プロフィール

ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

日本版ポリティカルコンパス
政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

前ブログ: 『タカマサのきまぐれ時評

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

FC2カウンター

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

ブロとも申請フォーム

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

生活保守主義としての「食の安全」意識とナショナリズム43

“生活保守主義としての「食の安全」意識とナショナリズム”シリーズ続報。■先日、2本つづいて発表された、メールマガジン“世界の環境ホットニュース[GEN]”の701号、702号を転載【リンクは、いつもどおり、かってに付加】。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
世界の環境ホットニュース[GEN] 701号 08年12月1日

          “毒餃子事件報道を検証する”【第40回】        

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 毒餃子事件報道を検証する   原田 和明

第40回 毒入り餅事件(1)

 毒インゲン事件から一か月。今度は福岡県直方市の米菓メーカー「もち吉」が通信販売した複数の「えん餅」から有機リン系殺虫剤のフェニトロチオンが検出されました。そして、事件報道からわずか2日で、同社の40代男性従業員が自らの犯行を告白したというファックスを会社に送った後、山中で首吊り自殺しているところを捜索中の警察に発見されました。一連の毒入り食品事件の中では初めて犯人が明らかになったわけですが、果たして今回の事件は毒餃子事件と関係はないのでしょうか?

 この事件、厚生省の元高級官僚連続殺傷事件の発生と犯人の自首という大きなニュースに隠れて 早くも忘れられようと しています。それに、この毒入り餅事件は、一連の毒物混入事件とは無関係のように扱われていますが、毒物が今回も有機リン系殺虫剤だったことから、関連性を推測する上でもうひとつのキーワードとなる混入量を確認してみました。すると、今回も「死ぬことはないが、何らかの症状は出る」という絶妙な混入量だったことが判明しました。さらには福岡県の発表自体に情報隠しの痕跡が見つかり、福岡の事件もまた、毒餃子事件と無関係ではない可能性と、公安当局がまたしても国民に何かを隠そうとしていることが確認されました。

 事件の概要は以下の通りです。



 10月30日に横浜市、11月13日に大阪市の消費者から「通販で購入した、もち吉の『えん餅』を食べたところ、ナフタリンのようなにおいと苦みを感じた」との苦情があり、福岡県ともち吉双方で、クレーム品や在庫品を検査した結果、いずれも10月29日に製造された「えん餅」4個のあんから1.1~70ppmの有機リン系殺虫剤「フェニトロチオン」(商品名・スミチオン)が検出されました。

 福岡県保健衛生課は11月17日に記者会見を開いて事件を公表。この時点で健康被害の報告はありませんでしたが、濃度の高さから農薬の混入は「原材料に由来したとは考えにくい」との見方を示しました。(11.18毎日新聞)もち吉は翌18日、「社内の従業員の聞き取り調査では原因がつかめなかった」(11.18 産経新聞)「故意に混入された可能性もある」として、福岡県警 直方署に被害届を提出する方針を決めました。(11.18 西日本新聞夕刊)

 横浜、大阪以外にも石川県、千葉県など9件の苦情があったことが翌日発覚し、事件は広範囲に及ぶ可能性がでてきました。

 ところが19日には、横浜・大阪以外にも、10月29日製造のえん餅で合計9件の苦情があったことが発覚。10月30日~11月2日の間に石川、千葉などから6件、さらに同社の調査で14日には別の3件の苦情が判明、結局、同じ日に製造された10月29日製造のえん餅を通販で購入した19人中、11人から苦情が寄せられていました。(11.20 毎日新聞)それらの餅は 同社がすでに全部回収したという報道(11.20毎日新聞)と、回収は前者の6件で 後者の3件は所在不明との報道(11.19 朝日新聞)があります。いずれにせよ横浜、大阪分を除く9件分は分析されておらず、もち吉は「福岡県に報告した」と釈明していますが、福岡県は「聞いていない」と食い違いを見せています。(11.19 朝日新聞)

 この直後、事態は急展開しました。19日の早朝、「えん餅」のあん製造に携わっていた40代の男性社員が農薬混入への関与を示唆する文書を会社にファックスした後、同日午後、同県飯塚市の山中で首を吊って死んでいるところを、捜索中の福岡県警によって発見されました。(11.20毎日新聞夕刊)同社の宮越博昭常務は20日、記者会見を開き「状況からこの従業員が混入したと考えている」との見方を明らかにしました。(11.21 産経新聞)

 以上が新聞各紙の伝える毒入り餅事件の概略ですが、この中で奇妙な点は、毒物を検出したという4個の製品の由来が説明されていないことです。横浜と大阪の双方のクレーム品すべてから検出されたのか? どちらかだけから検出されたのか? 工場在庫品からも検出されたのか? これらの点を明らかにすることは、どの段階で毒物が混入したのかを探る重要なヒントになるはずです。なぜ、どの新聞記事を見てもその点が曖昧なのでしょうか? 理由は福岡県の記者発表そのものにありました。農薬の分析結果は、福岡県庁のホームページに公表されています。(以下転載)

 えん餅(11月15日搬入分)の検査結果

 検体番号 品名  ロット番号 賞味期限  製造日 フェニトロチオン濃度*
 AM1 えん餅(小倉)860A79   記載なし 10月29日    1.1
 AM2 えん餅(小倉)861A55N  記載なし 11月5日    ND**(筆者注)
 AM3 えん餅(白) 861A55   記載なし 11月5日    ND
 PM1 えん餅(小倉)860A78   11月19日 10月28日   ND
 PM2 えん餅(白) 860A78   記載なし 10月28日   ND
 PM3 えん餅(白) 860A79   11月18日 10月29日   ND
 PM4 えん餅(小倉)860A80N  記載なし 10月30日   ND
 PM5 えん餅(小倉)記載なし  11月2日  10月29日   70
 PM6 えん餅    記載なし  11月2日  10月29日   58
 PM7 えん餅    記載なし  11月2日  10月29日   56

 * (μg/g)、** 検出下限値:0.01ppm
 検体番号AMは午前搬入分、PMは午後搬入分(転載終わり)
(筆者注)Not Detectの略で、「検出されず、または検出限界以下」の意味

 この検査結果の表で気付くのは「記載なし」の多さです。とりわけ、農薬が検出されたサンプルほど情報が少なく、とりわけ最後の2つはあんの種類すら不明です。新聞には「小倉あんから」と報道されていますが、正確には「2つは小倉あんから、あとの2つは不明。」です。これほど情報が少なければ、記事が曖昧になるのは仕方のないところですが、なぜこんなに情報が歯抜け状態なのでしょうか?

 そして、最も重要なポイントと考えられる、横浜と大阪でのクレームによる回収品がどのサンプルなのかが表からは読み取れません。10検体のうち回収品がいくつあるのかさえ不明です。あるのは分析機関に持ち込まれた大雑把な時間帯だけ。サンプルがいつ分析機関に搬入されたかという情報よりも、通常はサンプルの由来を明記していそうなものです。これでは、それぞれのサンプルがどういうルートを経由して回収されたのかまったく不明です。

 しかし、それでもある程度サンプルの由来を推測することはできそうです。製造日と賞味期限が併記されているサンプルは計5つで、賞味期限が製造日から5日と3週間(いずれも製造日含む)の2種類があることがわかります。これは常温(または冷蔵)保存と冷凍保存の違いと考えられ、高濃度の農薬が検出された PM5,6,7 は賞味期限が 短いので、工場保管ではなく、通販でのクレーム品だと推定されます。

 すると、クレーム品が最後にまとめて分析されたことになります。通常まず問題がありそうなクレーム品が優先されそうですが、なぜ後回しになったのでしょうか? しかも、クレーム品に限りロット番号の記載がありません。ロット番号は包装紙の裏面に刻印されています。(もち吉「商品回収協力のお願い」)農薬が検出された4個のサンプルのうち、3個は未開封(11.18 西日本新聞夕刊)でしたから、ロット番号は 容易に確認できるはず です。それなのになぜ「記載なし」なのでしょう。しかも、最後の2検体は「あん」の種類すら記載がありません。サンプルの由来はわからなくても、あんが白か黒かは一目瞭然です。

 もし記載漏れならば、分析機関で「あん」の種類は記載できます。これは記載漏れなどという単純ミスではなく、記載できない事情があって空欄にしたのではないかとの疑念も 浮かびます。たとえば、PM6 と PM7 が報道にあるように「小倉あん」ではなく、「白あん」だったとしたら? ロット番号がわかれば、関係者なら「小倉あん」か「白あん」かは容易に判別できるのかもしれません。そのために、ロット番号も「記載なし」にした、という可能性はないのでしょうか? どうも福岡県の発表そのものに、何かを隠そうとしている意図が感じられます。




■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
世界の環境ホットニュース[GEN] 702号 08年12月3日

          毒餃子事件報道を検証する【第41回】        

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 毒餃子事件報道を検証する   原田 和明

第41回 毒入り餅事件(2)

 すると、AM1 の賞味期限が「記載なし」の意味も変わってきます。ロット番号がわかるということは包装紙が残っているということです。そこには賞味期限の記載もあるはずです。それを「記載なし」にしたのは他の3品とあわせて、農薬混入品はすべてクレーム品であったことを隠すためではなかったか?

 問題とされた10月29日製造のえん餅は・・7114個 で、その内訳は
 工場で保管・・・・・・・・・・・・・・6000個
 通信販売(19件=一件あたり15.7個購入) 298個
 全国34都道府県の百貨店などで販売・・・ 816個

 店頭販売は、最初の苦情がきた10月30日に販売を中止したとはいえ、一件の苦情もありません。また、工場で保管分にも異常は見つかっていない模様です。このような、通販の商品だけに農薬が混入している状況となるには、あんの製造段階に農薬が混入したのではなく、製品化された後で、あんの部分に農薬が混入されたと考えなければ説明がつきません。さらに AM1 がクレーム品であって、「消費者によって開封された」(11.18 西日本新聞夕刊)品だったと仮定すると、農薬が低濃度だった意味は重大です。

 新聞報道では農薬濃度は 1.1~70ppm だったと紹介され、個々のサンプルにおける汚染の程度はばらばらだったような印象を受けますが、福岡県の検査結果をみると、PM1 だけが低く、他の3品の濃度はほぼ同レベルでした。これらがすべてクレームによる回収品だと推定されますので、あんの製造段階で農薬が混入したのであれば、そのうちの3個の濃度が同じ程度だったのですから、あんは均一に分布されているはずで、PM1 だって同じ程度で検出されなければなりません。

 ところが、PM1 は低濃度でした。それはあんの中の農薬が均一に分布していなかったことを意味しています。すると、残りの3個はなぜ濃度がほぼ同じなのか? という新たな疑問が 生じます。食品を分析する場合、サンプルはフードプロセッサで濃度が平均化されるように粉砕、撹拌されますので、この矛盾は、「あんの中の農薬量は一定だけど、分布は不均一だった」と考えると解消されます。

 つまり、PM1 は、消費者ががぶりと噛み付いた残りの回収品で、たまたま噛み付いた部分が農薬の高濃度領域、回収された部分(PM1)は 低濃度領域だったと考えると、未開封の3個の濃度がほぼ一定で、開封済みの1個が低濃度だったことを合理的に説明できます。

 では製品1個あたりどのくらいの農薬が混入していたのでしょうか? 「70ppmの餅の場合、体重60キロの人が10分の1個程度の少量でも毎日食べ続けると、健康被害が出る可能性がある」(11.17朝日新聞)とのことなので、これから試算してみます。フェニトロチオンのADI(許容一日摂取量)は 0.006mg/kg・日ですから、体重60kgの人なら、毎日0.36mgのフェニトロチオンを食べ続けても大丈夫ということになります。1/10個でこの量を超えるというのですから、えん餅1個あたりには約4mg の農薬が混入していたことになります。えん餅1個中のあんの重さは不明ですが、仮に60gとすると、70ppm の場合、混入していた農薬の量は 4.2mg、56ppm ならば 3.4mg となり、ほぼ一致します。

 従って、製品一個に混入していた農薬量は「死ぬことはないが、何か症状は出る」と推定される 4mg を中心に 3.4~4.2mg の範囲で 極めて精密に混入していた計算になります。それがあんの中で不均一に分布しているということは、あんの製造段階で農薬が混入したのではなく、「えん餅」という製品になってから 4mg の農薬が注入されたことを意味します。

 朝日新聞は独自の取材で「自殺したとされる40代男性従業員が農薬を小瓶に入れて持ち込んだ可能性」を指摘していますが、異変に気付いた同僚は誰も見つかっていない(11.21 朝日新聞)ことからも、朝日の勝手な見込み記事でしかありません。4mg を正確に量りとるには、精密天秤か、理化学実験用の特殊な小型の注射器が必要です。福岡県の検査結果は、小瓶だけを持ち込んでも、これらの特殊装置がなければ実行不可能なことを示しています。

 男性従業員は、会社に「(殺虫剤を)少量まいた」「自ら望んだ配置転換でありながら、居場所がないとおかしく感じるようになった」(11.21 朝日新聞)という内容を11月20日にファックスしたと報道されましたが、農薬混入の手口が違います。「4mg を正確に量りとり、個々の製品に注入した」という作業は、「殺意はまったくなかった」(11.20 毎日新聞夕刊)こととは一致しますが、人間関係や技術習得に悩んだ(11.20 西日本新聞夕刊)という動機とはあまりにかけ離れていて不自然です。

 福岡県が発表した検査結果に不自然な「記載なし」が多かったのは、これらの矛盾を隠して、「あんの製造段階混入説」を正当化するには有効でした。それに、横浜、大阪以外にも、もち吉に6件のクレームがあったにも関わらず、分析は行なわれていません。もち吉は「報告した」、福岡県は「聞いていない」としていて(11.19 朝日新聞)、もち吉がクレームを隠していたような印象を受けますが、以上のような検証結果からは、福岡県が「あんの製造段階混入説」に不都合なデータを隠した可能性さえ考えられます。

 「あん製造を担当していた従業員の告白と自殺」により事件は解決したように見えますが、その前に、福岡県は、「記載なし」が目立つ、不自然な福岡県の検査結果を公表して、「製造段階 混入説」に誘導している ように見えるのはなぜでしょうか?

 さらには、男性従業員の遺体を飯塚市の山中で発見したのは通行人ではなく、捜索中の警察でした。(11.20 毎日新聞夕刊)なぜ警察は山中を捜索していたのでしょう? 自宅や親戚、知人宅なども捜索していたのでしょうが、国道などから見える場所で首を吊っていたわけでもないでしょうに、なぜ警察が山中の遺体にたどり着けたのでしょう。

 福岡県の不自然な空欄だらけの検査結果の公表から推測すると、どうも、「中国での製造段階混入説」、「移り香説」による説明での限界を感じた警察当局が、事件の公表段階で既に「架空の人物による犯行、自殺」説を創作していたのではないかとの疑念が拭い去れません。

 なぜ、今回福岡県が狙われたのかについては、日中韓3カ国首脳会談との関係を指摘しておきたいと思います。男性従業員が自殺したとされた翌日の11月21日に、日中韓3カ国首脳会談が12月13日に九州国立博物館(福岡県太宰府市)で開催されると発表されていますし(11.22 毎日新聞)、事件の公表直前の11月14日には首脳会談の最終調整のため、斎木昭隆・外務省アジア大洋州局長が、福岡県庁を訪れ、麻生渡知事と会談しています。(11.14 毎日新聞西部夕刊)

 福岡県の記者発表のタイミングは、3カ国首脳会談の最終調整の作業と見事にリンクしているように見えます。一方、農薬が「えん餅」に仕込まれたのは10月29日でしたが、麻生太郎首相は21日午前、中国、韓国両国と年内に日本国内で日中韓首脳会談を開催する方向で調整していることを明らかにしています。そして、開催場所は麻生首相の地元・福岡市が有力と報道されました。(10.22産経新聞)事件はこの一週間後に発生したことになり、準備期間としては一連の毒飲料事件と一致します。

 もともと、この日中韓首脳会談は9月に神戸で開催される予定でした。その時は「毒餃子事件で 中国が 製造段階での毒物混入を認めた」という根拠のないデマをマスコミが一斉にとりあげたこととの関係は不明ながら、福田首相が政権を投げ出して、会談が延期になったという経緯があります。(第34回「メディアコントロール」GEN695

 有機リン系農薬の混入事件は今回も日中関係改善、あるいは東アジアの安定に対する妨害活動と推定され、日本政府、警察は相変わらず事件を矮小化することしかできないでいるという構図に変わりはありません。

-------------------------------------------
■たべての死者は 犯人たちの意図ゆえか、まだでていないが、「犯人」の汚名をきての死者はでた。でもって、当局発表の矛盾をみれば、かくしごとは バレバレだし、報道が いっさい、これにふれないという感じで、大衆も実情から完全にはなれた認識にマインドコントロールという、毎度の分析は、今回の事態にもあてはまる。■まさに、田中宇さんのいう、“ハイパー独裁”


スポンサーサイト

タグ : ナショナリズム 食品 安全 真理省 1984年 毒餃子事件報道を検証する ハイパー独裁

<< 波紋呼ぶ橋下大阪府知事の「ケータイ校内禁止令」(読売)=「ムダ」とはなにか41 | ホーム | 防衛省:田母神氏講演に苦慮(毎日) >>


コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

 BLOG TOP 


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。