プロフィール

ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

日本版ポリティカルコンパス
政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

前ブログ: 『タカマサのきまぐれ時評

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「パレートの法則」による組織論=「ムダ」とはなにか48

“パレートの法則”とは、「経済において、全体の数値の大部分は、全体を構成するうちの一部の要素が生み出しているという説」(ウィキペディア「パレートの法則」)であり、その俗流版が「80:20の法則」だ。現代社会で“パレートの法則”のなのもとにかたられるものの「多くは、法則と言うよりもいわゆる経験則のたぐいで…自然現象や社会現象は決して平均的ではなく、ばらつきや偏りが存在し、それを集約すると一部が全体に大きな影響を持っていることが多い、というごく当たり前の現象をパレートの法則の名を借りて補強している場合が少なくない」わけで、ビジネス書のたぐいを、まにうけるのは、よくない。
■しかし、単なる「経験則のたぐいで…ごく当たり前の現象」であれ、おおむね「80:20の法則」が、システムの生産・営業効率などとして、「経験」されるだとすれば、それはそれで、非常に興味ぶかい社会学的現実である。■ミツバチ・アリなど、“社会性昆虫”の分業のごとく、人材や組織が、おおむね「80:20の法則」を呈するなら、そこには、社会心理学的なモチベーション構造(気迫の濃淡)や、無自覚な分業意識が成立しているとしか、おもえないからだ。■富・市場・税収などの偏在、事故・リスクなどの遍在、等々、そういった領域ではなく、「組織全体のパフォーマンスの8わりは、構成員の2わりがうみだす」という経験則が、おおくの組織で成立するなら、それは、人材が固有の潜在能力と業績をもっているのではなく、組織の構成要素として、くみこまれた かたちが、人材の潜在能力を構造的にひきだし、あるいは おさえこんでしまうということを意味する。
■こういった構造が普遍的なら、人材の効率は、あまりに偏在がおおきすぎることがわかる。なぜなら、0.8÷0.2=4単位と、0.2÷0.8=0.25単位の対比は、16:1という、巨大なものだからだ。■これを、固有の人材の能力のあらわれだと信ずる、愚鈍な経営者は、16倍もの高能率をあげた2わりの小集団だけを正社員として、あとを解雇したくなるだろう。いや、その信念がただしいなら、実際社員は、その「2わり」だけでよく、かれら/かのじょらのサポートとか、物的・エネルギー的・情報的な欲求を、外部調達すれば、それまで「ムダづかい」していた人件費や、かれら/かのじょら(「のこり」8わりの方)が占有・消費していた、つくえ・イスだの、パソコンだの、いや、オフィス空間や冷暖房の電気代などもふくめた、あらゆるランニングコストが「節減」できることになる。■いっそのこそ、そういった ことに きづかずにいた、あるいは、そういった無能な部下を採用し、またクビにせずに給料をはらいつづけてきた、無能な自分たちも全員、解雇すればいんだが(笑)。


■論理的には、「のこされた2わり=精鋭部隊」のうち、2わりは、「超精鋭部隊」のはずだ。つまり、旧組織全体のパフォーマンスの64%(0.8×0.8)を、4%(0.2×0.2)で達成する16単位の能力のもちぬしたちだからだ。■対照的に、「のこされた2わり=精鋭部隊」のうち、8わりは、16%(0.8×0.2)を16%(0.2×0.8)でこなす、平均的(=1単位)パフォーマーにとどまる。つまり、「精鋭部隊」に分類されていたが、実は「超精鋭部隊」の超人的パフォーマンスに吸収されることで、「あげぞこ」されていたにすぎないと…。
■さらに、この「超精鋭部隊」を純化すれば、51.2%(0.8×0.8×0.8)を、0.8%(0.2×0.2×0.2)でしあげる部分(64単位=超超精鋭部隊)と、12.8%(0.8×0.8×0.2)を、3.2%(0.2×0.2×0.8)でしあげる「精鋭部隊(4単位)」の「2層」で構成されているということになる。■「有能な経営者」だったら、前者だけ正社員としてやとい、後者はエキスパートとして、必要なときだけ「外注」しようとするだろう。なぜなら、単純計算するかぎり、当初の旧組織の半分の規模のパフォーマンスを100分の1未満の人員でしあげてしまうのだから。かれら/かのじょら以外を常勤職員としてやとう方がどうかしているのであって、それ以外をかかえこむような「非効率的な人事」をつづけるような経営陣が、「64単位」をかせぎだす「超超精鋭部隊」のなかにふくまれるはずがない(笑)。

■しかし、俗流版「パレートの法則」がかたる、「組織全体のパフォーマンスの8わりは、構成員の2わりがうみだす」という経験則は、おそらく ちがった組織メカニズムをさししめしている。■「のこされた2わり=精鋭部隊」のうち、8わりは、いずれ「無能」化するという、冷酷な構造的傾向なのだ。■そして、これら「無能」化した社員たちが、非効率そのもので、即座に排除すべきなのかといえば、おそらくそうではない。“釣りバカ日誌”浜崎伝助(はまさき でんすけ)みたいな、「組織の潤滑油」的存在もいれば、「精鋭部隊」「超精鋭部隊」たちのサポート役としても機能しているはずである。■こういった構造を無視ないしは、これに無知な経営者は、「一将功成りて万骨枯る」といった、功績の搾取構造について、無視・無知なのだとおもわれる。自分の地位が自力だけで達成できかのような錯覚をくりかえす層に、よくある防衛機制の一種だろうが。シェルパぬきで、大半のヒマラヤ登山がなりたたないように、可視化された「戦功」だけで「業績評価」が可能であるなどという姿勢・発想は、派遣社員や下請け企業などが、冷徹にみすかしている欺瞞にすぎない。

■能力がないと きめてかかっていた女性たちが、すくなくとも一部に、肉体労働以外では非常に有能である事実を、経営者はみとめるほかなくなった。経験がないと きめてかかっていた若年層が、すくなくとも一部に、体力・適応力以外でも非常に有能である事実を、経営者はみとめるほかなくなった。■「アジア人・アフリカ人は無能」と信じていたヨーロッパ人は、その誤解・偏見・幻想をうちくだかれてきた。
■つまりは、ヒトは、おかれている地位、あたえられた機会によって、その潜在能力のひらかれかたが規定されている。地位と機会をうばっておいて、「無能にきまっている」ときめつけるのは、実にラクで怠慢である。地位と機会をあてがわれたことをわすれて、あたかも自力で内在的な潜在能力を発揮できたかのような誤解・錯覚によって、「精鋭部隊」の不可分の構成要素であるかのように ふるまう人物は、その地位をはぎとられたときに、どの程度の「ねぶみ」をされるか自覚がないのであろう。■以前「優勝劣敗原則のカラクリ」でふれたとおり、「土俵」にあがらせるがわは、「土俵」にあげられるがわにまわった自分に対する想像力が欠如しているのである。
■いや、「土俵」にあげられるがわにまわった自分に対する想像力が、実は充分あるからこそ、それを直視しないですむように、そういった事態の回避のために、ほとんど全神経を常時集中することこそ、オヤジ集団の本業=政治労働であり、官僚制における「イスとりゲーム」の本質は、そこだけにあるのかもしれない。自分は、業績原理から超越的な地位にありながら、俗流版「パレートの法則」を恣意的に適用しつつ、「将兵」をコマとして あつかえるよう、日々権力闘争をくりかえすと。



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消費市場としても労働市場としても、2:8現象?

<レコチャ広場>中国が第2の高級品消費国に、その喜びと憂慮
 モバイル版URL : http://rchina.jp/article/35544.html
2009年9月21日、中国のブロガー・盛大林(ション・ダーリン)氏が「中国が第2の高級品消費国に、その喜びと憂慮」と題する文章を自身のブログに掲載した。

以下は同ブログの要約・抜粋。

中国はすでに世界で最も自動車購買力のある国となっている。統計によると、中国における高級品消費額は全世界の25%を占め、初めて米国を抜き世界第2の消費国となった。

中国が第2の高級品消費国?去年9月のデータでは、中国の高級品消費額は全世界の18%を占め、日本と米国に次いで第3位だった。中国商務部は2014年までにその比率が23%に達すると予測していた。しかし現実はすでに25%なのだ。2014年まで待つまでもなく、「世界一」の座に着くことは確実だ。

高級品は富の産物だ。中国人が高級品市場で大金を惜しげもなく使い、欧米人を呆然とさせるのは悪い気がしない。「中国は貧しく遅れている」?「イギリスを追い越しアメリカに追いつくのは夢のまた夢」?そんなことを言う人間を中国はすでに見返した。しかし、高級品消費での「世界第2」は、GDPでの「世界第3」と同じく、誇る価値もないことだ。

07年の統計によると、中国の高級品消費層は全人口の13%に過ぎず、「人口の20%が富の80%を独占している」という富の配分を正確にあらわしている。1日平均消費額が1ドルにも満たない貧困人口も中国ではかなり多い。先進国の中産階級は収入の4%を高級品に使うが、中国では収入の40%も使うという調査結果もあるらしい。

「世界第2」。これは冷静に分析する必要がある。(翻訳・編集/津野尾)
2009-09-22 14:48:16 配信
この記事のURL : http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=35544

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■日中市民が、これにナショナリスティックに反応するだろうことは想定ずみなので、パス。

■それより、マスとしての消費者層としてだけでなく、マスとしての生産者層として、「どうせ2:8でしか うごかない」と、マーケッターは あきらめきっているのか?■いや、マスからしか 利益を集積できないシステムの住民としては、そういった巨視的構造をどうにか突破なんて気迫はでてこないだろう。■しかし、前線にはりつく層は個別具体的なケースと格闘するにしても、後方で司令をだしているつもりの「本部」とやらは、「上位2わり(=4単位層)を死守せよ=それ以外は、つきあうだけ消耗のゴミ(=1/4単位層)だ」という巨視的把握だけで 効率よく「業績」づくりをすすめるつもりだろうか?

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