。実際、日本の委員からは次のような見解が出されています。

 WHO緊急委員会の委員である国立感染症研究所田代真人インフルエンザウイルス研究センター長が4月28日にジュネーブで記者会見し、今回のウイルスは「弱毒性」との見解を発表しています。

 田代氏は毒性について「今後、遺伝子の突然変異で病原性を獲得しないという保証はない」としたうえで、遺伝子解析の「予備的データ」の結果として、現段階で「強い病原性を示唆するような遺伝子はない」と「弱毒性」との認識を示した。
 被害については、「それほど大きな被害は出ない」とみられ、現在の毒性が変わらなければ、パンデミックを起こしても、約200万人が 死亡した57年の「アジア風邪くらいかもしれない」とした。数千万人規模の死者が想定される強毒性H5N1型と「全く横並びに判断していいものではない」と話した。(毎日新聞 4月30日朝刊)


 今回の騒動は、コルドバ保健相とチャンWHO事務局長らが誇大な発表を繰り返し、マスコミが怪しげな数字もそのまま報道したことが原因ではないかと推測されます。

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■「9・11テロ」直前はともかく、直後に、国際的陰謀がはりめぐらされ、世界中の市民がまるめこまれたことは、記憶にあたらしい(いまだに、だまされたという自覚がない市民もおおいようだが)。■「9・11テロ」が なぜ・どのように ひきおこされたかについては、歴史の判定をまたねばならないが、アフガニスタンやイラクにせめいったアメリカ政府の判断や、それを支持した各国政府などのあいだに、緊密な陰謀があったことは、確実で、その事実は、いわゆる「陰謀論」の是非とは、別個に論ずる必要がある(それをわすれて、「陰謀論」を躍起になって否定する層がすくなくないが)。

■でもって、今回のパニックのばあい、各国政府に利害を共有するような「陰謀」があったのか、それは さだかでない。■しかし、世界全体での感染者が数千人、死者が数十人レベルの段階で、あたかも数百万~数千万人の死者が世界中にでかねないような あおりかたを専門家が こぞって やらかすのは、実に異様。NHKのラジオニュースなど、15分の全国ニュースのうち5分ぐらいつかてしまうことも、ザラだし。■スペインかぜのばあい、「2年ほどの間、世界で…6億人が感染、2千万~4千万人の命を奪った(「インフルエンザ…大流行の影に豚」『朝日新聞』2009/05/01)そうだ。今回、そういった水準の危機にあるといった根拠が、どこにあるのだろう。航空機による大衆の大量高速移動の時代ゆえ、一定水準以上にひろがったばあい、1910年代の比ではない高速拡大の危険性も ないではないが、ウィルス学を基礎とした公衆衛生制度の拡充や栄養状態の劇的な改善なども、一方であるわけで、ここ40年にわたって百万人水準をこえるインフルエンザの犠牲者がでていないのに、「日本国内の発症者数3200万人 死者17万~64万人」といった推計は、あきらかに スペインかぜ なみの伝染力と ひろがりを前提にしているわけだ。
 
インフルエンザ、大流行の影に豚
インフルエンザ、大流行の影に豚」『朝日新聞』(2009/05/01)

■いくら 「警戒するにこしたことはない」とはいえ、、さわぎかたが尋常でないし、ほかの原発震災やら、もっと深刻な事態への対応が「大丈夫」だと、ほうっておかれていることと比較しても、なにか「陰謀」を、かんぐりたくなるような「パニック」ぶりだ。■「ワクチンが足りない」など、不安をあおる報道は、しばらく やまないだろう。■日本での感染者たちが滞在したカナダ現地は、不安におののくくでもなく、平穏だときいたのに。

■イスラム圏での、あらたな「ブタ差別」なども ふきだしているようだし、「9・11テロ」と 同類の、さまざまな深刻な問題が心配だ。



●旧ブログ「インフルエンザ・ヒステリー


●ウィキペディア「スペインかぜ
●Wikipedia“1918 flu pandemic”
●ウィキペディア「パンデミック
●Wikipedia“Pandemic
●ウィキペディア「2009年新型インフルエンザ
●Wikipedia“2009 swine flu outbreak
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タグ : 真理省 1984年 安全 ハイパー独裁

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