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ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

日本版ポリティカルコンパス
政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

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ケア労働の「開国」

■『朝日』の社説(2008/08/03)から。


ケアの開国
―職場の魅力が問われる


 あと半年もすると、スカーフを付けたインドネシア人が施設や病院で働く光景を目にすることになる。
 インドネシアと日本の間で合意した経済連携協定(EPA)に基づき、看護師や介護福祉士をめざす人たちがこの7日にやってくるからだ。
 厚生労働省は「特例」と位置づけているが、フィリピンとも受け入れですでに合意し、タイやベトナムからも受け入れを求められている。高度な専門職や技術職に限っていた外国人の受け入れを、それ以外の分野に広げる一つの節目に違いない。
 これからアジアも高齢化が急速に進む。そこで互いの文化や技術を伝え合いながら歩むのはいいことだ。交流することは悪くない。
 今回来日する人たちは全員、母国の看護の資格を持っている。日本の研修機関で6カ月、日本語や生活習慣を学んだ後、受け入れ先の病院や施設で働きながら、さらに専門知識と技術を身につけていく。
 看護師は来日から3年、介護福祉士は4年以内に日本の国家試験に合格できなければ、母国に帰される。
 それにしても、志望者は予想より少なかった。募集期間が短かったとはいえ、看護師、介護福祉士が104人ずつ。EPAで合意した受け入れ枠は2年で看護師400人、介護福祉士600人だから、大幅に下回っている。


 いまの日本の医療や介護の現場が働きがいのある場といえるのか。それを問うているのではないか。
 病院や施設経営者の多くは看護や介護の仕事を外国人に広く開放するよう求めている。労働環境がきびしく、慢性的な人手不足が続いているからだ。
 まずは働く人がそこでがんばろうと思える職場に変えることだ。特に介護の現場では、重労働のわりに低い賃金が離職の主な原因になっている。
 そのような労働条件を放置したままでは日本で腕を磨こうと海を越えてくる人たちを失望させてしまうのではないか。来日志望者たちは、高い学歴や実務経験があり、将来はリーダーになれるような人たちなのだ。
 今回、受け入れに手を挙げた45の病院と52施設の責任は重い。イスラムの考え方や慣習にも気を配りながら独り立ちを支援してもらいたい。やがて日本人より安い賃金で働いてもらえる、などと期待していないだろうか。同じ仕事をするなら、日本人と同じ給料を保障するのは当然だ。
 ブローカーの暗躍をさけるため、受け入れ窓口は厚労省の外郭団体、国際厚生事業団が一手に担う。雇用契約の違反などに目を光らせる必要がある。

 地元の自治体は来日した人たちに、労働者を守る日本の法律などをきちんと知らせ、問題が起きた時には相談に乗る態勢を整えてほしい。

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■でもって、これへの有名ブロガーのコメントを一部転載。


朝日社説 ケアの開国―職場の魅力が問われる : asahi.com(朝日新聞社):社説(『finalventの日記』)

 それにしても、志望者は予想より少なかった。募集期間が短かったとはいえ、看護師、介護福祉士が104人ずつ。EPAで合意した受け入れ枠は2年で看護師400人、介護福祉士600人だから、大幅に下回っている。

 いまの日本の医療や介護の現場が働きがいのある場といえるのか。それを問うているのではないか。

 違うと思うけど、どう違うかという話がめんどくさい。

 病院や施設経営者の多くは看護や介護の仕事を外国人に広く開放するよう求めている。労働環境がきびしく、慢性的な人手不足が続いているからだ。

 まずは働く人がそこでがんばろうと思える職場に変えることだ。特に介護の現場では、重労働のわりに低い賃金が離職の主な原因になっている。

 そのような労働条件を放置したままでは日本で腕を磨こうと海を越えてくる人たちを失望させてしまうのではないか。来日志望者たちは、高い学歴や実務経験があり、将来はリーダーになれるような人たちなのだ。

 そうではないケースが出てくると思う。彼らのなかから日本人より日本人らしい日本を支えてくれる人が現れるよ。日本の歴史と文化というのはそういう力をもっている。

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■finalvent氏の前半の違和感は理解できる。しかし、予想をおおきくしたまわった原因は、はっきりしている。おなじ『朝日』の紙面が、コトバの文化障壁と異様にバリアがたかい審査基準を批判的に報じている。■「異様にバリアがたかい審査基準」というのは、治安だの労働市場だのを気にした、例の異様な排外主義ね。■「コトバの文化障壁」ってのは、たとえばフィリピンとかの看護士さんたちが、英語をつかえないって問題(今回のケースは、インドネシアだけど)。日本以外の先進国では、英語でまわっている現場がおおいから、当然そこにいくと。審査も日本みたいにイジワルじゃないし…。
■なので、finalvent氏が、なにゆえ「話がめんどくさい」などと、議論をはしょったのか、全然わからない。どうして?

■そういうわけで、finalvent氏が、なんらかの意味のある批判をくわえるとしたら、ほかの紙面から当然みちびきだされる、志願者が「EPAで合意した受け入れ枠」を「大幅に下回っている」理由を、これら障壁ではなく、現場の労働条件にズラした政治的意図ね。
■もちろん、日本人労働者がどんどん離職していく看護・介護現場に、外国人労働力を補充しようという発想自体が、エゲつないことは事実。労働条件をまともにしろ、という提起自体は、まちがっていない。■ただ、論説委員の先生方の議論のもってきかたが、ズルいということね。


■あと、わからんのは、finalvent氏が異様な自信をもっているらしい「彼らのなかから日本人より日本人らしい日本を支えてくれる人が現れるよ。日本の歴史と文化というのはそういう力をもっている」といった信念の根拠ね。■いや、大相撲のモンゴル出身の両横綱とか、アーサー・ビナード氏ら日本語の達人とか、そういった実例をあげるのは、かってなんだが、この しちめんどくさい漢字表記の伝統・規範があるかぎり、はなしコトバの達人は急増しても、日本文化のふかい部分にはたどりつけないよ。心理的鎖国状況だけじゃなくて、漢字をふくめた書記体系が巨大な文化障壁なんだから。というか、漢字かなまじり表記って、天皇制とかとならんで、日本民族の文化的純血主義っていう,不気味な実体の象徴にみえる。

■それにしても、「日本人より日本人らしい日本を支えてくれる人」とか、「日本の歴史と文化というのはそういう力をもっている」といった、表現自体が不気味だな。そういった表現を、ただしがきぬきに、ボソッといえてしまう知識層が、この列島にはウジャウジャいそうだとおもうと、気色わるくなってくる。


●「労働・成果の需給も、やはり「地産地消」が基本3

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コメント

画一志向

finalventさんは、特攻隊に志願した朝鮮人みたいな東南アジア移民の出現を期待しているのでしょうか?

TBが通らないので、関連記事のURLを貼っておきます。
http://ukiuki.way-nifty.com/hr/2008/08/post_b5f5.html

(上の記事の補足的続報)自民党の国家戦略本部の日本型移民国家への道PTからの入閣は、佐藤剛男・法務副大臣だけだったみたいです。

「最近のコメント」欄からきえてしまったので(笑)

ワタリさん

■finalvent氏は、テッサロニケ氏と同様、なぞの人物です(笑)。世間では、ものすごい知性・学識のもちぬしと、それはすごい位置づけのようですけど、ときどき、ヘッ、っという、ビックリ記事がまぎれこみます。■というか、この手の日本賛美が、おふたりには、しばしばまぎれこむんで、ハラナは信用していません。これらの「暴走」だけで、充分「不審人物」です(笑)。


仲@ukiuki さま

■リンクありがとうございます。

■自民党の前面にでてくる御仁たちと、官僚たちと族議員が中長期的に画策する国策とは、おのずと、おおきなズレがあるでしょう。■最初はたかだか数百名ですけど、今後よしとなれば、徐々に、いや急速に「労働力不足」をうめる要員として、あてにされそうな予感がします。なにしろ、このての議論、あの石原氏など、新自由主義者たち、だいすきなんで。■石原氏などは、皇室に対して不必要な敬称をもちいる必要がないとの信念をもつなど、王室をはじめとした「日本文化」のブランド性など、単なる道具としかおもっていないので、finalvent氏のような、「大東亜共栄圏」系ナショナリストとヘンな合力として作用すると、おっそろしい力学をもたらすような予感がして、ヤバいとおもいます。

「ホステス代わりにされたフィリピン人介護士」(どこへ行く、外国人介護士・看護師-上:日経ビジネス)

http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090526/195767/?P=1

 ↑ ツリ目的で意図的なミスリードをねらっているのか、微妙な表題だが、主旨は、まとも。

 約1年前の2008年5月22日、東京・築地の国立がんセンターに介護施設の関係者が押し寄せていた。同年8月上旬に迫ったインドネシア人介護士などの受け入れを前に、厚生労働省傘下の社団法人「国際厚生事業団」(JICWELS)の主催で説明会が開かれたのだ。
 5月ながら気温30度という暑さの中、会場には定員を超える300人以上が集まり、立ち見が出るほどの盛況だった。介護現場では人手不足が深刻化していた。そこに政府が外国人介護士などの受け入れを決めたことで、彼らに“救世主”を期待する声が高まった。
 あれから1年――。関係者の熱気はすっかり冷めてしまっている。

現場は人手不足、でも外国人介護士は嫌われる

 インドネシアからの介護士などの受け入れは、日本が同国と結んだ経済連携協定(EPA)に基づくものだ。当初の2年間で600人の介護士に加え、400人の看護師の受け入れが決まっていた。
 その第1陣として、昨年8月、介護士300人と看護師200人が来日する予定だった。しかし、日本の施設や病院に受け入れられた介護士と看護師の人数は、いずれも定数を下回り、介護士に至ってはわずか104人に留まった。介護施設が受け入れに二の足を踏んだのが原因だ。
 日本はフィリピン政府との間でも、EPAの枠組みでインドネシア人と同数のフィリピン人介護士と看護師を受け入れることで合意している。
 今年5月10日には、インドネシアから9カ月遅れてフィリピン人の受け入れが始まったが、その数は介護士が188人、看護師が92人。インドネシア人と同様に、定数を大きく割り込んだ。
 その原因は、外国人介護士・看護師を受け入れたいと手を挙げる日本の施設が昨年同様に、少ないからだ。このままでは、両国と取り決めた2年間での受け入れ数が達成できそうにない状況だ。
 昨年秋から急速に進んだ不況によって失業者が急増した。それでも介護現場の人手不足は解消していない。有効求人倍率は今年3月時点で0.52倍まで落ち込む中、介護関連職に限っては1.73倍に達している。
 日本人の働き手がいないのだから、外国人に頼ろうとする施設がもっとあっても不思議ではない。にもかかわらず、なぜ外国人介護士は嫌われたのか。

行政が作る障壁

 外国人介護士の受け入れが、官僚機構の利権になっていることは、本コラムの1月29日付の記事(http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090123/183682/)で書いた。斡旋を独占するJICWELSは、手数料や管理費など外国人1人につき約16万円の収入を得る。半年間の日本語研修を担うのは、経済産業省や外務省の関連機関だ。いずれも官僚の天下り先になっている機関である。
 受け入れには初年度だけで20億円近い税金が使われる。もちろん、税金が天下り先に流れようとも、受け入れが現場にとって有益ならば問題はない。だが、施設側にとってのメリットはあまりに乏しい。
 施設が負担する費用は1人の受け入れにつき、JICWELSへ支払う手数料や日本語研修費で60万円近くに上る。しかも半年ほどの日本語を勉強するだけでは、現場の即戦力にはならない。それでも給与は日本人と同等に支払う必要がある。
 また、外国人介護士は日本で仕事を始めてから3年後、介護福祉士の国家試験を日本語で受け、一発で合格しなければ母国へと戻されてしまう。介護福祉士の試験は、日本人でも2人に1人が不合格になる難関だ。外国人が仕事の合間に勉強して合格できるようなものではない。
 受け入れ施設としては、せっかく一人前に育てた人材を短期間で失ってしまう。これでは施設のみならず、外国人介護士からサービスを受ける利用者のためにもならない。
 それにしても、なぜこの時期に「外国人介護士」の受け入れだったのか。

小泉チルドレンの介護士たち

 EPAで来日する外国人介護士たちは“小泉チルドレン”と呼べる存在だ。
 彼らの受け入れは、自民党が「郵政選挙」で大勝した翌年の2006年秋、小泉純一郎首相(当時)とアロヨ・フィリピン大統領がEPAに合意し決まった。そして翌2007年、安倍晋三政権(当時)の下、インドネシアとの間で同じく介護士らの受け入れを含むEPAが締結される。
 ただし、政府にはビジョンなどまるでなかった。EPAで他案件の交渉を有利に進めようと、フィリピン側が求めた介護士受け入れを認めただけなのだ。
 2005年以降、日本はフィリピン人ホステスに対する興行ビザの発給を事実上停止した。米国から「人身売買の温床」との批判が出たからだ。その結果、年に10万人近く来日していたフィリピン人女性が出稼ぎの手段を失った。
 出稼ぎの送金に依存するフィリピン経済にとっても影響は大きい。つまり、介護士の受け入れには、来日を制限したホステスの“代わり”という意味もあった。
 介護行政を統括する厚労省にとっては寝耳に水である。同省は外国人労働者の導入に消極的だ。何とか彼らの就労長期化を阻止したい。
 そこで国家試験合格といった実質不可能な条件を設ける一方、JICWELSを通しての利権確保も図った。介護現場の状況などはなから関係なく、国家としての戦略もあったものではない。……



「日本」などというものは長所が存在しないというか実体も存在しないが

あえて、一定程度のながさとひろさ(といっても網野喜彦氏がいうように「日本」というものが成立してから連綿とつづいてきたほどではないだろうが)をもって、諸文明圏の最底辺に位置する、暗愚な為政者しか存在したことのない辺境列島に長所があるとすれば、『日本の野菜』(八坂書房)で指摘されたような、野菜という食文化はそれなりに長所といってよいとおもわれる。もちろん、それも他の地域・時代の食文化とくらべて突出して優秀というわけではないだろうが、逆にいうと、そうした食文化とサブカル以外にほこれるものなど「日本」に存在しないことにいい加減きづけや。いや、「日本は天皇中心」という暴言に反対している良識派(http://bogusne.ws/article/10268242.html)も存在することはみとめるが。

そーいえば同紙にはこんな国技ネタもあったな


「インドネシアでの話と違う」看護師研修生が途中帰国(読売)


11月19日2時1分配信 読売新聞
 日本とインドネシアの経済連携協定に基づき来日した看護師研修生1人が、「資格や業務の内容、賃金水準が、インドネシア側で聞いていた説明と違う」と不満を募らせ、研修を打ち切って帰国したことがわかった。

 厚生労働省は、現地で誤解を与える説明があったとみて、正確を期すよう、近くインドネシア政府に要請する。

 帰国したのは、第1陣(208人)として昨年8月に来日した20歳代女性。語学研修を経て、今年2月に九州の病院に赴任。患者の食事や入浴の介助などを任され、入所者からは好評だったという。

 しかし、来日前にインドネシア側から受けた説明のうち▽日本の看護師資格は、他国でも働ける国際ライセンス▽資格取得前から注射などの看護業務ができる▽賃金20万円以上を保証――などが事実と異なっていたとして9月に帰国した。

 厚労省によると、看護師資格は日本国内でのみ有効。「20万円以上」の保証はしておらず、賃金は受け入れ施設ごとに異なる。同省は「インドネシア政府には十分な情報を伝えている」とするが、仲介機関の国際厚生事業団によると、同様の説明があったと訴える研修生がほかにもいるという。

 大野俊・九州大学アジア総合政策センター教授(東アジア研究)は「来日第1陣は募集期間が短く、2国間の連携が不足していたため、研修生に正確な情報が伝わらなかったのではないか」と指摘。別の専門家は、「研修生の募集にブローカーが介在するケースもあり、誤った情報が独り歩きした可能性もある」とみる。
最終更新:11月19日2時1分

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