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ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

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政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

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生活保守主義としての「食の安全」意識とナショナリズム34

■「生活保守主義としての「食の安全」意識とナショナリズム33」の続報。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
世界の環境ホットニュース[GEN] 692号 08年08月17日

          毒餃子事件報道を検証する【第31回】        

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 毒餃子事件報道を検証する   原田 和明

第31回 中国でもメタミドホス中毒発生(2)

 中国政府がこうもあっさりと事実関係を認めるということは、非公表は中国側の要請ではなく、日本側の都合だったのではないかと考えられます。日本政府が秘密にした経緯について、毎日新聞(8.11)は次のように報じています。


 中国から通報があった当日、外務官僚は高村
外相に「中国が公表しないでほしいと言っている」
と報告。外相は「当然だ」と異論をはさむことなく
非公表方針が決まった。

 外務省は官邸と警察庁に連絡。警察庁には「外
交ルートで来た情報なので表には出せない」と念
押しした。官邸では官僚レベルで、政治家の判断
を仰ぐことなく情報共有を外務省、警察庁に限るこ
とを決めた。「日本国内で新たな被害が出る恐れ
はないから、公表の有無を議論した覚えはない」
政府高官)。「捜査中の中国の意向を尊重するの
は当然」(外務省幹部)という意識もあった。

 中国が国内の捜査情報を他国に知らせるのは
異例だ。混入場所を「日本国内」と主張していた
メンツもつぶれる。「通報は指導部トップの判断
だったと聞いた」(外務省幹部)。首相との信頼
関係を重視する胡主席が、首脳会談前に知らせ
ておくことを決めた、高度に外交的な配慮だった
というのだ。


 中国がすぐに事実関係を認めたことで、中国にとっては極秘情報ではなかった疑いがでてきました。したがって中国から通報があった当日、外務官僚が高村外相に「中国が公表しないでほしいと言っている」と報告した理由は不明のままです。しかも、国民に公表しないばかりか、外務省は勝手な判断で他の省庁にも知らせていませんし、福田首相にも直接報告していないのです。(8.13 読売新聞)「(中国側の)高度に外交的な配慮だった」からとは、国民に知らせなかったという理由にはなっても、これでは政府内部でも秘密にしていた説明がつきません。「福田首相との信頼関係を重視する胡主席が、高度に外交的な配慮」で知らせてきた情報を、一部の官僚が隠し続け、福田首相に報告したのは、7月9日夕方、洞爺湖サミット総括の記者会見が終わり、胡主席と会談する30分前の打ち合わせの席だったというのです。中国からの通報からすでに1週間がすぎていました。(8.11 毎日新聞)

 ところで、中国外交部が日本大使館に通報してきたのは、毎日新聞が報じたように首脳会談の一週間前(7月2日頃?)ではなく、サミット開幕当日7月7日の深夜だったと外務省・小原参事官が民主党の対策本部の会合で回答しています。(8.13 読売新聞)しかし、私はこの外務省の回答は信用できないと思っています。外務省が主張する7日の夕刻には、「高度に外交的な配慮」をした当の胡主席が洞爺湖サミットに招待されて、新千歳空港に降り立っているからです。情報の方が遅れて、しかも、北京の日本大使館に通報されるとは、せっかくの「高度に外交的な配慮」が台無しではありませんか。中国外交部報道官も「サミット前」と答えています(8.8 朝日新聞)ので、通報は胡主席の来日前7月6日以前だったと考えられます。

 ところで、福田首相は7月の首脳会談では通報の件に一切触れていませんので、事前の打ち合わせでどこまで情報を知らされていたかは甚だ疑問です。小原参事官も、外務省は首相秘書官に伝えただけで、直接首相に報告していないことを認めています。(8.13 読売新聞)そして、読売新聞のスクープで、国民が中国での事件を知ると、情報を首相に伝えなかった官邸スタッフがその日のうちに、情報共有の経路などを検証する「反省会」を開き、北京五輪前の日中首脳会談に臨みました。しかし、その反省会の結論は、「非公表は中国側の要請だった」とする外務省の言い訳を前提にして、中国に責任転嫁しようというものだったようです。(以下 8.11 毎日新聞より引用)

 福田首相は7月の首脳会談とは態度を一変。6月の
事件に言及し「日本ではギョーザ問題がここ数日非常
に関心が持たれている。情報公開に強い関心がある」
と「食の安全」重視を国内向けにアピールしましたが、
温家宝首相からは「中国内で発生した中毒事件につい
ては早急に隠さずに日本に通報した」とやんわりと切り
返された。

 首相は今、官邸スタッフらに「まず、国内の食の安全
は大丈夫だという話を最初にすべきだったな」とこぼし
ているという。
(引用終わり)

 温家宝首相のコメントからも、中国側から非公表の要請はなかったのではないかと推定されます。なぜ日本政府が秘密にしてきたのかがさっぱり見えてきません。さらには、中国側が事件を知らせてきた理由も釈然としません。そこで、ひとつの仮説を立ててみたいと思います。

「中国側が自発的に日本に通報してきたのではなく、日本側からの問い合わせに答えたものだ。」
 こう考えると、日本に回答するに当たって「高度に外交的な配慮」が必要だったことも、問い合わせた情報だから秘密にしておかなければならなかった外務省の事情も理解できます。しかし、問い合わせるにしても、外務省が闇雲に中国政府に働きかけるはずがありません。何らかの根拠、あるいは誰かからの要請でもない限りありえないことでしょう。

 外務省が中国からの通報を誰に報告したかで、ある程度事情が推察できるかもしれません。高村外相は、日本政府内では「一定の範囲内で情報を共有していた」と強調。首相官邸などとも連絡しながら対応してきたことも明らかにしましたが(8.8 毎日新聞)、その範囲とは首相官邸と警察庁だけでした。農水省、厚生省にも情報は伝わっていません。(8.11 毎日新聞)内閣府の消費者行政・食品安全担当大臣になったばかりの野田聖子は情報の蚊帳の外だったことに不満を隠していませんし(8.11 毎日新聞)、内閣府食品安全委員会・小泉直子委員長代理(再任)も「秘密にするどんな理由があるのか? 却って中国製品への不安を煽っている」と語り(8.8 朝日新聞)、新任の野田大臣に 引継ぎがなかっただけではないことをうかがわせています。しかも官邸には首相秘書官に伝えただけで、福田首相には直接伝えていないことを外務省が白状しています(8.13読売新聞)ので、実質、外務省は警察庁だけに伝えていたことになります。

 すると、外務省は警察庁の要請に基づいて、中国政府に問い合わせたという可能性がでてきます。だから、外務省は警察庁に回答し、官邸にはついでに連絡したと考えられます。外務省には警察庁からの要請に答えただけで、何も秘密にしようとする意図があったわけではなかったかもしれません。しかし、毒餃子事件を巡っては、警察庁と中国公安省の公式協議は4月9日以降、中断したままです。(8.7 読売新聞)なぜ、警察庁は 中国にこの件で問い合わせる必要ができたのでしょうか? 推測になりますが、ちょうどこの頃に、第五の毒飲料事件が発生しています。警察庁は犯人の指摘(または要求)に基づいて、外務省を通じて中国政府に照会したと考えられます

 第五の毒飲料事件は6月21日に神戸市で発生しました。しかし、このときの犯人の要求は推測もつかず、不明のままでした。(第27回、GEN 688)日本側から中国側へ照会があったとすれば、6月25日前後と推定されます。千葉県市川市の事件から推定して毒物の特定には約1週間を要していますので、6月中旬に発生した中国の事件も、6月下旬遅くても月末までには毒物を特定できたはずです。絶妙のタイミングで照会したことになります。そして、それから日本への情報提供について 指導部の許可を得る 時間的猶予を考えると、7月初めの「サミット前」の通報は、タイミングとしてぴったり当てはまるのです。こうして考えると、第五の毒飲料事件の際、兵庫県警が情報操作して、毒入りジュースが店頭で売られていたことを隠蔽しようとした理由も、毒物の和名も確認せずにあわてて事件を公表した理由も、この事件が毒餃子事件から続く一連の事件であるとの前提に立てば理解できます

 しかし、サミット直前に、この通報内容を公表すれば、洞爺湖サミットは毒餃子事件の話題に乗っ取られかねなかったかもしれません。だから、外務省は公表できっこない。それを承知で犯人は仕掛けてきたと考えられます。洞爺湖サミットでは犯人は事を荒立てる気がなかったのかもしれません。外務省が通報を公表しなかったにも関わらず、サミット以後、報復のような中毒事件は起きていません。犯人にとって、チャンスは次回と考えていたのかもしれません。北京五輪開幕前の日中首脳会談の際に、スクープとして流れれば、政府の情報隠蔽工作も加わって、効果倍増が期待できるからです。

 もしこの仮説が事実に近いとすると、毒飲料事件の犯人は中国で毒餃子事件が起きたことを知っていなければなりません。日本で毒餃子事件、毒飲料事件を引き起こした犯人(または犯行グループの一部)が、今度は中国に渡って、同じ手口で毒餃子事件を起こしたことになります。
ならば、洞爺湖サミット直前というタイミングに日中両国で事件が起きたことも理解できます。

 しかし、なぜ犯人は中国で事件を起こす必要があったのでしょうか? 天洋食品の冷凍餃子はもう日本にはありません。今回の事件の特徴は、「日本には輸出されなかった天洋食品の冷凍餃子」で中毒事件が起きたということです。そして、そのことは、日本の警察庁がでっちあげた「製造段階混入説」を補強することになるのです。読売新聞のスクープでも、「中国国内で同様の事件が発生したことにより、中国での混入の可能性が強まった。」と断定しています。この結論の微妙な点は、「中国での混入の可能性が強まった」のは、中国の事件とも、日本で起きた事件ともとれる表現になっているところです。しかし、一般読者は日本で起きた事件も中国での混入だったと思うように書かれているところがミソです。

 警察庁が、食品テロが発生していることを国民に隠すためにでっちあげた「製造段階混入説」ではありましたが、それをマスコミが連日過剰に報道したことで、国民の中に中国製品を敬遠したり、中国への反感を増幅させたりという、犯人にとっては思わぬ効用が現れてきていました。犯人は食品テロによって直接的に福田内閣の親中政策を妨害するよりも、日本国民の反中感情を増幅させて、国民の意思で福田内閣の親中政策にブレーキをかけさせる、あるいは福田内閣を退陣させる道を選択したのかもしれません。

 「製造段階混入説」が創作であることを誰よりも知っているのは日本の警察庁と犯人です。犯人はそこを突いてきたと考えられます。警察庁は天洋食品の工場内で毒物が混入したという立場を堅持しています。警察庁は中国では流通段階で毒物が仕込まれたかもしれないとはいえない立場なのです。首脳会談では捜査協力を加速させることで合意していますが、警察庁のでっちあげた「製造段階混入説」により日中の警察は協力できない立場にあるのです。つまり、犯人は日中間の分断という目的に、警察庁も見方に引き入れたということです。中国の事件を公表しないよう要請したのは警察庁だったかもしれません。

 しかし、これらの仮説からはもうひとつの可能性を示唆することになります。なぜ、このタイミングで読売だけがスクープできたのかが大きな謎なのです。このスクープの最大の特徴は、読売新聞以外、マスコミはこの情報をまったく知らなかったということです。(8.10 TBSテレビ「サンデーモーニング」)読売がスクープしなければ、北京での日中首脳会談で、毒餃子事件が取り上げられることはなかったかもしれないのです。中国からの通報を知りうる立場にあった政府関係者の誰かが読売新聞だけに、しかもたまたま「いつものパターン」のタイミングに情報を漏らしてしまったとは考えられません。すると、読売新聞にスクープを提供した「関係筋」とは、一連の事件の犯人に極めて近い筋であるという可能性がでてきます。

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■これらの分析がどの程度妥当なのか、ここでは判断を留保しておく。■しかし、報道や、ちまたの印象が矛盾にみちみちていること、原田さんの指摘の致命的矛盾を指摘できる人物が国内にいるのか、それをかんがえることが必要なことは、あきらかだろう。
■「そんなばかな」などと、のんきな反感をいだくひまがあるなら、うまく反論できる根拠があげられるのか? 自分たちが信じこんできたイメージこそ、愚者の妄想だった可能性がないのか? それを冷静に検討すべきときがきている。

■それにしても、原田さんには、こういったメールマガジンのかたちだけではなく、時系列順に図解化してほしいものだね。


●反中国キャンペーンとしての動画例
   ↓
人体を蝕む中国の環境破壊!!
http://www.youtube.com/watch?v=jJX-T22PJFo


Google「人体を蝕む中国の環境破壊!!

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タグ : 1984年 真理省 食品 警察 政府 反中意識 毒餃子事件報道を検証する

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