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ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

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政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

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学力調査で「自分の位置」を知る必要はあるのか?(モジモジ君の日記。みたいな。)=「ムダ」とはなにか34

■「全国学力調査の利用方法3(大阪府民などの反応)」など、「全国学力調査」関連記事として、『モジモジ君の日記。みたいな。』から関連記事を引用。
■「学力調査結果を公表すべきでない理由」とならんで、重要な論点が網羅されているとおもう。

2008-09-20
学力調査で「自分の位置」を知る必要はあるのか?

 受験する学校を選ぶとか、そのために知る必要性があるケースはある。ただ、今回の学力調査の問題って、「解けなかったら、先々苦労するんじゃない?」と思われるような、かなり基本的な内容が問われていたんじゃなかったっけ?

 そうだとするならば、「全体における自分の位置」なんて知る必要がない。100点ではないすべての子について、まちがった問題について、なぜ、まちがったのか、なにが理解できていないのだろうか、ということが考えられるべき*1。逆に、まちがった問題があるにも関わらず、「平均点よりは上だ」みたいな安心の仕方をする方が遥かによくない。

 点数を公表して比べれば比べるほど、子どもの関心は仕事の質そのもの(=絶対評価)ではなく、周囲との位置関係(=相対評価)のみに焦点化していく。わざわざ教育して子どもをダメにしてるわけだ。バカバカしいにも程がある。「自分の位置」を知ることにもほとんど意味なんかないのに、まして、「全体における自分の学校の位置」なんかに意味があるわけがない。

※そして、できてないことをできるようになるべきだ、と説得するときに、「みんなはできるんだよ」という脅しは、とてもよくない。「みんなもできてない」ことはどうでもよい、と考えるようになってしまいがちだからだ。教師は、できるようになることそれ自体が大事なことであるならば、それが大事なことだとちゃんと説得するべきだ。そして、そのように自信を持って言えないことを教えようとするべきではない。

……

*1:補足。「一般論で」考えるのではない。まちがったその子の答案を見て、「その子が」なぜまちがったのか、なにが理解できていないのか、ということを考えるべき、ということ。だから、個別の生徒に対して、その子の答案を示すのは、当然否定しない。ただし、それって「全国一斉テスト」であるべき理由がないよね。なにか教えて、確認テストして、で、まちがったところを確認して、って、個別の教室で先生が責任をもってやればいい話で。

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■(1) 「自分の位置」、いいかえると日本列島上で圧倒的多数をしめる日本国籍の同年齢集団における相対的地位=序列を自覚する意味があるかといわれれば、「モジモジ君」のような優等生的な「正論」をはくのが、もっとも かっこよかろう。■「「全体における自分の位置」なんて知る必要がない。100点ではないすべての子について、まちがった問題について、なぜ、まちがったのか、なにが理解できていないのだろうか、ということが考えられるべき*1。逆に、まちがった問題があるにも関わらず、「平均点よりは上だ」みたいな安心の仕方をする方が遥かによくない。……点数を公表して比べれば比べるほど、子どもの関心は仕事の質そのもの(=絶対評価)ではなく、周囲との位置関係(=相対評価)のみに焦点化していく。わざわざ教育して子どもをダメにしてる」という正論に、公表支持者たちは、こたえる責務がある。■もちろん、地域・学校の成績分布の公表を過当競争を理由に、おさえこもうとしている文部科学省自体の認識もとわれる。
■なぜなら、どんな児童も 到達すべき水準点を100点とみなしているのなら、それに達しなかった部分は、「おちこぼし」領域ということを意味し、全国平均がどうのというのは、教育政策上のデータとしてのみ意味をもつからだ。■要は、文部科学省・各教育委員会・各校長・各担任にとってのみ有用なデータにすぎず、生徒は自分の点数をしらされる必然性さえない。単に、「おちこぼし」領域の補習の権利をもっているだけだから。


■(2) ただし、「モジモジ君」らの教育学的優等生の判断は、あくまで、「どんな児童も 到達すべき水準点を100点とみなしている」というカリキュラム上の位置づけが、なんら異論のはさまれない、「必要最小限」のばあいだ。■ハラナには、とてもそうおもえない。
■もちろん、現行カリキュラムが教育上機能しているばあいには、できて当然のものばかりにみえるが、100%の児童が100%できないと、本来はまずい、といった必要不可欠の学力水準なのかととわれれば、「そりゃ、ちがうだろう」としか、こたえようがない。■うっかりミスとかいろいろあることを考慮しても、自動車運転免許の学科試験のように、「90点以上を記録するまでは合格させない」式の、絶対的な到達度試験として、こえないかぎり卒業させない。それこそ、無期懲役刑のように、延々と補習をつづけて当然といった「必要最小限」であるみきわめができない以上、こういった「絶対主義評価」「到達度主義」は、安易にのべるべきではない。■

■(3) もちろん、うえにのべたような批判は、あまりに原理主義的だという批判がでそうだが、保護者から きりなはす絶対的権限(=「児童の教育をうける権利の保障」)をもつかのような「義務教育」論を ブツかぎり、ハラナが年来のべてきたような、「必要最小限」論に対して、説明責任をおう。



■(4) とはいえである。「モジモジ君」ら優等生的義務教育論の原理原則について、すくなくとも、全国学力試験なるものを全員参加が当然であるかのような議論を展開したお歴々、成績を地域・学校別に公表することが当然であるかのようにのべたてる評論家・保護者たちは、ちゃんとこたえる責務をもっている。■自覚なんてないだろうけど。

■(5) ちなみに、まえにもかいたとおり、全数調査は全然無意味である。統計学上意味がない。おなじ予算規模と時間と人材を活用するなら、サンプリング調査がおそらく数十倍の質でデータ収集・集計ができるのではないか?
■各学校や生徒が、「自分の位置」をしりたいのなら、希望者・希望校にのみ試験問題を配布し、自己採点すればよろしい。■もちろん、「モジモジ君」ら、教育学的優等生たちにとって、教育上有害無益な相対主義であることは、論をまたないが、そんな上質な理想論とは無縁な衆生たちの「ニーズ」とやらをみたすだけなら、サンプリング調査と問題配布だけでいいわけだ。

■(6) おっと、地域の衆生たちは、自分の小学校区の「位置」を序列化されないと、不安で不安でしかたがないか? だったら、「孟母三遷」で、ケチくさくたちまわらず、「ハイレベル校」が配置されている地域に移住しなさい(笑)。■中国・朝鮮半島北部などとちがって、日本列島には、移動・移住の自由がある。公有地をかうことはできないが、私有地はかうか、かりるかで すめるし、地域をはなれる自由を保障されているではないか? ■カネはなるべくだしたくない。地域をはなれず、かよえる国公立学校だけですませたいから、そういった「教育の権利」を保障しろ。といいたいのかもしれないが、そんなところまで、「教育をうける権利」は保障されていないはずだし、そういった利害をもっていない国民(納税者)が、なんで、自分たちにとって有為な人材かどうかさだかでない連中の、そんなムシのいい教育欲求をみたすために国税・地方税・消費税をつかわれるすじあいにある?■ある地域が「成績がふるわない、教育不適切地域」というラベリングをされ、そのせいで、ますます経済的貧困層だけの学区になって、そこに公的な財政支援がまともにされなくなる、…といった悪循環を正当化するためのデータとして、そういった保護者たちの「教育をうけさせる権利」とかを「保障」するなんてリクツがとおるはずがない。
■何度ものべているが、かりに地域間格差があるとすれば、それは保護者たちが、「あしぬけ」をするための情報ではなくて、教育困難地域に強力なテコいれをするための基礎データになりえるということだ。■そのためのデータ収集だって、全数調査的な巨大なムダは無用だが、すくなくとも、全国的なデータ収集を有効利用するためには、「機会均等」原則を維持するためにだけ援用されねばなるまい。■まさか、そういった、テコいれを期待して「孟母三遷」するわけではないよね?

■(7) それと、もし、「アメとムチ」みたいな、成績優秀地域には予算増額といった、格差拡大路線をとるような、アホたれ首長がでたとしたら、全数調査につきあわされた貧困世帯の生徒たちは、ふんだりけったりだな。■自分たちのオヤがはらった税金で、自分たちの教育環境が相対的にわるくなるような政策を実行するデータあつめがされ、しかも、その作業に自分が有効利用できたかもしれない時間を動員されたんだから。■こんなバカにした はなしが、どこにあるだろう。



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