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ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

日本版ポリティカルコンパス
政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

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生活保守主義としての「食の安全」意識とナショナリズム44

■「生活保守主義としての「食の安全」意識とナショナリズム43」の続報。



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     世界の環境ホットニュース[GEN] 703号 08年12月27日

          毒餃子事件報道を検証する【第42回】        

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 毒餃子事件報道を検証する   原田 和明

第42回 日中韓3カ国首脳会談

 福岡県の米菓メーカー・もち吉が製造した「えん餅」に有機リン系殺虫剤が混入していた事件は、同県飯塚市内の山中で11月19日に自殺したとされる男性従業員の犯行とされ、それで事件は解決されたとみなされています。しかし、殺虫剤が今回も有機リン系であったこと、かつ「何らかの症状が出ても死ぬことはない」という絶妙の濃度という「いつものパターン」であったことから、毒餃子事件以来の「親中政策に対する警告の意味での食品テロ」の可能性があると考えました。折りしも、12月13日に日中韓3カ国首脳会談が麻生首相の地元である福岡県で開催されることになっていたこととの関連性を指摘しました。

 河村建夫官房長官が、日中韓3カ国首脳会談を福岡県太宰府市九州国立博物館で開くと発表したのは11月21日午前の会見でした。麻生太郎首相にとって就任後初の福岡入りは、中国の温家宝首相、韓国の李明博大統領が出席しての国際会議という演出です。今回の毒物混入事件は、その演出をぶち壊しにするもので、警察当局にとっては首脳会談の日程公表の前に、事件が解決していなければならなかったと考えられます。11月19日の男性従業員の告白、自殺は実に警察への配慮が行き届いたようなタイミングだったことになります。


 さて、今回の日中韓首脳会談は9回目の開催ですが、これまでは東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議に合わせて行われてきたが、今回、初めて独立した形で開かれました。3首脳は、世界的な金融危機に3か国が共同で対処すると同時に、各国が成長力強化や内需拡大に向けて「速やかで断固たる措置を取る必要がある」との認識で一致。北朝鮮問題や、防災対策でも連携を強化することを確認し、3か国間の未来志向で包括的な協力をうたった「3国間パートナーシップに関する共同声明」に署名しました。

 会談後の共同記者会見で、麻生首相は、「3国の首脳が定期的に集い、協力を強化することは、アジアや世界の安定と繁栄に大きく資する画期的な進展だ」と指摘。「今回の金融危機が、3か国の会談を促進させた面もある」とも述べ、国際金融市場安定のため、地域協力を強化する方針を表明し、今後は3か国持ち回りで年1回開催し、来年は中国で開くことを確認して、閉会しました。(12.14 読売新聞)

 このように、今回の首脳会談そのものに対するテロ活動は発生しませんでした。これも毒餃子事件以来続く「いつものパターン」です。そして、首脳会談が何事もなく閉幕すると、福岡県警は12月17日、自殺した元男性社員(当時45)を、容疑者死亡のまま偽計業務妨害容疑で福岡地検に書類送検したと発表しました。
(12.18 朝日新聞より以下引用)

  福岡県警捜査一課と直方署によると、元社員は
 10月29日午前2時半から午前4時15分頃までの間、
 製造工場の冷蔵庫で保管中のあんに殺虫剤を混ぜた
 疑いがある。混入方法や量などは不明という。元社員
 は同僚に「夜勤がつらかった」と漏らしていたといい、
 県警は仕事上の悩みが動機になった可能性があると
 みている。

 県警は押収したレシートなどから、元社員が10月25日
 に飯塚市内の量販店で殺虫剤を購入したとみている。
 もち吉本社に送られた混入を示唆するファクスの筆跡は
 元社員のものと一致したという。(引用終わり)

 ここで奇妙なことは、元社員の動機です。自殺が報じられた11月末には、「自ら望んだ配置転換でありながら、居場所がないと思うようになった。コミュニケーション不足だった」(11.21 読売新聞)と記述されていたはずですが、今回は「夜勤がつらかった」とまるで違う内容になっています。犯行手口にも疑問があります。各紙が伝える、福岡県警発表の男性従業員による犯行手口は次の通りです。

 朝日新聞(福岡版):10月29日午前2時半から
 午前4時15分頃までの間、製造工場の冷蔵庫で
 保管中のあんに殺虫剤を混ぜた疑い。混入方法や
 量などは不明。

 読売新聞(福岡版):10月28日の午後7時頃から、
 同僚と2人でえん餅を製造。同僚が工程から離れて、
 1人になった翌日未明、えん餅の製造工場の冷蔵庫
 に保管されていた小倉あんに、有機リン系殺虫剤
 「スミチオン」を混入。

 産経新聞(福岡版):元社員は「えん餅」のあん製造を
 担当していた10月29日午前2時半ごろから同午前4時
 15分ごろの間、殺虫剤を工場に持ち込み冷蔵庫内で
 保管していたあんに混ぜた。

 いずれも、「あんに混ぜた」ことになっています。殺虫剤が検出された3つの「えん餅」のあんの殺虫剤 濃度は 70、58、56ppm と平均化されていました。ということは「あん」に混入後よく混ぜ合わされた結果であると考えられます。すると、殺虫剤入りの「あん」が大量にできることになり、少なく見積もっても百件を超えるクレームがあったと推測されますが、10月29日製造のえん餅で合計9件の苦情があった(11.20 毎日新聞)以外はまったく苦情はないというのです。もち吉が回収できたのは送り先が判明した通信販売分などを中心に約2200個と、出荷前の約4万4500個で、未回収の10万個近くは消費されたと見られますが、今のところ健康被害などの報告はありません。(12.18 毎日新聞・筑豊版)

 元社員が殺虫剤を購入したとの証拠に関する記述も微妙です。「県警は同県飯塚市の男の自宅から、同25日に市内のホームセンターで殺虫剤を購入したレシートを押収。」(12.18 読売新聞)しただけで、殺虫剤そのものは自宅からも自殺現場からも発見されなかったと見られます。ところが、レシートも元社員のものかどうか怪しいのです。

 「県警は元社員の自宅などを捜索し、10月に飯塚市内の
 量販店でフェニトロチオンを含む殺虫剤のボトルを買ったことを示す記録を押収。
 店の防犯カメラには元社員と見られる男が映っていた。
 その成分が「えん餅」から検出された殺虫剤と一致した
 という。」(12.17 朝日新聞)

 「自宅などを捜索」という表現には注意しなければなりません。読売、産経新聞では「元社員の自宅の捜索」で「殺虫剤を購入したレシートを押収」したことになっています。自宅からレシートが発見されたのであれば、なぜ「店の防犯カメラには元社員と見られる男が映っていた」などという釈明が必要なのでしょうか?「殺虫剤を購入したレシート」は元社員の自宅ではなく、量販店の販売記録から見つかったのではないかと推測されます。そうなると、「店の防犯カメラに映っていた男」が元社員かどうかも警察の主観による部分が大きいように思われます。

 第40、41回で、私は「毒物混入はあんの製造段階ではなく、個々の製品が完成後に小型注射器で一定量の殺虫剤が注入された。」と推理しました。そして、福岡県警は毒餃子事件のときと同様の手法で強引に「製造段階混入説」に持ち込むために、福岡県に対し、「製造段階混入説」には不利とみられる情報を削除した空欄だらけの分析結果を発表させたのだと結論付けました。今回、福岡県警は容疑者死亡のまま偽計業務妨害容疑で福岡地検に書類送検し、事件は終わったことになりますが、私の仮説が否定される材料は未だに何一つ提供されていないと考えています。

 つまり、福岡県警は事件発表当初から「(あんの)製造段階混入説」で押し通そうとしており、そこへ都合よく「あんの製造担当」の従業員が犯行を告白して自殺。しかも、捜索中の福岡県警が山中で死体を発見したというのですから、事態は福岡県警のシナリオ通りに進み、解決したことになりました。しかし、犯行手口はどれひとつをとっても男性従業員にできることではないことから、男性従業員が実行犯だったならば、犯人グループによって口封じのために殺されたとの解釈もできそうです。しかし、「あんの製造段階ではなく、製品完成後に殺虫剤注入」という手口から、犯行グループが「あんの製造担当者」を仲間に引き入れるのは不自然ですし、福岡県が「あんの製造段階混入説」に都合のよい情報だけを発表していて、そのシナリオ通りの展開になっているということは、犯人とされた男性従業員は「福岡県警が作り上げた架空の人物である」との可能性も多いにあると考えられます。

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■いつもながら、みごとな矛盾の指摘。■いつもながら、ごつごう主義そのものの当局発表と、マスメディアの 無批判な姿勢の不気味さ。“ハイパー独裁”にまるめこまれ、無反応に終始する市民たちの鈍感ぶり。

■犯人たちの意図は、いまだ はっきりしないし、第一、連携をちゃんととったうごきなのか、それ自体が不明だが、この列島が、政治経済の大小さまざまな領域で病的であることだけは、たしかだ。
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タグ : ナショナリズム 食品 安全 真理省 1984年 毒餃子事件報道を検証する ハイパー独裁

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