プロフィール

ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

日本版ポリティカルコンパス
政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

前ブログ: 『タカマサのきまぐれ時評

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ブログと出版

■旧ブログで 3年まえにかいた文章『週末作家入門』の関連記事。

■ワタリさんのブログ『フリーターが語る渡り奉公人事情2』の先月の記事、「論壇はいらないーー論壇、紙本、そしてブログーー」の一部転載。


<対話が欲しい>

わたしはこういうスタイルの「啓蒙」には反対だ。もっと、パウロ・フレイレの識字教育みたいな、労働者のふだんの生活に密着した言葉から政治意識を高めていく対話重視のやり方のほうがいい。または生活つづり方運動みたいな「概念くだき」を地道にやってゆくほうがいい。
一部の、いつも決まったメンバーがなれあったぬるい議論をすると間違いや偏りをチェックしにくい。
また、有名な一部の人たちが言うことを思考停止に受け入れる聴衆を作る。
誰かを個人崇拝して、それ以外のデータや意見を排除するサブリーダーも排出されやすい。
偉い先生の言うことをうのみにすればいいという風潮ができれば、
自分たちの調査や表現は衰える。思考停止の暗記作業は、記憶が剥落しやすい。
それが自分たちの仕事や生活とはほど遠い中流・上流の言葉・文化であればなおさら、誤解やすれ違いのロスも増える。
そして、自分たちは努力していないから、または生まれつき頭が悪いために論壇を理解できないと思いこむ。
ここに本田由紀さんの指摘する「言論からの排除」が成就する。
「一番よく勉強した俺たちが大事なことを教えてやる。おまえらはただありがたがって暗記しろ」
これでは受験教育と変わらない。
あるいは一早く雑誌をチェックして要約することをおしゃれで知的と思いこむ現代思想オタクを再生産するだけである。
しかもその学者くずれや作家のなりぞこないたちは、
共産党をはじめとした左巻きのファシズム、ならびに権威主義、事大主義等のイデオロギー注入をねらっている。

……

<働く人と場所から出る言葉>
しかし、わたしは忘れることができない。
ある日雇い派遣で働くフリーターが
「自分たち日雇い・派遣はさぁ~」
と生きいきと語ったことを。
そのころ、まだマスコミで「日雇い派遣」という言葉は流通していなかった。
わずかな文化資本のポートフォリオを元手に、自分たちが少しずつ言葉や絵や音楽や踊りなどの表現をしてゆくこと。
そうして上がったり下がったりしながらリターンを手にすること。
それが大事だ。
有名なえらい先生のお言葉も参考にはなるが、流行だからとか、なにか権威(らしき)ものがついている(例・東大出身、○○賞受賞など)からといって、
いつも自分たちの利益になる知識とは限らない。
それは財界の御用学者にだまされるリスクの大きいハイリスク・ハイリターン戦略となる。
しかし自分たちが足元から情報を発信してゆけば、それはローリスク・ハイリターンとなるだろう。
(2008.10.27t追記)しかし新しくもないのに新しいように見せかけた言論のバブルもいつかは破綻する。そして言論の不況、デフレかインフレ、さらに恐慌が起こることも予想される。
70年代初期の学生運動は、あまりに大言壮語をするため、その革命なり社会改良の本気度がないとみなされた。
そして支持を失い、いわば株価が急落し、誰もそれを買わなくなった。
株価が出ないも同然の状態となったのである。
今のままではロスジェネ・ニート論壇も、いずれ誰もその言説に見向きもせず、急速に評価が落下し、取引が成立できない状態になるだろう。
その証拠にたとえば、すでに「論座」「m9」といった雑誌は休刊している。




<本とブログーーモノフォニーとポリフォニー>

以前わたしはこちらのブログで、その内容を何らかの形で本にしたいという旨を告白した。
だけど、途中から考えと事情が変わった。
フリーターやプレカリアートについて、イヤというほど紙の情報はあふれている。
それよりも何よりも、わたし自身の内なる動機がなえていった。
じつは、今でも出版社に本を作りたいという相談のメールを一通も送れないでいる。
それはストーカーによる中傷や嫌がらせだけが原因ではない。
ある人から「ものを書こうと思うのならば、他人に何を言われても絶対に言うんだ、という気迫でやれ」と言われ、その例として事務所を焼かれても活動を続けたエドワード・サイードをあげられたときから、自らの身の危険や周囲の人を巻き添えにすることも承知のうえだ。
しかし、本という一方的に語りかける形式は、わたしのようにトラックバックやコメントによる対話性を重視するブロガーにとって、相性がよくない。
それに、コメントを無断引用したら、著作権的にも問題が出てくる可能性もある。
詳しくは弁護士や編集者らと相談しないと分からない。
けれど、自分で本やネットで調べた範囲では、どうやら違法になる可能性はゼロではないようだ。
しかしコメントのやりとりを省いたら、このブログの面白みは半減してしまう。
わたしたちは対話を通じて互いに学びあい、教えあっているからだ。

本と論壇は相性がいい。
とにかく一方的にモノローグで語りかけることは、本と論壇の共通点だ。
しかしわたしはそういったスタイルを好まない。
もちろんそれはそれで長所はあるし、自分も本とかシンポジウムなどから多くを学んできた。
しかしそれでは、現場からの声がかき消されてしまう。
……

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■いわゆる「論壇」を、「一枚いわ」とみなして断罪していいか、たとえば、本田由紀氏の議論が「論壇」のなかの例外とみなしていいか、など、こまかな疑念はわくが、ここでは、おいておく。■焦点をあてたいのは、ワタリさんが ブログの可能性についてのべている点。

■たとえば、山川健一 『「書ける人」になるブログ文章教室』[ソフトバンク新書] のように、ブログ発の「作家」発掘を目的にしたビジネス書があり、それは、『生協の白石さん』や『実録鬼嫁日記』『きっこの日記』みたいな刊行物の「二匹目のドジョウ」ねらいなんだとおもう。■たとえば、それらが「明らかに消費される出版物に他ならないから」「出版物を文学と呼ぼうとする試みには懐疑的にならざるを得ない」とかいった文学至上主義には、文学って、そんなに エラいもんですかい、とツッコミをいれたくなるが、山川健一氏自身が、ブログを素材として「原稿」にまでしあげる作業に、かなり苦労しているらしいことをみれば、そういった編集作業自体が「ビジネス」になる職人わざであること、そういった「ビジネス」が、今後、どの程度収益をみこめる「市場」なのか、一所懸命「発掘」するにあたいする「資源庫」なのか、それは微妙だろう。■なにも、「作家予備軍」と「大衆」との「能力」の確率分布の格差をいいたいのではない。ワタリさんが問題にしている、「一方的にモノローグで語りかけることは、本と論壇の共通点」といった本質的な点だ。■無論、反応がほとんどなく、基本的に「モノローグ」(ひとりごと)にすぎないブログもあれば、「作家デビュー」したくて、ひたすら文章の発信をくりかえすブロガーもいるだろう。しかし、問題の所在はそこにはない。紙媒体が、本質的に「一方通行」のスタイルを前提にしており、「読者からの反応」に機動的に応答できないという致命的限界をもっているという点。

岡部敬史ブログ進化論なぜ人は日記を晒すのか』、山下清美ほか『ウェブログの心理学』といったブロガーの心理の分析ではなく、増田真樹超実践!ブログ革命―共感が広がるコミュニティ作り』 とか ダン・ギルモアブログ 世界を変える個人メディア』 などはもちろん、荻上チキウェブ炎上―ネット群集の暴走と可能性』みたいな、読者層・ギャラリーをふくめた「炎上」など双方向性リスクもふくめたブログ。■それと、それら双方向 リスクを物理的にもたない(当局や権力による検閲・発禁・弾圧などはともかく)一方、読者からの反応に対応した改善・展開が基本的にできず、改訂版まで、時間がかかりすぎる、機動的でない紙媒体。■たとえば、ウィキペディアの非専門家によるかなり自在な編集過程への、不当ともいえる権威主義的な非難と、有名出版社の編集過程への、これまた異様ともいえる権威主義的過大評価なども、この双方向性機動性権威性をめぐっての対比(利用者の好悪)といえる。■まして、ブログのばあいは、ウィキペディアのような共同管理者をもたず、基本的に個人の責任において管理される発信方法のばあいは、本文における相互の編集過程が介在しない。ウィキペディア以上に、「論壇」など権威主義的「紙媒体」と正反対の性格をおびるわけである。
■ワタリさんなど、アナーキーな市民からすれば、「論壇」などの権威主義市場を前提にした、有名会社主導の出版物など、「古典」「資料」としての価値をもたないかぎり、柔軟な応用がきかない過去データ=「化石」にすぎず、しかも当事者の「あたまごし」にかわされる空論の残骸ということになろう。【かきかけ】
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タグ : ブログ 双方向性 権威性 機動性

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