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ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

日本版ポリティカルコンパス
政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

前ブログ: 『タカマサのきまぐれ時評

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スモールワールドカップとしてのWBC(その2)

■2年まえに旧ブログでかいた「スモールワールドカップとしてのWBC」の続編。■日経BPオンラインの『“鈴木友也の「米国スポーツビジネス最前線」”』の最近の記事から。


“WBC連覇でも、日本球界は浮かばれない?(上)”
メジャーだけが肥える不平等なカラクリ



……
米国のリーグと選手会が牛耳る大会

 WBCは誰のための大会なのか。

 野球の世界一を決める大会は、米大リーグ機構(MLB)の発案によって始まっています。MLBが世界大会を発足させようとした動機は、国内市場の飽和にありました。国際市場開拓の必要性を痛感し、オリンピックに代わる“真の世界一”を決定する国際大会を作ろうとしたわけです。

……
 事実、WBCは米国主導の大会となっています。MLBとMLB選手会が共同出資して「ワールド・ベースボール・クラシック株式会社」(World Baseball Classic, Inc.)を設立し、WBCの大会運営主体として関与しています。

 参加国の決定など、WBC大会運営において主導的な役割を担う「WBC運営委員会」(WBC Steering Committee)では、12人のメンバーのうち、その1/3に当たる4名がMLB関係者で占められています(詳細は右表参照)。読売新聞関係者が入っているのは、同社がアジア地区予選の興行権を持っているからです。

表:WBC運営委員会の構成
所属組織 人数
MLB機構 2名
MLB選手会 2名
国際野球連盟(IBAF) 2名
日本野球機構 1名
日本プロ野球選手会 1名
韓国野球委員会 1名
韓国プロ野球選手会 1名
読売新聞 1名
Chelsea Piers, L.P. 1名




 当初、日本と韓国は「MLB主導」に反対していました。日本は国際野球連盟(IBAF)のような国際機関が主催することを主張し、IBAFも加盟113カ国すべてに参加資格が与えられることを望んでいました。しかし、MLBは国際機関に主導権を渡すことを拒否したのです。第1回大会開催の1年半前、MLBのCOO(最高執行責任者)ボブ・デュパイ氏は米ウォールストリート・ジャーナル紙の取材に次のように答えています。

 「MLB機構とMLB選手会は、IBAFと協力しながら大会を運営することで合意したが、あくまでも大会運営を主導するのは我々(MLB機構とMLB選手会)である。もしIBAFやその他の第三者機関が大会を主導するのであれば、我々は大会に参加しないだろう。恐らく、大会に参加する選手の3分の2以上はメジャーリーガーになるため、MLB機構とMLB選手会には第1回大会開催に際し、非常に大きな利害関係がある」

 こうして、MLBに強引に押し切られて、米国主導のWBC開催が決まったわけです。2005年6月、MLBは日本や韓国、中国、キューバ、ドミニカ、ベネズエラなど合計16カ国を招待することを正式に発表しました。皮肉だったのは、この1カ月後に国際オリンピック委員会(IOC)が2012年のロンドン五輪から野球を正式種目から除外する決定をしたことでした。

なぜオリンピックではなくWBCなのか?

 「世界一を決めるのなら、オリンピックでもいいじゃないか?」という声も当然ありました。しかし、MLB選手がオリンピックに出場することはできません。MLBは自らが主催しない大会に選手が出場することを禁じているからです。イチロー選手や松坂大輔選手ら日本人メジャーリーガーが北京オリンピックで日本代表チームのユニフォームを着ることができなかったのは、このためです。

 では、なぜMLBは選手のオリンピック参加を禁じているのでしょうか?

 それは、営利目的のビジネスに徹しているからです。米国の企業経営者と同様に、リーグや球団の経営者は、株主に最大の利益をもたらす責務を負います。リーグ経営のCEO(最高経営責任者)に当たるコミッショナーには、常にリーグ価値の最大化が求められていますし、球団オーナーは収益を増加させ続けなければなりません。

 オリンピックは、各国のトップアスリートが競い合う場を設けて巨額の富を生み出しているわけですから、米国の球団経営者は、選手派遣に対する対価や、故障した際の補償をIOCに求めるのが当然だと考えています。しかし、IOCはプロ選手のオリンピック参加を解禁していますが、参加選手に対して報酬を払うことはありません。MLBにとっては、選手のオリンピック派遣は自らのスター選手を無償でIOCの収益活動に貸し出すようなもの
であり、認められないと判断しています。

 ちなみに、WBCの大会運営で上がった利益については、その47%が賞金に、残りの53%が各国の野球組織に分配されます。賞金47%の内訳は、優勝チームが10%、準優勝チームが7%、準決勝敗退2チームが各5%、2次リーグ敗退4チームが各3%、1次リーグ敗退8チームが各1%となります。各国野球組織への分配金については、米国35%(これをMLB機構と選手会が折半)、日本7%、韓国5%、IBAF5%となっています。米国の取り分が突出しているのは、「赤字が出た際はMLBが全額を負担するため」という理由からです。
……

------------------------------------------
■なるほど、すべては、カネと。■しかし、「赤字が出た際はMLBが全額を負担するため」という理由をもちだして3分の1以上をまきあげてしまう以上、メジャーリーグ主導というのは 事実にせよ、日本・韓国は、「WBC運営委員会」に2名ずつはいっているし、読売新聞などは、ちゃっかりわりこんでいるじゃないか? 優勝候補のキューバとかが、当然のように排除されていることからすると、日韓だけ突出して、アメリカの植民地ってこと?(笑)


“WBC連覇でも、日本球界は浮かばれない?(下)”
負けてもMLBだけが輝くシステム

 16の国と地域が参加して世界一の座を争うワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が先週5日に開幕しました。セキュリティー上の問題から、徹夜で並ぶことは禁止されていたものの、東京ラウンドの会場となった東京ドームには早朝から観客が集まり、夜からの試合開始にもかかわらず、午前11時には約400人のファンが列を作りました。

 初戦の中国戦の平均視聴率は28.2%(関東地区)、宿敵韓国との一戦は37.8%(同)だったことからも、日本国民全体が大きな関心を示していることがうかがえます。韓国戦の瞬間最高視聴率は46.3%(同)と、国民の2人に1人がテレビ観戦していた格好です(数字はビデオリサーチ調べ)。

……



「本気の日本」とは対照的な米国

 米国に暮らしながら日米のWBCに対するマスコミ報道に接していると、両者の間に大きな温度差があることを感じます。日本のテレビ報道では、スポーツコーナーでWBCがトップニュースとして扱われ、各球団のキャンプ情報は後回しにされるケースが多いようです。

 一方、米国。実はこの時期、最初に報じられるのは、クライマックスを迎えている大学バスケットボールです。次いで、シーズン中のプロバスケットボール(NBA=米プロバスケットボール協会)やアイスホッケー(NHL=北米アイスホッケーリーグ)が続き、その次にやっとシーズンオフのプロフットボール(NFL=米ナショナル・フットボールリーグ)や野球(MLB=米大リーグ機構)の話題になるのです。しかも、移籍情報や契約交渉状況、キャンプ情報が先に報じられ、WBCが出てくるのは、ニュースの終盤ということが少なくありません。

 例えば、日本が事実上2次ラウンド進出を決めた7日の韓国戦(14-2で日本がコールド勝ち)は、米国でも早朝5時からスポーツ専門ケーブル局ESPNが生中継していましたが、放映権を持つESPNですら当日のニュースで報じたのは、米国代表チームが初戦でカナダに逆転勝ちしたことと、ドミニカ共和国が格下のオランダに敗れる波乱があったことだけでした。日本に関する報道はなく、WBC関連も1時間のスポーツニュース番組の後半に5分程度報じられただけでした。

 代表チームの編成についても、日本はトップ選手を招聘して2月16日から早々と宮崎にキャンプインして全体練習を開始しています。ところが、米国チームでは数々の一流MLB選手が出場を辞退しており(例えば、昨年の20勝投手4人は全員出場を辞退している)、チーム全体として練習を開始したのも、つい先日の3月2日のことでした。代表監督についても、原監督がWBC期間中は巨人から離れて代表チームの指揮を執るのに対し、米国では現役監督が日本のように5週間もチームを離れることは考えられない(球団が許可しない)ようです。

 ニューヨーク・タイムズ紙はこうした日本代表チームの雰囲気を「レギュラーシーズンを犠牲にしても構わないという気持ち」(Willingness to sacrifice the regular season)と多少の驚きをもって評しています。逆に言えば、米国ではWBCよりも公式シーズンに重きを置くことが当たり前だと考えられています。

 このように、「真の世界一を決める大会」として米国主導で始まったWBCですが、少なくとも米国国内では「公式シーズンの前座として開催されるエキシビションマッチ」程度に捉えられています。掛け声と取り組みには、多くの矛盾を抱えた大会となっています。


矛盾の原因はMLB中心主義

 国際野球連盟(IBAF)に主導権を渡すことを拒否してまで強引に大会を主導することになったMLBが、言行不一致に陥っているわけです。その理由は、MLBが自分たち以外の世界と協調することを考えていない「閉鎖型モデル」を採用しているためです。

 閉鎖型モデルでは、リーグがチーム数とその所在地を厳密に管理しています。つまり、各チームには、一定地域におけるビジネスの独占権(フランチャイズ)が与えられるわけです。もし新規参入しようとすれば、巨額の参加費が必要となります。言ってみれば、一見さんお断りの有料会員制クラブのようなものです。「自分たちこそ世界最高峰」であり、「その外に自分たちより高い山はない」という世界観を持ったビジネスモデルです。全米選手権を「ワールドシリーズ」と呼ぶことからも、その発想が垣間見えます。

 一方、これと対照的なのが、欧州サッカー界が採用している「開放型モデル」です。このモデルの特徴は、リーグが階層的に組織されており、上位リーグの弱いチームは下位リーグに降格し、下位リーグの強いチームは上位リーグに昇格するという「昇格・降格システム」が採用されている点です。このモデルでは、各チームに地理的な独占権はなく、新規参入についても参加費を払うことなく最下層のリーグから興行を開始することが可能です。こちらは、出入り自由の将棋クラブといったイメージでしょうか。

 外界との協調を前提としている開放型モデルでは、国際大会がうまく機能します。例えばサッカー界では国際サッカー連盟(FIFA)を中心に各国サッカー協会が協力体制を築いています。だから、「ワールドカップを世界最高峰の大会と位置づけ、各国内リーグはこれに協力する」というコンセンサスが取られています。「ワールドカップ>国内リーグ戦」という優先順位が明確になっているので、基本的に代表チームからの招集をクラブが拒否することはできません。大会開催期間についても、FIFAは2006年のドイツ大会から国内リーグ終了を大会開始の約1カ月前に設定し、確実に選手が休養期間を取ったうえで大会が実施されるように配慮しています。

 「真の世界一を決める」はずのWBCで、世界最高峰の選手の出場辞退が頻発しているのは、「自分たちが戦っている場所が“世界”なのだ」という発想でビジネスモデルが構築されてきたMLBにとって、WBCという大会自体が「想定外」の存在であるためです。仲間内(MLB加入チーム)だけで世界が完結し、その中で利益を最大化するビジネスシステムが既に出来上がってしまっているため、開催時期やチーム編成、選手のインセンティブなどの面から、WBCと国内リーグ戦の整合性が確保できていないのです。MLBや選手会としても、頭が痛い問題でしょう。


WBCは米国野球への「採用テスト」

 では、外の世界を認めないMLBが、なぜその発想と相いれないWBCを始めようとしたのでしょうか?

 「ワールドシリーズが世界(全米)最強チームを決める大会だとすれば、WBCは世界最強国を決める大会だから」というのが、MLBの喜ぶ模範解答かもしれません。しかし、真相は違います。実は、既に飽和してきた国内市場とは別に、国際市場を開拓・育成して、MLBにその果実を取り込むためだと考えられます。

 過去の歴史をひも解くと、MLBはこれまで球団拡張(エクスパンション)によって国内市場を開拓してきました。1903年の発足以来、60年まで16チーム体制が続きましたが、61年に実施された最初の球団拡張以降、6回の球団拡張によって98年に現在の30チーム体制が出来上がりました。

 16チーム時代、すべてのチームは鉄鋼や石油、自動車産業といった重工業が盛んな米国東北部や五大湖沿いの10都市にフランチャイズを置いていました(図1)。しかし、その後の産業構造の変化(西海岸でのハイテク産業の勃興)や、西部への人口流入、自動車・航空機時代の到来などによりビジネスチャンスが増えると、MLBは球団拡張や球団移転を繰り返してマーケットを全米に拡大していきました(図2)。

メジャーリーグ1
図1:16チーム時代のフランチャイズ(注:複数のチームがフランチャイズを置く都市があるため、都市数はチーム数より少ない。以下同)

メジャーリーグ2
図2:現在のフランチャイズ


 「では、もっと球団数を増やせばいいではないか」との声もあるかもしれません。しかし、球団拡張にはリスクが伴います。

 第1のリスクは、プレーのレベルの低下です。1球団における1軍選手枠は25人ですから、16チームから30チームになったことでメジャーリーガーの数は400人から750人にほぼ倍増した計算になります。これはすなわち、技能レベルが相対的に低い選手が流入することを意味しますから、試合のレベルが下がるわけです。実際、エクスパンション直後には必ず1球団の平均本塁打数が増加しています。投手のレベルが下がって、強打者が本塁打を打ちやすくなるからです。

 第2のリスクは、球団と都市の需給バランスを崩してしまうことです。「“チームと都市のパワーゲーム(中)”」で詳説しましたが、MLBはその閉鎖型モデルにものをいわせて、球団数を巧妙にコントロールしています。球団を誘致できる経済力を持つ都市の数が、球団数よりも多くなる状況を作り出すことで、常に球団が都市に対して交渉上の優位を確保できるように仕向けています。つまり、チームがスタジアム建設にあたって税金を注入してもらい、さらにスタジアムからの収入を得られるようにコントロールしているわけです。球団数を増やし過ぎると、地元自治体に対する優位性を失ってしまうのです。

 では、どうやって収入をさらに増やすのか――。この課題に対してMLBが出した結論が「国際化の積極推進」でした。

 人口に占める才能ある野球選手の割合は限られているため、メジャーリーガーを米国内だけで調達しようとすればおのずと限界があります。そこで、各国のトップレベルの野球選手をMLBに取り込み、国内の「人材不足」を補う手段にしてしまえ、という発想
です。また、「“中国3億人のバスケ人口を取り込め(下)”」でも触れましたが、海外トップタレントの獲得は、国際市場開拓の起爆剤にもなります。海外選手を取り込めば、海外へのテレビ放映権が販売しやすくなり、グッズなども売り込むことが可能となります。さらには、スポンサーシップ収入も期待できるわけです。現在、MLBではおよそ4人に1人が外国人選手です。マイナーも含めれば外国人比率は選手全体の40%を超え、出身国も30カ国以上に上ります。

 確かに、WBCは野球界の国際発展のためのツールであることは間違いないのですが、世界を取り込むMLBにとっては、「世界的な野球の普及=MLBの利益の増大」ということになります。つまり、WBCは国際化を積極的に推し進めるMLBが、その果実を効率的に手にするために作り出した大がかりな「仕掛け」でもあるのです。誤解を恐れずに言えば、WBCは、MLBにとっての公開トライアウト(選手採用テスト)のような存在なのかもしれません。

 実際、第1回WBCの日本代表メンバーの中からは、松坂大輔選手(現ボストン・レッドソックス)、上原浩治選手(現ボルチモア・オリオールズ)、岩村明憲選手(現タンパベイ・レイズ)、福留孝介選手(現シカゴ・カブス)ら中心選手がMLBに移籍しています。

WBCで負けても「MLBが世界一」

 MLBが世界最高峰のプロ野球リーグとして君臨し続ける限り、WBCをテコにしたMLBの国際戦略は崩れることがありません。MLBが世界のタレントを取り込んで成長していく限りにおいて、MLBは拡大した各国の野球市場の一部を、テレビ放映権やグッズ販売といった形で手にすることができるからです。

 極端な話、別にWBCで米国代表チームが優勝しなくてもいいのです。「MLBこそ世界」であり、米国代表チームが勝とうが負けようが、多国籍軍であるMLBの評判は下がらないからです。仮に日本代表チームが連覇しても、中心選手はメジャーリーガーですから、MLB自体の評判は下がりません。

 確かに、WBCに参加することによって日本でもそれまで野球に関心を示さなかった層の取り込みや、キャンプ地への経済効果などの果実もあるでしょう。しかし、それらは国内市場に対する限定的な効果であり(しかも、必ずしもNPBが手にするリターンではない)、MLBが手にする国際市場からの果実と比べると相対的に小さなものです。

 このように、WBCは「世界を取り込んで、自分たちだけが繁栄していく」という閉鎖型モデルの発想を持つMLBが主催しているだけに、日本球界としても「寄らば大樹の陰」的なアプローチでWBCに参加し続けることは危険です。かといって、MLBと真っ向勝負するには体力差がつきすぎてしまいました。

 1995年当時、日本プロ野球(NPB=日本野球機構)の売り上げは推定約1200億円、MLBのそれは約14億ドル(約1400億円)と言われていました。しかし、それから13年後の2008年には、NPBの売り上げにほとんど変化がないと言われているのに対して、MLBは約60億ドル(約6000億円)にまで売り上げを伸ばし、マーケットを4.3倍に拡大しました。


 この背景には、厳格なビジネスとして「拡大再生産に資するチーム経営」というDNAを持つMLBと、親会社の宣伝広告ツールとして「広告費の枠内でのチーム経営」というDNAを持つNPBの組織としての性格の差があるのではないかと思います。グローバル化が進展し、MLBとNPBが市場を奪い合う競合としての色彩を一層強める中、NPBのリーグ経営のあり方が根本的に問われていくことになりそうです。

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■アメリカ人が一番(人口比とか資金流入という次元で)すきなプロ球技が、アメリカンフットボール(NFL)で、ケタちがいにはなされて、バスケット(NBA)・野球(MLB)がどっこいどっこいというこころではないか? ま、それはともかく、「公式シーズンの前座として開催されるエキシビションマッチ」程度にしかとらえられていないアメリカで、新聞が、「日本代表チームの雰囲気を「レギュラーシーズンを犠牲にしても構わないという気持ち」(Willingness to sacrifice the regular season)と多少の驚きをもって評し」たってのは、皮肉だ。■「本気」になり、さわいでいるのは、日韓だけだって…(笑)。

■いずれにせよ、アメリカの野球人たちにとっては、すべて 集金装置でしかない。「つぎに ひきぬくのは、あの選手かな?」式のコンクールを必死にたたかう、日本の野球人たちは、アホそのものだ。

■それにしても、こういったプロ・スポーツには、なんで、ナショナリズムが まとわりつくんだろうね…。鈴木友也 (すずき・ともや)さんにしても、全然冷静になれていない。



●「20世紀的感覚としてのワールドカップサッカー1」「
●旧ブログ「スポーツ」関連記事

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コメント

読売は大事なお得意さん

まあ、きちんとMLBの事を把握していなかったけど、自分がそうじゃないかと思っていたものと殆ど該当する内容でした。
読売を入れるのは、大事なスポンサーだからです。
松井秀喜がヤンキースに入った年から、ヤンキースタジアムに読売新聞の看板を出しましたし、日本のメディアは大事な収入源ですから当然の如く入れますよ。
逆に言えば読売新聞がNPBを管理している事例でもありますが・・・・。

多分、WBCで一番盛り上がっているのは日本でしょう。
お隣の韓国は野球人気が低迷していますからね。
でも、両国ともWBCで好結果出しても、さほど自国のプロ野球に好影響を及ぼさないと思います。

ナショナリズム/植民地/国技

■日韓を文化的植民地として同列のようなかきかたをしましたが、アメリカで全然人気のないサッカー(にしては、日本より ずっと、FIFAランキングで上位=http://www2.neweb.ne.jp/wc/hagimine/Diary/FIFARanking.htm)に熱心な韓国の方が自立していますね(FIFAランキングで日本より下位であっても、地力では、あちらがうえでしょう)。■韓国は、駐留米軍についても、いろいろと意見をいっているようですが、日本では、かつてはあった「ヤンキー ゴーホーム」系の反発は、依然マイナーなままです。■日本列島の安全を目的としていない 駐留米軍、命中率などをかんがえれば、到底「費用対効果」上ナンセンスというほかない、ミサイル迎撃体制のうけいれとか、沖縄を象徴とする軍事植民地状況は、ひどいものです。■いまだ休戦中にすぎない朝鮮半島でさえも、アメリカ軍の横暴にはちゃんと異議もうしたてがあるのと対照的ですね。

■いずれにせよ、スポーツが、ナショナリズムとグロテスクなユチャクをやめられない現実は、直視するほかありません。■それにしても、「国技」意識から解放されず、柔道・大相撲などの「国際化」をすなおによろこべない度量のせまさ。一種異様な国民的行事となっている高校野球とプロ野球は、少々人気がなくなり気味とはいえ、第二の国技として、「みるスポーツ」の中核でありつづけています。「するスポーツ」の流行は、あきらかに男子児童のばあい、サッカーに移行してもです。しかも、一部の球団以外では、財政基盤がよわすぎ、ファン層もうすすぎて、とても地域性をもちえていない。「みるスポーツ」として、ねづいていないわけです。一流選手もプロ野球などとはくらべるべくもない低年俸で、選手生活も第二の人生のみじかく不安定。利権集団でありつづける、大相撲やプロ野球業界とは、おおちがい。■本当にすきなわかものだけがプロに参入するという意味では、健全かもしれませんが、だったら、ラグビーやアメリカンフットボールみたいな、準アマチュアリズムで充分でしょうに。
■WBCの騒動をみるかぎり、日本のスポーツは、所詮世界の一流にはなれず、到底ナショナリズムの中核たりえないとおもいますが、それでも国際試合だけは視聴率がかせげるという、ファンでもなんでもない大衆ばかりの、この列島。■WBCは、そういった この列島のスポーツ文化の貧困ぶり・病理を、あますところなく象徴しているとおもいます。■ナショナリストが、この点にかみつかないのが、実に不思議です。

ナショナリズムから自由になれないスポーツ観戦

■「お隣の韓国は野球人気が低迷していますからね」と、Mさんは論評したが、すくなくとも、ナショナリストたちの一部は、日韓ともに感情的になったとおもわれる。
「【WBC】「“ダーティーサムライ”」と韓国紙 「イチローは高慢」」(サンケイ)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090325/kor0903251059003-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090325/kor0903251059003-n2.htm

■そのスポーツを観戦者として純粋に愛好するなら、国別対抗のときだけ、異様にもりあがるというのは、ありえない(その点では、旧ブログでものべたとおり、ワールドカップ・サッカーか、FIFAなどの運営原理自体が、「不純」である)。■プレイや原理を愛するなら、基本的には、プレイヤーという属人的な愛着、特定のチーム(これには、地域ナショナリズムが しばしば つきまとうだろうが)への愛憎が前面にでるはずなので、日常的に観戦・応援したりしない選手のよせあつめ集団の動向・戦績に一喜一憂する方が奇妙である。■もちろん、一部のファンは、選抜された有力選手全員に熟知しており、バランスのとれた論評をできる可能性があるが、それがファン層の大半をしめることなど、絶対にないといってよかろう。■すくなくとも、日本のサッカー観戦については断言できるし、野球だってあやしいとおもう。だって、最近急速に日本のプロ野球の視聴率はおちていたのに、WBCでは異様なぐらいの高水準だったよね。
■再三のべてきたように、要は、人気スポーツを、一時的なナショナリズム装置として利用して、もりあがっているだけであって、それは、スポーツ愛好文化にとっても、ナショナリズムにとっても、双方に不純でよろしくない結果をもたらすとおもう。■ところが、スポーツでもりあがる層には、そういった自覚がカケラもなさそうだ。

■ま、ともあれ、あまりにもナショナリスティックな決勝になった日韓対決についての、実に冷静な講評をリンクしておく。

http://d.hatena.ne.jp/Wallerstein/20090328/1238230650
http://d.hatena.ne.jp/Wallerstein/20090325/1237955178

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