プロフィール

ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

日本版ポリティカルコンパス
政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

前ブログ: 『タカマサのきまぐれ時評

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

FC2カウンター

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

ブロとも申請フォーム

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「生活保護費加算訴訟」にみる、裁判官の知的貧困


“「痛み」通じず落胆 生活保護費加算訴訟”

asahi.com. 2008年12月25日

 憲法が保障する「健康で文化的な最低限度の生活を」と訴えた、独り暮らしのお年寄りや母子家庭の思いは通じなかった。25日の広島地裁判決は、原告が求めた生活保護費の老齢、母子加算の減額・廃止の取り消しをすべて退けた。減額・廃止は国民に「痛み」を求めた小泉改革の一環だった。急激に景気が落ち込むいま、「痛み」は広がっている。

     ◇

 「悔しい。来年からどういう生活をしていけばいいのか……。悩みが増えただけです」。母子加算を受けている原告の多比良(たひら)佐知子さん(46)=広島市西区=は判決の後、唇をかんだ。

 別居していた夫とは4年前に離婚し、現在は21~11歳の子4人と借家に暮らす。02年から受給してきた毎月の生活保護費はいま、母子加算などが減額される直前の04年と比べて約5万円少ない手取り約21万円。2万6040円だった母子加算は8360円になった。

 生まれつき股関節が悪くて長時間立っていられず、働くことができない。家賃と光熱費などを払うと手元に残るのは約10万円。やりくりしているが、保護費が振り込まれる毎月3日を前に、生活費が底をつくことが多い。

 母子加算は「片親がいないことで精神的負担をもつ児童の健全な育成を図るための費用」などとして49年につくられた。

 減額後、小学5年の次男(11)に「サッカーを習いたい」とせがまれたが、通わせられなかった。来年4月から母子加算はゼロになる。定時制高校に通う長女(17)は介護士を目指し、中学2年の次女(14)の夢は獣医師だ。「満足な教育を受けさせることができるのか……」。働けない自分を申し訳なく思う。





 テレビの旅番組を見ていたとき、次女は言った。「いつか、お母さんを連れて行くよ」。我慢ばかりさせているのに、母を気遣ってくれる子たちのためにと思い、裁判を闘ってきた。「3年間つらかったけど、子どものためならまだ闘える。今後も頑張るつもりです」と話す。

     ◇

 原告の新谷ハツヨさん(76)=広島県尾道市=は法廷内で判決を聞いた時、内容が理解できず周りを見渡した。支援者から老齢加算の訴えが退けられたと聞くと「腹立たしい」と目をうるませた。

 月5万円余りの保護費と2万1400円の年金が、築50年の県営住宅で独り暮らしをする新谷さんの支えだ。家賃や光熱費、薬代などを払うと残りは5万円を切る。冬はさらに灯油代の出費もかさむ。

 03年に月約1万7千円あった老齢加算は徐々に減らされ、06年度に廃止された。部屋の冷蔵庫は冷凍室が壊れたまま。食事は冷蔵庫にある塩昆布や缶詰から1品だけ選んでおかずにしている。

 加算分が減らされた後、10キロやせた。足が弱り自転車に乗れなくなった。「今は一日中テレビを見ているだけ」。生きていても仕方ないと思うこともある。

 たまに肉じゃがをつくったり、訪ねてくる孫にジュースを買ったりする楽しみもやめた。それでも、亡くなった近所の友人のために3千円の香典さえ包むことができなかった。

 判決後、支援者から「控訴審もある。頑張って」と励まされたが、「もう頑張る力がない」と肩を落とした。

 新谷さんは「物価が上がる中、生活保護手当が減るということは、死ねということと同じ。追いつめられていることをわかってほしい。不安のない暮らしがしたい」。

----------------------------------
■調査したことはないが、判事志願者はともかく、実際の現役判事で、たとえばワーキングプア層の保護者のもとにそだった苦学生などは、ほとんどふくまれていないはずだ。そういった経済階層のばあい、司法試験合格にたどりつくまえに、司法試験をうける気になれるような法学部に合格・卒業できていない、とか、司法試験予備校にかよえていない可能性がたかいだろうから(反例が複数あるなら、おしえてほしい)。
■しかも、かれらはアメリカのような弁護士経験がない。最高裁判事になるような弁護士だって、どうせ、○金弁護士だろうから、中坊公平氏のように弱者と対峙するような層は例外だろう。■つまり、判事の連中に貧困は、「体感」として別世界なのである。その意味では、“「痛み」通じず”という、なげきは、巨視的にはナンセンスだったかもしれない。


“生活保護費の加算廃止「不合理といえぬ」”
 広島地裁判決


 高齢者やひとり親世帯を対象にした生活保護費の老齢加算と母子加算を、国が廃止を前提に段階的に減額したのは生存権を保障した憲法25条に違反するとして、広島県内の32人が、国の委託を受けた県や広島市など6自治体を相手に減額処分の取り消しなどを求めた訴訟の判決が25日、広島地裁であった。能勢顕男裁判長は原告側の請求をすべて退けた。提訴後に死亡した5人については、訴訟が終了しているとして判断しなかった。原告側は控訴する。

 老齢あるいは母子加算をめぐる同様の訴訟は広島を含む10地裁に起こされた。6月の東京地裁判決は老齢加算について「廃止は厚生労働大臣の裁量の範囲内」とする初判断を示して原告の請求を棄却し、原告側が控訴。母子加算については広島地裁判決が初判断となったが、判決はいずれの加算も「国の判断過程が不合理だったとまではいえない」として減額処分の取り消しを認めなかった。

 判決はまず、生活保護費の水準をめぐる「朝日訴訟」の最高裁判決(67年)が憲法25条がいう「健康で文化的な最低限度の生活」について「認定判断は厚生大臣(当時)の合目的的な裁量に委ねられている」とした判断を踏襲。老齢加算については「(見直しの過程で)厚労大臣が国民から見て必ずしも納得できる説明をしたとは言い難い」としつつ、廃止されても「最低生活費が充足されない事態をもたらすとはいえない」と判断した。そのうえで老齢加算をめぐる問題について「政治的、社会的な問題として解決されるべき事柄だ」とした。

 母子加算についても「母子世帯に、一般世帯の支出総額と比較して加算に相当するほどの特別な需要があるとは言い難い」と述べ、廃止に違法性はないと判断した。

 原告のうち2人が母子加算、残る原告は老齢加算を居住地の自治体から受給していたが国の決定に伴い、総支給費の15~20%を減額された。

 裁判には、加算廃止前に検討を行った「生活保護制度の在り方に関する専門委員会」で委員を務めた布川(ふかわ)日佐史・静岡大教授(労働経済論)が原告側証人として出廷。行政側は厚労省の加算制度廃止はこの専門委員会の提言を受けて行われたと主張していたが、布川教授は「専門委員会は老齢加算の無条件の廃止を結論づけていないし、母子加算の廃止についても慎重に議論、検討すべきだとしていた」と国の決定を批判した。

     ◇

 〈老齢加算と母子加算〉 老齢加算は原則70歳以上の高齢者には「消化吸収がよく良質な食品」や「墓参などの社会的費用」などの特別な需要があるとして1960年に創設。都市部地域では03年度に月額1万7930円が加算されていた。04年度から段階的に減額され、06年4月に全廃された。49年につくられた母子加算は18歳までの子がいるひとり親世帯を対象とし、都市部地域では04年度、子1人の場合で月2万3260円が生活保護費に上乗せされていた。子が16~18歳の場合は05年度から段階的に減額され、07年度から加算を廃止。子が15歳以下の場合も07年度から減額され、09年度には廃止される。 老齢加算を受給していたのは廃止された05年度末で約32万世帯。母子加算は06年度末時点で約10万世帯が受給していた。

---------------------------------
■トルストイの『アンナ・カレーニナ』の冒頭部分「幸福な家庭は皆同じように似ているが、不幸な家庭はそれぞれにその不幸の様を異にしているものだ。」という一節は、社会学的には、はなはだ疑問である。すくなくとも、貧困や精神的やまい、暴力依存などについては、不幸はあきらかに類型化されるからだ。■しかし、トルストイの人生観の是非はともかく、貧困を一律の救済措置をほどこせば、それで行政の責任は充分はたしたのだといった感覚が、おそろしく非情であることは、あきらかだ。■福祉行政は、適度な類型化と、柔軟な運用とがバランスよく適用されねばならない。おなじまちがいでも、トルストイのそれは、ごく ちいさなミス、行政上の予算の浪費になるだけだ。末端の弱者が不幸のどんぞこに つきおとされることは、まずない。

仲代達矢氏主宰の「無名塾」は、「養成コースは3年間。原則としてアルバイトは禁止。1年目は役者として生きていくための「人間作り」に費やされ、2年目から技術養成に入る。そのしつけ、稽古は非常に厳しく、遠藤憲一が10日間で逃げ出したことなどが知られている」そうだが、判事さんたちも、その出自がお坊ちゃんであればあるほど、庶民の日常生活の水準や直面するリスクを理解するために、1年ぶらの「人間作り」の対象でないとまずいんじゃないか? ■すくなくとも、5年間ぐらいの弁護士業務を、大都市・地方都市双方で経験しないと、判事志願できないような制度にしないかぎり、非常識な判決≒権力にってのみ有利な判決が、くりかえされるにちがいない。
スポンサーサイト

<< 全国学力調査、秋田県内15教委「不参加も」(朝日) | ホーム | 全国学力テスト、秋田知事が市町村別の平均正答率公表(読売) >>


コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

 BLOG TOP 


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。