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ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

日本版ポリティカルコンパス
政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

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オリンピックの正式種目にみる正統性2=「ムダ」とはなにか39(空手/テコンドー)

■旧ブログから、延々、いろいろな領域をひろいつづけてきた、長寿シリーズ(笑)。■「オリンピックの正式種目にみる正統性=「ムダ」とはなにか29」の関連記事。
■とりあえず『朝日』の記事をネタにはりつける。


空手、五輪へPR
 IOC視察前「ゴミ拾え」「整然と」
   世界選手権


2008年11月15日11時47分
 16年五輪で新規採用を目指す空手が「発祥の地」の日本で行われている世界選手権でアピールに懸命だ。国際オリンピック委員会(IOC)事務局幹部も視察に訪れており、空手関係者は「安全で、国際的に普及していることを訴えたい」と言う。

 「落ちているゴミを拾い、係員も整然とするように」。大会初日の13日、IOC事務局幹部の到着を前に、全日本空手道連盟幹部が場内の係員に指示を出した。東京・日本武道館での大会には約100カ国・地域から900選手が参加。5千万人とされる競技人口の多さや、その4割が女性であることを訴える。

 IOCは来年10月の総会で空手野球ソフトボールスカッシュ7人制ラグビーゴルフローラースポーツの7競技から、16年五輪での実施競技を最大二つ選ぶ。空手は05年総会で最終候補に残りながら実施競技入りを逃した。「当時は競技人口が多いから黙っていても入れるという雰囲気があった。今は各国に活動を呼びかけている」と蓮見圭一世界空手連盟理事は話す。(阿久津篤史)

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■つねづねのべているとおり、ほかの 学術・文化・芸能関係分野と同様、本質的に「ムダ」の一種である、スポーツ。“体育イデオロギー”での合理化は、“食育イデオロギー”以上に、合理化が困難である。まして、ナショナリズムばりばり、スポーツ関連業界の利害バレバレの“オリンピック正式種目”とやらの かぎられたポストをあらそう “イスとりゲーム”、「健全さ」「国際親善」といった美点を前面にだすこと自体が、実に偽善的。■こういった議論に すぐに対応できないのは、アタマ(情報処理能力/世間知/経験…)が少々たりないか、ハラで 全然別のことを平然とかんがられる偽善者か、ねっからの商売人か、…そんなところだろうとおもうが、偏見だろうか?(笑)


■それはともかく、IOCのお歴々の来日を意識して、「落ちているゴミを拾い、係員も整然とするように」となると、同情を禁じえない。■これは、もはや 対 テコンドーといった次元のナショナリスティックな「イスとりゲーム」ではなく、日本で人気の野球・ソフトボールあたりとの競合もふくめた、しれつな そして喜劇的ともいえる 争奪ゲームといえるかもしれない。■プロスポーツのオフシーズンが、選手生命と経営陣の去就をかけた、もうひとつの「熱戦」のアリーナであるように。


■空手にさきんじたはずのテコンドーも、その座をまもるために、おもには欧米人スポーツ関係者の顔色をうかがって必死だったことが、つぎのような悲痛な記事に(「テコンドー、空手に負けるな! 五輪正式種目維持のためスポーツ外交開始へ」『朝鮮日報』(2005/06/15)
  http://www.chosunonline.com/article/20050615000029

テコンドー、空手に負けるな!
 五輪正式種目維持のためスポーツ外交開始へ


 国際オリンピック委員会(IOC)がテコンドーに対し否定的な評価を下した反面、競争種目の空手に対しては極めて肯定的な見通しを述べたことから、大韓(テハン)オリンピック委員会(KOC)がテコンドーをオリンピックの正式種目として維持させるための対策に乗り出している。

 IOCが14日(韓国時間)発表したIOCプログラム委員会の報告書によると、テコンドーは2000年シドニーオリンピックと2004年アテネオリンピックで入場券の販売率は高かったものの、テレビの視聴率や関連記事の報道件数は低調だったと伝えた。特に、前回および前々回の世界選手権大会では、試合の様子が極めて少ない国にのみ中継され、どの国も中継権料を支払わなかったと指摘した。また、審判の判定の公正性が疑われ、得点の過程に対し一般の理解度が低いという問題点も言及した。

 反面、空手は5つの新規検討対象推薦種目(ラグビー、空手、ゴルフ、スカッシュ、ローラースポーツ)のうち最も多い会員国(173国)を保有しており、競技場の建設費用も適当で、マーケティングおよび放送権による収入が多いなど良い評価を受けた。265ページのこの報告書は、各国のIOC委員に配布され、来月6日、シンガポールで開催されるIOC総会でオリンピック種目採択投票の際、参考資料として使用される。

 また、米スポーツ専門週刊誌「スポーツ・イラストレイティッド(SI)」のウェブサイトは、5月24日から27日まで実施した世論調査の結果、テコンドーは8%の得票率を獲得、シンクロナイズドスイミング(32%)、新体操(29%)、野球(23%)、近代五種(8.2%)に続き、オリンピック種目から外されるべき種目の5位になったと伝えた。

 KOCは金正吉(キム・ジョンギル)委員長など代表団7人で15日から今月末までヨーロッパ、アフリカ、米州地域など世界15か国を訪問、各国の国際IOC委員に対し、テコンドーを2012年夏季オリンピック種目に残すためのスポーツ外交活動を繰り広げる。

コ・ソクテ記者 kost@chosun.com

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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■おそらく、テコンドー関係者は、北米に韓国以外の拠点をおくことで、欧米人に認知度をあげ、その際、ルーツであり、かつ北米への定着をはたしていた“Karate”の名称を援用して勢力拡大につとめた。■ネット右翼や空手関係者は、いきどおるかもしれないが、もともと、琉球唐手(トーディー)のルーツが中国大陸であり、そのミーム(meme)が、琉球列島→日本列島→朝鮮半島→北米と漂流しつつ開花していったわけだから、柔道以上に、「本家」意識をもつ方がまちがっている(「メタファーとしての個体(その1)」「「本家」意識がぬけない日本柔道界=スポーツからみた日本社会21」「」「「本家」意識がぬけない日本柔道界2=スポーツからみた日本社会22」)。中国武術だという歴史的経緯を当然もっていた、那覇士族たちの一部は、土着した大陸系のひとびとであった。だからこそ、「唐手(トーディー)」という漢字表記(イングランド語訳すれば,Chinese Arts)があてがわれたわけだし、在来の琉球唐手―日本の武道と誤認された「空手道」―「テコンドー」には、ゆるい連続性はあっても、そういった歴史的経緯として、起源にちかいほど エラいとか、あとにいくほど改善されているといった「あとぢえ」は、いずれにせよ、自己中心的なナショナリズムがまとわりつく。■である以上、たとえば「捏造スポーツテコンドーの競技人口は5000万人」といった反韓コピーは、事実誤認にもとづいた よっぱらい発言といえる(当の掲示板への かきこみは、結構まともなので、わらえるが)。
■このように つきはなして みてくると、“Karate”のブランド名を援用することは反則ではないし、アメリカ陸軍が兵士たちの徒手武術として、テコンドー周辺の技法を中軸にすえたらしい経緯が、これまでの競技人口やオリンピック正式種目といった「成果」にあらわれていることを、わるくいうのは、それこそ「日本ナショナリズム」にすぎない。

■しかし、それはそれとして、サンボ(САМБО)の選手や、ブフの選手が“Judo”の「国際ルール」にのっとるかぎり、選手として登場できるし、テコンドーについても、“Karate”やムエタイの選手が出場できるといった問題で、ことがすむのかといえば、そうでもない。■そのように、「おとなりさん」として出場できる程度の差異しかないばあい、それぞれの民族やら地域やらの伝統はともかくとして、「国際スポーツ」としての同一性/差異性問題が当然表面化する。■ルーツがどんなにおなじであれ、ラグビー選手は、サッカー選手として通用しない。しかし、サンボやブフ、“Karate”やムエタイ、といった「隣接格闘技」のばあいは、ルーツ問題と別に、本質がちかすぎるのだ。一部の選手が「転向」可能であるといった問題ではなく、一定のルールにもとに一定水準以上のプレイが可能であるという「おなじ土俵」が成立するかぎり、それらを「別の種目」として自立させることの正当性・合理性がうたがわれるということだ。■したがって、空手関係者もテコンドー関係者も、おのれの武道・スポーツとしての同一性、周囲との差異性をとわれることになるという意味で、オリンピックにおける正式種目の座をあらそうといった次元では、ことはすまない。

■さらには、さきにのべたとおり、「正式種目」という「イスとりゲーム」は、野球・ソフトボールあたりの全然異質な人気競技との競合という、興行収益・放映権収益といった、「みせるスポーツ」「はえるスポーツ」という、およそ競技者主体からは、全然無縁なショーとしての本質しか、とわれない世界における競争が、ひかえているからである。■これらが、欧米の企業家たちの興行ビジネス、放送ビジネスのたぐいと ベッタリくっついて、はなれないことは、いうまでもない。
■したがって、「講道館柔道の精神」だの、「発祥の地、日本」といったコピーによっぱらっているかぎり、武術の本質はもちろん、武道の精神性からは無縁になるし、近代スポーツの理念からも、おおきくとおざかることは、あきらかだ。カラー柔道着がどうの、ポイント制がどうの、といった、柔道界の時代錯誤ぶりは、こっけいせんばんだが、空手は、それ以上におくれていそうだ。

■別に弓道合気道みたいに、精神性追求で、競技性をいっさい廃するような禁欲主義ばかりがいいとはいいがたいし、剣道の昇段試験みたいに、不気味に精神性をうたいながら、競技剣道というスポーツをかかえこむ、異様な空間もいいとはいわない。■しかし、欧米発のボクシングにあおられて、競技人口とか組織の拡大にばかり奔走する、空手・テコンドーは、競技スポーツとして先輩格の柔道界同様、中途半端な武道・スポーツの融合形におちいり、おちついて技法を継承していく冷静さを、うしなっているのではないか?■その意味では、世界選手権だのオリンピックだのというのは、「わかりやすい」かわりに、関係者や組織の変質を確実にまねく「アヘン」といえるではないか?



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