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ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

日本版ポリティカルコンパス
政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

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外国人リスク論イデオロギー

■ウィキペディア「日系ブラジル人」の記述から。

 警察庁が2005年に発表した統計によると、2004年度に検挙されたブラジル国籍者は1064人であった。この検挙数は前年度から比較すれば減少したとの見方であったが、それでも来日外国人の中では12%を占める高検挙率で、これは中国籍の3739人に次いで日本国内2位という深刻なものである。
 また近年ではブラジル人の犯罪が組織化し、日系ブラジル人同士のコネクションを通じて日本国内に広く勢力を伸ばし始め、暴力団との繋がりをみせている。外国人犯罪者の国外逃亡も1位の中国人(281人)、2位のアメリカ人(135人)に次いで3位(86人)と決して低くない。そのなかで2005年度には2歳女児交通死亡事故を起こした日系ブラジル人が一家で国外へ逃亡するという事件を日本国内でも大きく報じられた。また、日本国外逃亡被疑者が選んだ逃亡先としてもブラジルが76人と、これも中国に次いで2番目に多い。[1][2]。  
2007年度、日系ブラジル犯罪者の検挙人数は1255人、検挙件数は7696件と過去最高を記録した。[3]

日本国内での犯罪

■ちなみに、注[1]は、 「高止まりのブラジル人検挙=警察庁外国人犯罪統計=人口比では日本人とほぼ同じ=検挙件数は過去最高を記録」(『ニッケイ新聞』2008/03/15)、[2]は、 「外国人犯罪の一割はブラジル人=警察庁発表=依然深刻な少年犯罪=人数減も中国に次ぎ2位」(『ニッケイ新聞』2006/05/16)、[3]は 『犯罪白書』である。■その意味では、『ニッケイ新聞』という日系ブラジル人当事者による報道と、政府統計にのっとった、非常に客観・中立的な記述に、一件みえるだろう。■そして、この記述をよんで、日系ブラジル人をはじめとする大量の日系人の「再流入=世代間還流」が、日本列島のこれまでの治安のよさをくつがえす、おおきな不安要因にみえない読者は、少数のはずだ。
■しかし、この記述には、あきらかなペテンがある。実に悪質な論理展開だ。 ■結論だけいうなら、日系ブラジル人は「模範的日本人」、「日本人のカガミ」というべき存在のはずだ。
■まず『平成19年版 犯罪白書第1編/第1章/第1節/1 「認知件数と発生率」ではっきり当局もことわっているとおり、日本全体での検挙件数は146万件あまり、検挙人員は124万人あまりである(1-1-1-2表)。それに対して、現在150万人がくらしているという日系ブラジル人は、人口の1%あまりなのだから、もしほぼ同率の検挙件数・検挙人員が記録されると仮定すれば、17000件あまりの検挙件数と13000人あまりの検挙者となる計算だ。■しかし、現実には、日系ブラジル人のばあい、犯罪者は日本人の10分の1未満の出現率しかない。犯罪者ひとりあたりの犯行件数は6件とちょっとおおいけど、検挙件数でも、半分ぐらいってこと。

■日本人から、低賃金や解雇などひどいめにあう確率が非常にたかく、差別をうけたら、こまりはて、あるいは、やぶれかぶれで、日本人の数倍の犯罪発生率になってもよさそうなのに、日系ブラジル人たちのほとんどは、苦境をなんとかしのぎ、日本社会に貢献しつづけていると。■「安全安心ブランドの在日日系ブラジル人」をまえに、堕落した現代日本人は、はじいるべきだろう。

■こういった、およそ凶悪な集団とは正反対で、むしろ、保守的な勢力がうたう「かつての うつくしい人倫」を必死に維持している、模範的「日本人」であるはずの日系ブラジル人。それにもかかわらず、「来日外国人の中では12%を占める高検挙率で、これは中国籍の3739人に次いで日本国内2位という深刻なものである」だの「2007年度、日系ブラジル犯罪者の検挙人数は1255人、検挙件数は7696件と過去最高を記録した」といった、表現をあえてつかう編集者たちには、悪意しか感じとれない。■つまり、この記述の編集者たちは、あたかも日系ブラジル人の発信する媒体におけるデータと、かれら自身の憂慮に依拠した記述のような印象をつくりつつ、あきらかに検索者の誤読・誤解を誘発するような意図があるか、みずからがそういった事実認識のあやまちに無自覚に、非常にあやまった印象を強化するはたらきをしている。■悪意があるなら、悪質そのものだし、かりに無自覚な事実誤認によって統計数値の位置づけをあやまっているとしても、これまた、ゆるされない低劣ぶりというほかない。
■当事者による憂慮と、「客観的数値」にもとづいた記事をかくことで、本来全然正反対の統計的事実があるのに、それがおおいかくされてしまう。なんと、つみつくりなことか?■いや、『ニッケイ新聞』の編集者自体が、刑事統計が、まともによめずに、非必要な「憂慮」にハマりこんでしまっているのかもしれない。それはそれで、過剰な規範主義であり、「日本民族」なるものの美化・本質化というほかない。それも現実なら、また こまった現象である。

■いずれにせよ、こういった「ニセ統計」の魔力から、市民が解放されるのは、いつのことだろうか?


●旧ブログ記事「自動車事故死者激減のトリックなど、統計上のカンちがい
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タグ : ナショナリズム 安全 真理省 警察 1984年

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コメント

どうも在日ブラジル人のせいで日本の治安が悪くなっているとか在日ブラジル人の犯罪が多いとか、そんなふうに思い込んでいる在日ブラジル人が少なくないように感じます。

昨年の日本版US-Visit(J-Vis)導入の前にあれこれ働きかけを試みたのですが、あまり成果は上がらず、ウェブ版にのみ載せてもらえた投稿についたコメントのいくつかから、また、あの問題に関するコメント群をぱらぱら見ていて、上のような印象を抱きました。

日本で発行されているポルトガル語紙が、私から見れば反動的というか、警察発表垂れ流しの情報ばかりの感がありまして(スペイン語紙はもうちょっと批判精神があるような気がします)、たぶんそれは編集部と日本政府や入管、警察との関係が強く影響しているのではないかと見ています。メイン読者であるブラジル人とペルー人との置かれた状況のちがい、危機意識の差も、あるかなあ、とか。

「ブラジル人とペルー人との置かれた状況のちがい」とは?

■日系ペルー人は、構成比率のうち、沖縄系がものすごくたかいというぐらいのはなしはしっていますが、それそれとして、どうして「状況」に差がでてしまうのでしょうか?■いずれにせよ、警察のおもうツボというか、過去の美化された「倫理的ニホンジン」なる幻影におどらされて、犯罪者激増キャンペーンに加担するんでは、まずいとおもいます。
■はやく、ウィキペディア、かきかえられないかなぁ…。

人数の差、コミュニティの規模の差が第一なんだろうと思ってます。加えて、ペルー人の場合、90年代前半に偽日系人騒動があったりとかで、日本社会の動きに対するアンテナを鋭くしないと危ないという意識があるんじゃないのかなあと。
そうとでも考えないと、同じ会社が出している週刊新聞でも、スペイン語版の方には警察とか入管とか日本政府とかの動きに対する批判的な視点が感じられるのにポルトガル語版にそれがないことの説明がつかない気がして。まあ、手元にデータもサンプルもないので(出先で何度か読んだ印象が元になってます)、まさに印象論の域を出ないなあというのは承知しているんですが。。。

wikiの編集、手を出すと泥沼にはまっていきそうですし、wikiにはエンタメ系や技術系とかでしかお世話になってないので関わりたくないやという気分があり、しかし放置するのもなあと、う~ん、悩ましいです。。。

日系ブラジル人は、よくもわるくも確固たる存在?

仲@ukiukiさま

■情報提供ありがとうございます。■日系ブラジル人社会は、少々のことでも ヘタらないという質・量をかちえているのかもしれませんね。よくもわるくも体制的と。かんがえてみたら、反論したって、ニホンジンがキャンペーンに大々的に呼応してくれないかぎり、反発をくうだけなので、ともかく犯罪予備軍を少数派においこむためにも、当局情報をタレながすという運動的戦略なのかもしれません。■ただ、そういったユガんだ情報処理は、早晩問題になるので、ただしい情報をわかりやすく発信して、ニホンジンの事実誤認・偏見をとかないといけないとおもいます。

■ウィキペディアの編集作業は、たしかに面倒ですよね。編集合戦につきあうのは、時間・精力のムダだし…。■でも、こころある、ちからある、かたがたがボランティアしないと、中長期的にはウィキペディアの悪影響はハンパでないとおもいます。

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