プロフィール

ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

日本版ポリティカルコンパス
政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

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トルストイ『イワンのばか』

■ウィキペディア「イワンのばか」から。


昔ある国に、軍人のセミョーン、布袋腹のタラース、ばかのイワンと、彼らの妹で啞(おし)のマルタの4兄弟がいた。

ある日、二人の兄は、都会へ出て出世したいので、財産を分けてほしいと父親に言った。父親がイワンにそのことを言うと、ばかのイワンは、「どうぞみんな二人に分けてお上げなさい」というので、父親はその通りにし、セミョーンは軍人に、タラースはそれを元手に商人になり、ともに出世して良い家庭を持ったが、イワンだけは毎日黙々と働き、両親と妹を養っていた。

3人の間に諍いが起きるとねらっていた悪魔は、何も起こらなかったのに腹を立て、3匹の小悪魔を使って3人の兄弟にちょっかいを出す。権力欲の権化であるセミョーンと、金銭欲の象徴のようなタラースは、小悪魔にだまされてスッカラカンになるが、ばかのイワンだけは、いくら悪魔が痛めても屈服せず、小悪魔たちを捕まえてしまう。小悪魔たちは、一振りすると兵隊や金貨がいくらでも出てくる魔法の穂や、どんな病気にも効く木のねっこを出して助けを求める。小悪魔を逃がしてやるとき、「イエス様がおまえにお恵みをくださるように」と言ったので、地中深く入って二度と出てこなかった。イワンは手に入れた宝で、それで戦争をしたり贅沢をしたりするわけではなく、兵隊には踊らせたり唄わせたりして楽しみ、金貨は女や子どもにアクセサリーやおもちゃとして与えてしまう。

無一文になった二人の兄が、イワンの所にかえってくると、イワンは喜んで養ってやったが、女房たちが「こんな百姓家には住めない」というと、お金だけを渡してやる。

二人の兄はその金を元手にして、やがて王様になり、イワンは、住んでいる国の王女が難病になったとき、小悪魔からもらった木のねっこで助けたので、王女の婿になって王様になった。しかし、人民を徴兵して戦争をしたり、年貢を取り立てて贅沢をするわけではなく、ただ人民の先頭に立って黙々と働いた。イワンの王国の掟は、「働いて手にたこがある者だけ、食べる権利がある。手にたこのないものはそのお余りを食べよ」と言うことだけだった。

ある日、小悪魔を取られた大悪魔は、商人に化けて兄弟たちの所にやってくる。二人の兄は、悪魔にだまされて戦争をしたり怪しげな商売に手を出して再び無一物になるが、イワンの国では、人民は皆ばかで、ただ働くだけなので、悪魔にだまされない。悪魔は、手で働くより、頭を使って働いた方が、楽をして儲けることができると、王や人民に演説し、金貨をばらまくが、イワンの国ではみんな衣食住は満ち足りており、金を見ても誰もほしがらない。そればかりか、悪魔は金で家や食べ物を買うこともできず、衰弱して行く。

その日も悪魔は、高い櫓の上で、頭で働くことの意義を演説していたが、とうとう力尽きて、頭でとんとんとはしごを一段一段たたきながら地上に落ちた。ばかのイワンはそれを見て、「頭で働くとはこのことか。これでは頭にたこよりも大きなこぶができるだろう。どんな仕事ができたか見てやろう」と、悪魔の所にやってくるが、ただ地が裂けて、悪魔は穴に吸い込まれてしまっただけだった。

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トルストイの寓話は、リーマン・ショックをはじめとする“金融工学”だのみの、ローリスク・ハイリターン神話を、あざわらう。■しかし、トルストイの生活哲学は、「働いて手にたこがある者だけ、食べる権利がある。手にたこのないものはそのお余りを食べよ」とあるとおり、「はたらかざるもの、くうべからず(≒一人まえの勤労がこなせない人物は、充分な消費生活が保障されなくて当然…)」の亜流であって、障碍者・病者の生存権・人格権をないがしろにする、「健常」者思想そのものである。■たとえば、言語障碍らしい、イワンの妹は、単なる、健康男性の被保護者としてだけ登場するのだから。

■以前も、つぎのような 勤勉≒いそげいそげ哲学への異論をかいてきた。ハラナ自身は、全然実行できていないのだが(笑)。


●「「ムダ」とは なにか? 3
●「ツイアビやモモからみた現代
●「そんなにいそいで、どこにいく?」「なにやらいそぐ、われわれ」「なにやらいそぐ、われわれ 2」「集団神経症としての列車ダイヤ
●「「ムダ」とは なにか? 3」「「ムダ」とは なにか? 5
●「複製技術の産物,大衆社会再考4
●「ロボット/マクドナルド/アマゾン
●旧ブログ・カテゴリー「技術文明」
●旧ブログ「「ムダ」とはなにか」シリーズ
●ブログ内「「ムダ」とはなにか」関連記事


■今回は、別様の、スロウ・ライフ哲学を紹介。

●「辻信一『スロー・イズ・ビューティフル』(平凡社)を読む 1
●「目標のために今を犠牲にする「準備社会」  『スロー・・・』2
●「「問題を生きる」 「答えを生きる」  「スロー・・・」3
●「「時間を省く」  「スロー・・・」4
●「「疲れ、怠け、遊び、休むことの復権」  『スロー・・・』5
●「さまざまな時間 体の時間と社会の時間  『スロー・・・』6

●「みんなして ガツガツ はたらくことも ないじゃないか

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