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ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

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政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

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全国学力テスト実施がしめすこと

■批判されながらも、また実施された、全国学力・学習状況調査。■依然として、なぜ全数調査する必要性(=サンプリング調査では、なぜいけないのか?)、目的はなんなのか?文部科学省は全然説明しきれていない。

■まずは、『読売』と『朝日』の図表。

全国学力テスト…秋田、福井、今年も好成績
全国学力テスト…秋田、福井、今年も好成績」(読売)

都道府県の上位下位、昨年と同傾向

都道府県の上位下位、昨年と同傾向
動かぬ学力順位、なぜ 全国学力調査
asahi.com(2008年8月30日)

 全国平均を大きく上回った、または下回った都道府県の顔ぶれは変わらない。29日に発表された全国学力調査の結果だ。だが、なぜそうなったのか、分析は不十分と専門家は見る。発表が早まったことには学校から歓迎の声があがっているが、調査自体について与党から疑問視する意見も出ている。

■秋田―「少人数学級の効果」、沖縄―「すぐ向上無理」

 秋田県は今回も小6の全科目で1位だった。前回の結果から、国際調査で上位のフィンランドになぞらえて「日本のフィンランド」と呼ばれ、20都道府県から視察を受けてきた。「01年度から始めた少人数学級や02年度からの全県テストの効果も考えられる」と県教育委員会はみる。

 中3の3科目で1位の福井県。「少人数学級を強化し、地域ボランティアが指導した成果では」と県教委。

 下位県の顔ぶれも変わらない。昨年に続いて全科目最下位の沖縄県。この1月から、中学の数学で、県内30校に退職教員ら「学力向上サポーター」を派遣。今春、小中学校に入学した子どもには「家庭学習の手引」を配り、家庭で学習習慣の定着を目指す。「取り組みは始まったばかり。すぐ得点アップとはいかない」と県教委は話す。

 高知県も中学で昨年同様全国平均を大きく下回った。7月の補正予算で、特に結果が悪かった中学数学で小単元ごとにテストをする対策を盛り込んだ。県教委職員が秋田県を視察し目にした。

 今年もすべての科目で全国平均を大きく下回った大阪府。「2年連続でこのざまは何だ。最悪だ。民間なら減給は当たり前」。橋下徹知事は29日夕、報道陣を前に教委と現場を激しく批判した。

 9月から始まる府内の約半数の小中学校での習熟度別授業や、公立小中学校で地域の学生や退職教員らが授業をする放課後学習などを挙げ、「僕が全部提案したことだ。教委はなぜ自分たちで対策を考えないのか」と怒った。


 上位・下位が大きく変わらないことについて、各自治体の社会経済的な背景を指摘するのは志水宏吉・大阪大大学院教授(教育社会学)だ。大阪府の学力調査の分析や学校のフィールド調査で、就学援助率の高さなど地域の経済的環境の影響を感じた。「文科省は検証を都道府県に丸投げしているきらいが強い。下位層をどう底上げできるかを研究しなければならない。それこそが国の役割ではないか」

■発表早まり「ありがたい」

 調査から結果発表まで約4カ月。昨年は半年かかり、「遅すぎる」と批判されたが、今年は2カ月早まった。

 山形県米沢市立第四中学校の金俊次校長は「ありがたい」と話す。県、市が実施する学力テストはなく、全国学力調査は、全国との比較に使える貴重な物差し。昨年より指導に反映できそうだ。

 名古屋市立明倫小学校では早速、保管してある問題用紙を使って、再度、問題を解かせるつもりだ。吉田亘校長は「返却が早まった分だけ、児童の弱いところを丁寧に教えることができる」。

 採点の混乱などがあった昨年の反省をいかし、文科省は今回、準備期間で解答類型の洗い出しに時間をかけ、採点を派遣社員ではなく請負企業が自社で雇った人が行うよう指導。目標だった「8月中の結果公表」にこぎ着けた。

 もっと早くという声もある。大阪市立堀江小学校の崎谷善朗校長は昨年、結果を分析した上で6年生を集め、児童たちが苦手だった設問について考え方や解き方を説明した。「2学期に結果をもらっても遅い。調査のすぐ後に速報結果を出してくれれば、弱点をもっと丁寧に教えることができるのに」と話す。

■調査不要の声に文科相「続ける」

 特定学年の全員に対する調査を毎年する必要があるのかは、専門家から疑問が上がっており、自民党のプロジェクトチームも調査について「今のままなら不要」としている。これに対し、鈴木文部科学相は29日、「長期的な教育投資を考えていく上でのデータは必ず必要。(全員に対する調査として)続けていくべきだと思う」と話した。


また低位大阪ショック・・・学力テスト結果公表
「早寝早起き」福井好成績


 29日に公表された文部科学省の全国学力テストで、初年度の昨年に引き続き明らかになった自治体間の「学力差」。2年連続トップクラスの秋田県では、今回の好成績にも注文をつける一方、全分野で最下位だった沖縄県は、全国平均との差が縮まったため、「子供たちは頑張った」と肯定的に受け止めた。成績アップを目指しながら、成果が出なかった自治体も多く、明暗が分かれた。
近畿各府県の全国学力テスト結果
 小学校の国語、算数と中学の国語、数学の8分野のうち、5分野で全国1位となるなど2年連続で全国トップクラスの学力を示した秋田県。29日、記者会見した同県の根岸均教育長は「順位に一喜一憂することなく、課題克服に活用したい」と冷静だった。

 課題としてあげたのは、小学校算数Aの問題「3+2×4」。正答率は92%(全国平均71%)に上ったが、「全員が正解できてほしかった」と注文をつけた。

 福井県はすべての分野で3位以内に入った。全国学力テストと同時に行われた学習状況調査では、早寝、早起きをしている児童、生徒の割合が全国平均より高く、県教委の加藤良子企画幹は「生活習慣が身についているから、家庭でもきちんと学習でき、好成績につながった」と分析した。

 一方、大阪府の綛山(かせやま)哲男教育長は「前回より今回のほうがショック。低位で固定化していることがはっきりした」と厳しい口調。小学校の計4分野の順位は34~45位で、昨年の41~45位からやや上昇したが、中学校は4分野とも43~45位で昨年と同順位にとどまった。担当者は「小学校が改善したように見えるが、誤差の範囲内。少し対策を取れば学力が上がるという楽観論もあったが、甘い考えは吹っ飛んだ」と話した。

 高知県は2年連続で中学の全分野で46位。1月に県教委職員を秋田県に派遣。家庭で勉強している児童、生徒の割合が低いことがわかり、放課後に勉強の相談に乗れるよう、退職教員ら30人を対応の必要な学校に重点配置した。県教委小中学校課の笹岡康典課長補佐は「今後、効果が出てくるはずだ」と期待する。

 沖縄県も昨年、5~16ポイントも開いていた全国平均との正答率の差が、今年は8分野のうち6分野で縮まり、仲村守和教育長は「粘り強く問題を解くよう子供たちに呼びかけた。それが全国との差を縮めた一番の要因では」と笑顔を見せた。

近畿内でも“格差”
 近畿では、奈良県が昨年同様、小中ともすべてで全国平均を上回り、好成績をキープ。京都府も応用力を問うB問題では、すべて全国平均を上回り、小学校の国語B、算数Bはベスト10に入った。兵庫県も、おおむね10番台だった。一方、滋賀、和歌山両県は、B問題については、すべて全国平均を下回った。

「このざまは何か」橋下知事
 大阪府の結果が2年連続で全国平均を全分野で下回ったことについて、橋下徹知事は「去年、原因を分析して対策を取ったはずなのに、このざまは何なのか。教育委員会は最悪。抜本的にやり方を改めてもらわないと困る」と、府教委を批判した。橋下知事は放課後学習導入などを提案してきた。「僕の提案を教員は越権行為だと批判するが、『まずやることをやってから意見を言え』と言いたい」と話した。

(2008年8月30日 読売新聞)

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■大阪大の志水先生ほか、教育社会学系の研究者が再三のべているとおり、学力格差の基盤は、経済格差だとおもわれる。■それを充分しっているだろうに、「なりあがり」知事は、いらだって、ヤツあたりしている。経済格差を直視しない〈現場がたるんでいるから〉論は、「効果ある学校」の実践教育に実際にとりくんでいる志水先生たちの議論をふまえない暴論といえるだろう。■現場の相当部分は、やれるだけのことをやっているんだよ。その、一番の例が、大阪や沖縄じゃないか?
■一部、秋田みたいな県があると、「やればできるはず=できないのは、やっていないにちがいない」論に直結するから、やっかいだ。
■あと、「早寝早起き」しさえすれば、学力が向上するかのような、擬似相関にもとづいたデマをとばすのも、因果関係ゴマ化して、経済=地域間格差問題からめをそらしたいんだろうな(旧ブログ「擬似相関」関連記事)。


学校間格差、依然一部で
 書く習慣が底上げに効果 学力調査

asahi.com(2008年8月30日)

 学校ごとの平均正答率は、昨年に続いて大きなばらつきがなかった。しかし、平均正答率が1割未満の学校も少数ながらある。文科省は「特別支援学校や小規模校がほとんど」としているが、就学援助を受けている子どもが半数以上いる学校は一部で極端に正答率が低く、社会的な状況が影響している可能性もある

学校ごとの平均正答率
学校ごとの平均正答率の分布

 07年と比べて全体的に正答率が下がった小6国語Aをみると、平均正答率が10%未満が13校(07年は5校)、10%以上20%未満が18校(同3校)。数自体は小さいが、増加傾向だ。

 就学援助を受けている児童生徒が多い学校は昨年と同様、平均正答率が低い傾向にある。半数以上の子どもが就学援助を受けている学校はばらつきも大きかったが、中3数学ではA、Bともに平均正答率が0%に近い学校もあった。

 正答率が低い子どもが多い学校で注目されるのは、国語で「書く」習慣。文科省は調査結果で、子どもを正答数の多かった順に4分類。最も正答が少ない「D層」が07年から08年にかけて、すべての科目で10ポイント以上減った学校を調べたところ、「国語の指導として、書く習慣をつける授業をよく行った」学校は、小学校が18・4%から25・0%、中学が20・8%から28・5%に増加。万能策ではないが、算数・数学の正答率にも影響があることが分かった。

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■この記事も、せぼねはいいにしても、誤解をあたえる記事。というか、本質をごまかしたいのかもしれない。■「就学援助を受けている子どもが半数以上いる学校は一部で極端に正答率が低く、社会的な状況が影響している」というデータは、「可能性」なんかじゃなくて、ほぼ因果関係といってよかろう。
■それと、「最も正答が少ない「D層」が07年から08年にかけて、すべての科目で10ポイント以上減った学校を調べたところ、「国語の指導として、書く習慣をつける授業をよく行った」学校は、小学校が18・4%から25・0%、中学が20・8%から28・5%に増加。万能策ではないが、算数・数学の正答率にも影響があることが分かった」って、まとめも危険。■あたかも かかせる指導で劇的効果があがるのに、現場が、かかせる指導をおこたってきた、といった誤解をあたえかねない。
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コメント

志水先生の全国学力テスト批判

●「全国一斉学力テスト、何が問題か」(『Internet Zone::WordPressでBlog生活』2007-12-19 at 23:20:01)
http://ratio.sakura.ne.jp/archives/2007/12/19232001/


1.学校が立地する地域の社会経済的状況が、子どもたちの学力に及ぼす影響は思いの外大きい。
2.学校の学力向上の取り組みは校区の地域性や家庭の階層的背景の影響を強く受けざるをえない。
3.それゆえに学校の取り組みの成果を評価するには、そうした要因を考慮に入れる必要がある。

……

1.テストの実施に関して。今回のような悉皆(しっかい)調査、すなわち当該学年の是認が受ける調査を毎年実施する必要はない。全国の状況を把握するという趣旨でならば、せいぜい5年に1度で事足りるだろう。またその際にも、サンプリング調査で十分である。70億円余という莫大(ばくだい)な経費は、教師の増員等の他の学力向上の手立てに用いられるべきであろう。
2.テストに分析に関して。今回発表された分析結果は、ごく一部にすぎない。文科省は今回得られた莫大なデータを、「格差の実態把握」をはじめとする多様な観点から分析し、施策に反映させる責務を負っている。結果の分析・検証を都道府県に丸投げするわけにはいかない。
3.テストに基づく施策の展開に関して。英国では、97年に労働党が政権について以来、社会経済的なハンディキャップをもつ地域・学校に優先的に予算や人員を割り振り、学力の底上げをはかる政策をとっている。しかしながら、日本では、「格差解消」に向けての手立てはほとんどとられていない。/「格差にいどむ」というスタンスが、今私たちに求められている。

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橋下改革第2弾、学力テストあなたの意見は?(産経)

■「全国学力テスト実施がしめすこと」の続報。■『産経新聞』の特集記事から。 【橋下改革第2弾、  学力テストあなたの意見は?】(4...


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