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ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

日本版ポリティカルコンパス
政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

前ブログ: 『タカマサのきまぐれ時評

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被災地への対応にみる中国共産党政権の判断の是非をめぐって

■何度かコメント欄で付記した「被災地への対応にみるミャンマー軍事政権/中国共産党政権の正統性【改題】」の続編。■とりあえず『東京新聞』の記事。

胡主席ら相次ぎ現地入り
 『対応遅れ』批判かわす

2008年5月17日 朝刊
地震で被災した人たちを見舞う中国の胡錦濤国家主席

16日、四川省綿陽市北川県で、地震で被災した人たちを
見舞う中国の胡錦濤国家主席=新華社・共同


 【北京=池田実】二万二千人以上の死者が確認された中国・四川大地震で十六日、胡錦濤国家主席が初めて被災地に入った。被害が拡大した一因として、政府の対応の遅れなどを批判する声が広がっており、指導部への批判をかわして国民との団結と奮闘を訴え、求心力を維持しようとしている。

 地震発生後すぐさま現地入りした温家宝首相は、一貫して被災者救済の姿勢を強調し続けた。しかし、震源地の〓川(ぶんせん)県に救助隊が入ったのが、発生から約三十時間後。部隊は日を追うごとに増援を重ねたが、生存率が大幅に低下するといわれる被災後七十二時間を過ぎても、救助は一向に進まなかった。

 また、一級から四級まである救援体制の重要度についても、当初の二級から一級に格上げされたのは八時間後だった。

 ネットでは、初動態勢の遅れや海外の援助を当面見送ったことを批判。温首相以外の動静はほとんど伝えられないことから、「温首相以外の指導者は何をやっているのか」との意見も出ていた。

 こうした中、中国共産党序列四位の賈慶林全国政協主席は欧州訪問を切り上げて十五日に帰国。中国紙で「南米訪問が救援体制を当初二級にした背景」とされた国家防災委員会主任の回良玉副首相も南米訪問を早期に切り上げ、現地入りした。周永康政治局常務委員も十六日、陝西省や甘粛省で地震支援を当地の幹部らに指示した。

 地震で多くの学校が倒壊し、多数の生徒が犠牲になったことに対して「手抜き工事」が原因との批判が出ているが、国家建設部は同日、地方政府に原因調査を指示。「品質に問題があれば、個人責任を厳しく問わなければならない」として原因追及に動き始めた。

※〓はさんずいに文

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■『木走日記』の「国民の命を軽んじ下らない閉鎖主義を貫き国際救助隊を拒んだ中国政府」みたいに、きめつけてしまっていいのか、そのヘンはタイヘン微妙であるとおもう。■たとえば、ウィキペディア「阪神・淡路大震災」のつぎのような記述をよめば、すくなくとも日本国民自体が、えらそうに 他国政府を攻撃するのは、イジメのたぐいだろうというほかない【最新版による。リンクはほとんど割愛】。

消防・自衛隊による救助活動

消火活動。消防は、人員も足らず、ほとんど手の付けようがなかった(兵庫区)。地震発生後、消防・警察・自衛隊などの各組織は救助活動に入っている。消防庁が調整を行って全国から消防部隊が現地に送られていたが、交通渋滞に巻き込まれずに到着したものはほとんどなかった。現地消防、警察においては、自身が被害を受けていることもあり、初期における救助活動は円滑とはいえなかった。このほか、淡路島においては、消防団および、近隣住民が中心となった救助活動が行われた。

自衛隊については、阪急伊丹駅へ近傍派遣(災害派遣)を行った第36普通科連隊を除き、神戸市中心部への災害派遣は直ちにはなされなかった。第36普通科連隊は、「近傍派遣」(自衛隊法第八十三条三項)によって出動しているが、他の部隊は知事の要請(自衛隊法第八十三条一項)の待機状態になっていた。

貝原俊民・兵庫県知事(当時)からの災害派遣要請はすぐに行われなかったが、これは各所轄の警察署単位で調べていた被害情報を、兵庫県警本部の警備部がまとめていたのに連絡を怠り、貝原知事にまで伝達されなかったことが最大の原因であった。例えば兵庫県警東灘署だけでも午前8時に「死者100名以上、行方不明者数百名」という情報を把握していたにもかかわらず、兵庫県警警備部が知事への報告を地震発生後2回しか行わず、午前10時の段階で知事に伝わっていた兵庫県全体の被害情報は「死者4名」というあまりに現実とかけ離れたものだった。(JNN報道特別番組「失われた街で~阪神大震災から1ヵ月」=1995年2月17日放送によるスクープ)。貝原知事は「被害情報が正しく伝えられていれば、即座に自衛隊派遣要請を出来ていた」と同番組の取材に対して答えている。

知事から自衛隊への情報提供は、災害派遣要請時に自衛隊法施行令第百六条によって規定されており、この中で、知事の派遣要請は警察や消防への急報と違い、日時と場所、部隊規模を指定してなされなければならないとされている。”とにかく来てくれ”では自衛隊も対応できない。

こうした状況把握の混乱から、派遣要請は、地震発生から4時間後に自衛隊との電話が偶然つながった野口一行・兵庫県消防交通安全課課長補佐(当時)の機転で行われ、知事へは事後承諾となった。これを教訓に、都道府県知事や市町村長または、警察署長などからも要請が行えるようになったことが、後に福知山線脱線事故の発生時の救出活動に大いに役立つこととなる。

また、神戸市担当の部隊が姫路市の第3特科連隊(現・第3特科隊)であり、神戸市まで距離があったことも、自衛隊の現地到着が遅れたことの原因の一つとされている。


内閣・国政の対処遅れ
官邸をはじめとする政府、国の機関も被害地域の惨状を把握するのにテレビ・ラジオが最大の情報源であったため、村山富市内閣総理大臣(日本社会党)の大規模派遣がなかなか指示されなかった事から対応が後手に回った。

「官邸をはじめとする政府、国の機関はもとより、地元の行政機関、防災関連機関にとってもテレビ・ラジオが最大の情報源であった。国土庁が独自に情報収集手段を持たず、また関係省庁からの情報の集約を十分に行えなかったことから情報が官邸に十分伝わらなかったという制度上の問題点が指摘された。」[4]

村山首相は、なぜ自衛隊派遣が遅れたのかを衆議院本会議において問われ、「なにぶんにも初めてのことですので」と答弁。この村山内閣の対応の遅れは強い批判を浴び、内閣の支持率低下につながった。

出動した自衛隊も、交通渋滞や被災者がひしめく中で、部隊の移動・集結・宿営地の造営に手間取り、現地に到着したLC(Liaison Officer、連絡幹部)が状況を把握してから大規模な災害派遣部隊が現地に展開されて救助活動を開始するまでに3日間を要した(政治判断に3日を要したわけではない)。

最も早く救援体制を敷いた米海軍第7艦隊(横須賀)が、「艦艇を神戸港に入港させてのヘリコプターによる負傷者の救援」を政府に申し入れたところ、神戸市の受け入れ体制の未整備、政治的理由、接岸施設の被災による危険性などの要因により、拒否する事態を発生することとなった。しかし、この対応が特別であったわけではなく、当初から、各国からの支援の申し出にも政府として対応できていなかった。

日本が地震多発地帯であるにもかかわらず、前述の被害地域の惨状を把握する手段が十分に講じられていなかったこと、危機管理体制の欠如、縦割り行政といった行政上の様々な弊害が現れた。

兵庫県からの自衛隊への災害派遣要請が、発生後4時間以上も後であったことは前述のとおりであるが、県知事からの派遣要請がなされていない事を知った高見裕一(新党さきがけ議員)も、携帯電話によって東京の議員会館にいる秘書を通じ、防衛庁に緊急要請を行った際、東京では「”大げさだ”」「非公式」「未確認情報」との認識しかされていなかった。[5]

-------------------------------------------------
■ちなみに、面倒なので履歴は明示しないが、以前、村山首相(当時)や貝原俊民・兵庫県知事(当時)は、ひとごろしだ、といった罵倒が、右派(たとえば、石原慎太郎 現都知事)などからおこなわれたことが、あきらかに政治キャンペーンとしておどったことで 有名な記述箇所である。■当時から、最近にいたるまで、右派周辺は、左派やリベラル系が、自衛隊への救援要請に 二の足をふんだことが、大量の犠牲者をだした、という論理でもって、党派的な攻撃をしかけた、実に卑劣なものであった。ここの記述が穏当なものにおちついたのは、ウィキペディアの自浄作用のひとつとみてよかろう。
■それはさておき、ここにかかれている、政府や自治体ほかの混乱・右往左往ぶりは、まさに わすれていた十数年まえの日本の実態である。■それを、なかったかのように、現在の中国共産党政権の 不始末を非難するのは、国情その他をあえて無視した攻撃であり、全然冷静な批判ではないだろう。
■もちろん、中国共産党には特につよいだろう メンツ問題とか、チベット民族が集住する地域が後進地域で、インフラ整備などが後手後手にまわるなど、差別的措置が放置されていたとか、いろいろ ありそうではある。■今回の首脳たちの現地いりだって、「9・11テロ」の際のブッシュ大統領と同様、単なる政治パフォーマンスのきらいは、なくはない。
■しかし、阪神・淡路大震災の冷静な再検証によってあきらかになったのは、①関西には大地震はこないという神話によって、耐震工事などの普及がなされなかったこと。■②タテわり行政で、大規模災害がおきたばあいに即応できる体制ができていなかったこと。■③高齢者や被差別集団をふくめた貧困層が集住する地域で、特に老朽家屋がおおく、あっというまに大量圧死が発生してしまったらしいこと。…等々だろう。
■当時の、大震災などへの対応体制の不整備は構造的なものであり、ときの政府や自治体の個別的な判断ミスだの政治的かたよりだの、そういったものに せめを集中するのは、あきらかに卑劣な政治キャンペーンである。■当時、ごく普通に自民党ほか保守系政権・自治体が職にあったら、こういった政治的攻撃は、なかったと推定される。あしの ひっぱりあいは、あっただろうけど。

■ちなみに、今回の中国での大震災の 土台は、日本人在留者たちに被害者がでていないことをみても、耐震工事などがなされていなかった無防備な建築物によるものと推定できる。■その意味で「手抜き工事」の放置・黙認等を、共産党政権の責任だということは、まちがってはいなかろうが、経済の急成長の途上にあって、格差がひろがるばかりの中国国内のインフラ整備を想像するなら、後進地域の建築物が耐震設計で頑丈につくられると想定する方が不自然だろう。
■はために想像するだけではあるが、「急激な経済成長のなかで、とりのこされた後進地域で、ハコものに、カネがかけれていなかった」「30年後に大地震がおそっていたら、阪神周辺の被害ぐらいでとどまったかもしれない」といったところなのではないか?

■むしろ、中国共産党の体質ウンヌンがとわれるとしたら、今回の事態への復旧対策に、どの程度まじめに とりくむか、その責任のとりかただとおもわれる。■それが、竜頭蛇尾におわるとか、いかにも北京オリンピック直前のチベット民族対策といった印象をあたえるような姿勢が露呈したばあいには、それこそ独裁政権の腐敗ぶりとの批判があてはまるだろうが。


■蛇足ながら、今回の大震災を「天罰」だのといった、共産党や漢民族への侮蔑としかとれない攻撃をくわえている反中国系右派がいるようだが、それは、チベット民族が集住する今回の地域の実情を無視した暴論であり、所詮は「敵の敵は味方」で、チベット解放をもちあげていただけ、と、みずから白状しているようなものだ。■この際、ひごろの不勉強をはじるとか、不用意な発言をしないよう少々ひかえるとか、まともな批判精神というのをそなえることを、皮肉でなく提言しておきたい(「ブン川県」はチャン族の集住地のようだが)。


「行きたいのに行けない」
 派遣要請待つ医療チーム

特集 四川省大地震
 発生から6日目を迎えた中国・四川大地震。日本をはじめ韓国やロシアなど、各国の援助隊が行方不明者の捜索や救助のため現地入りする中、おびただしい数の負傷者の治療や心のケアも求められている。

 中国政府からの派遣要請がないため、国内で出番を待っている医療関係者たちは「治療も時間との闘い」と焦りを募らせている。

 「遠方の国と違って、中国は飛行機でほんの数時間。多くの医療関係者が、行きたいのに行けないもどかしさを感じている」。国際協力機構(JICA)が編成した国際緊急援助隊の医療チームに、これまで5回参加した経験がある福岡和白病院(福岡市)の冨岡譲二医師(46)は危機感をあらわにした。

 2006年5月のインドネシア・ジャワ島中部地震では発生翌日から被災地入りし、2週間の滞在で約1200人を診察した。仮設の診療所となったテントの前には、家屋の廃材やバナナの茎などで負傷部位を固定した人々の行列が絶えなかったという。

 JICAが編成する医療チームは総勢25人程度で、うち医師は3、4人。冨岡さんは「日の丸を付けて海外に臨む気持ちはオリンピック選手と変わらない。もし声がかかれば、準備は整っている」と力を込めた。

 避難生活で体調を崩した人、復旧作業でけがをした人、感染症の流行……。医師のサポートにあたる「医療調整員」としての経験が豊富な東亜大医療工学部(山口県下関市)の准教授、中田敬司さん(48)も被災地特有の多様な医療ニーズを挙げ、「少しでも早く現地入りして、被災者の手当てにあたるべきなのに、今回は遅すぎる」と指摘した。

 今後、中国政府から要請があって医療チームが現地入りできたとしても、交通事情が悪く医療物資が十分に調達できなければ、活動は限定的にならざるを得ない。

 冨岡さんが参加したインドネシアの震災では、日本から自衛隊も出動して物資の流れが確保された。「中国には自衛隊の派遣は見込めないだろう。もし被災地入りできても厳しいミッションになる」と冨岡さんは気を引き締めている。

(2008年5月17日14時31分 読売新聞)

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■ミャンマー軍事政権のように、基本的に現地へのたちいりを禁じるような、救援を拒否する独裁体制は論外として、この手の大規模災害は一般に、①交通が途絶していて現地いりできない、②現地いりしても 救助に容易に着手できない、③実際に救出できるのは ごくごくわずかで、そのために 隊員たちの必死の消耗戦が空転するばあいが あまりにおおい…という、無残な現実だ。■現地からとおい「外野」が、五十歩百歩のくせに、現地政府の対応を非難するのというのは、ミャンマーのような言語道断のケースを例外として、非難するものの品性を象徴するものといえるだろう。
■何億円といった私財を投じられるような人物・組織以外は、基本的に無力なのだから、くちをつぶむべきだとおもう。■とはいえ、「日の丸を付けて海外に臨む気持ちはオリンピック選手と変わらない」といった、まるだしのナショナリズムは、現地の被災者にとって、全然意味のないことなので、はやく卒業すべきだろう。地域とか国民に、恩をうるために救援活動をするのじゃないのだから。



●ウィキペディア「ガパ・チベット族羌族自治州
●ウィキペディア「ノート:ガパ・チベット族羌族自治州
●旧ブログ「災害救助隊」関連記事


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テーマ : 地震・天災・自然災害 - ジャンル : ニュース

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コメント

自己批判的追記

■現地で奮闘しているかたから、メールをいただいたので、ご了解いただいたうえで、一部引用して、補足としたい。

……
中国政府の「公式見解」は、「被災直後は交通事情も悪く、受け入れ体制が整わなかったので、受け入れできなかった」というものですが、これに対して、国内のマスコミは、いや、中国国内の報道すら、「プライドが救援の受け入れを拒んだ」「見られたくない事情があったのではないか」という批判を繰り広げています。

もちろん、そういった側面もないとは言いませんが、「被災直後は交通事情も悪く、受け入れ体制が整わない」のは決して嘘ではないと思います。また、海外からの援助隊の受け入れには、現地側は大変な労力と神経を使います。ましてや、各国の政府が正式に派遣する救助チームは、ある意味外交使節団と同等ですから、万が一事故などが起これば、国家間の問題に発展しかねないので、受け入れ側の苦労は並大抵なものではありません。
これは、実際何度か救援に行ったわれわれ自身が感じています。空港への出迎え、現地への案内、活動中の安全確保・・・・
これらのサポートの多くは、現地の警察や軍隊組織が動員されます。
こういった体制作りは、…(誤解を恐れず言うなら)「災害慣れ」した国ならスムーズに準備できるのですが、いままで海外の援助隊を受け入れたことがなかった中国が、一瞬ためらったとしても、また、日本チームの受け入れをする余裕があるなら、その労力を救援に使いたいと判断したとしても、それは責められることではないでしょう。
実際のところがどうであったかはわかりませんが、少なくとも現時点での安易な批判は控えるべきだと思います。……


「日の丸を付けて海外に臨む気持ちはオリンピック選手と変わらない」という「冷静でない」発言…ですが・・・(笑)

…取材が、初対面の相手からの電話インタビューで、しかも取り上げられたのが、話した内容のごく一部であった、という問題があります。

あの話の前後は「緊急援助隊はどうやって選ばれるのですか?」といった趣旨の質問と、「出かけるときは緊張されますか?」といった趣旨の質問だったのですが

「派遣メンバーは登録している医療関係の中から選考される」「実際に行けるのは数人~数十人なので、オリンピック選手並み」「成田を発つときは、日本代表として、日本人の気持ちを伝えに行くんだ、と緊張するし、その重みを背負って出かけていく」という話がひとくくりになってああいう感じの「発言」になったという次第です。ああいう形で記事になるとは思わなかったので、ちょっと驚いています。新聞に掲載されるには不適切だったかな、というのが正直なところです。

……国際緊急援助隊は全くの混成チームで、訓練等では顔を合わせることがあっても、通常一緒に働いたことがないメンバーの寄せ集めで、成田で、ときには現地に入って初めて、チームの全容がわかることも稀ではありません。中には、派遣が初めてのメンバーもいますし、ベテランですら、初めての土地、初めてのメンバーで望むことに不安を持っています。

…そんなときに…メンバーに言うのが、「僕たちはオリンピック選手並みの選考を経て日本代表として行くんだから、誇りを持って、自分たちの持てる力を出し切って来よう」という趣旨のことなんです。

……そのくらいの高揚感と、責任感を持っていかないと、混成チームで被災地には入っていけないです。はい。
外から見てると異様かもしれませんし、違和感を感じるかもしれま せんが、その点、わかっていただけますでしょうか?

また、「まるだしのナショナリズムは、現地の被災者にとって、全然意味のないこと」というのも、理屈ではわかるんですが、現場に出たものとしては、ちょっと反論があります。

何度か被災地に行って医療を行いましたが、そのたびごとに、現地の方々から感謝の言葉をいただきました。直接話しかけてきた方もいらっしゃいましたし、タバコの包装紙の裏紙に、手書きの「感謝状」を書いてくださった方もいらっしゃいました。
そして、その方々の多くが、「俺たちは、おまえ個人や、チームにも感謝しているが、しかし、それ以上に、おまえたちを送ってくれた日本の国民にほんとうに感謝している。どうか日本に帰ったら、そのことを日本の国民に伝えてくれ。」とおっしゃっていました。

僕はどちらかというとナショナリズムは苦手な方です。
よく言われる「援助のオリンピック」、欧米の援助隊がよくやる、「とにかく旗を立ててくる」、まさに「まるだしのナショナリズム」の援助にも違和感があります。

しかし、「日本」をしょっていくことが、現地の人々の心に響くことがあることもまた実感として感じていますから、「まるだしのナショ ナリズムも、ときには現地の被災者にとって、意味があることもある」と思って います。
その点も、ご理解いただけると幸いです。


■これは、最前線にはりついて責任をはたしているひとびとの誠実で正直な実感だとおもう。限界のある新聞報道だけを素材にした勇み足を、すなおに自己批判したい。■そして、かなり失礼な表現になったにもかかわらず、この記事の大意を冷静にうけとめ、激務のあいまをぬってメールをくださった関係者のかたに、御礼もうしあげる。■「質より量」の当ブログではあるが、ほんのすこしだけ、自信がもてた。
■毎日、閉塞感にさいなまれる昨今ではあるんだが、「世間はすてたもんじゃない。やっぱり、きまじめに奮闘しているひとびとが、ちゃんといるから、希望はなくならない」と、元気がでてきた。

追記2

■もう一本、メールをいただいているので、それも一部引用。

……
国際緊急援助を含むODAという仕掛け自体、どこかに後ろめたさ、怪しさ、いや、極言すれば「援助に名を借りた帝国主義」の匂いすら包含していることは間違いないと思います。

僕らもそのことはわかっています。しかし、それでも、現地で困っている方々と、それを見て心を痛めている日本の皆さんとの橋渡しとして、なにか役に立てれば、と思いから、じっとしていられず、さまざまな犠牲を払いながら現地に出かけています。

今回お書きいただいたことは、僕ら自身が抱えている、言い換えれば、国際緊急援助自体がか内包している問題点をずばりとご指摘いただいたものだと思っています。
報道では、国際緊急援助の「光」の部分しか取り上げられませんが、こういった部分も、今後もっと議論されるべきところだと思います。……


■ひょっとすると、こういった水準で自覚的なスタッフは少数なのかもしれないが、かりにそうであっても、それをあげつらうのは、外野の雑音だろう。■それこそ、ナショナリズムまるだしの虚栄心をみたす素材として「光」の部分だけとりあげる報道にわく大衆が、その一方で無責任な他国批判などに加担するとしたら、それこそ笑止千万。■報道が安易にほしがる「英雄」でなどなく、現地のひとびとのために、地道な努力をつづけるひとびと。そういった最前線の士気をくじくような無責任な発言をひかえること、それこそ、「国民の品格」ってもんだろう。

地震被災地に特殊警察5000人、中国公安省が増派へ
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080512-2403370/news/20080528-OYT1T00796.htm
 【北京=佐伯聡士】中国の四川大地震で、被災地の治安が悪化するなか、公安省は27日、全国28都市から特殊警察部隊計5000人を集め、被災地に増派するよう命じた。

 華僑向け通信社「中国新聞社」(電子版)が28日伝えた。テロ対策や暴動鎮圧などを任務とする特殊警察の大量投入で、救援物資の略奪などを防止し、社会の不安定化に歯止めをかける狙いがあるようだ。

 同通信によると、公安省は地震の翌日に当たる13日、天津や広州などから動員した特殊警察約1000人を被災地に投入した。だが、その後、被災地の拡大、混乱に伴い、窃盗などの犯罪が頻発した。「強い余震が起きる」との携帯電話のメールによるデマも絶えず、不穏な空気も強まっている。特殊警察増派には、直訴などの抗議行動が増加することも想定しているとみられる。

(2008年5月28日23時36分 読売新聞)

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■「救援・復旧よりも、まず治安」って現状なのかなぁ? 治安維持は必要だろうけど、特殊部隊を大量投入はまずかろう。現地住民ないし、流入者たちを犯罪予備軍よばわりしているようなものだ。■たとえば、今週発売の『週刊ポスト』(反中国特集)の愛読者たちが、「やっぱりね」と再確認してしまいそうな情報だ。

やはり、辺地のインフラ整備が後手後手か…

400人死亡、8000人負傷=道路寸断、空港は閉鎖状態-中国青海地震

 【北京時事】新華社電などによると、中国青海省玉樹チベット族自治州玉樹県で14日朝に起きたマグニチュード(M)7.1の地震で、これまでに約400人が死亡、約8000人が負傷した。青海省政府当局者が明らかにした。道路が寸断されて救出活動が遅れており、死傷者はさらに増えるとみられる。
 同県中心部の結古鎮(人口約2万3000人)では約9割の家屋が倒壊した。人口の約8割がチベット族住民だという。被災地では約700人の兵士が救出活動を開始。軍や武装警察部隊、消防、医療隊などが計5000人以上を出動させたが、現場に到着するのは同日夜以降になるという。
 同県で昨年8月に供用を開始した空港は地震によって通信が途絶え、航空機の発着はできない状態。水力発電所のダムに亀裂が見つかり、大量の水が下流に流れ出す恐れもあるという。
 行方不明者の捜索や救出作業などのため、政府は地震救援隊を北京から派遣。近隣の四川省、チベット自治区などからも救援に向かっている。住宅を失った被災者のため、テントや衣料、食料品などの救援物資の輸送も始まった。空軍輸送機やパラシュート部隊の投入も予定されている。(2010/04/14-17:39)




2010.04.14 Web posted at: 17:17 JST Updated - CNN
中国・青海省で地震 死者300人、生き埋め多数
(CNN) 中国西部の青海省南部で14日午前7時49分(日本時間同8時49分)、マグニチュード(M)6.9の地震が発生した。中国中央テレビ(CCTV)は、この地震で約300人が死亡、8000人が負傷したと伝えている。

CCTVによると、小学校の児童ら多数ががれきの下で生き埋めになっているとみられる。

米地質調査所(USGS)によると、震源地はチベット自治区・昌都(チャムド)の北西約240キロ。本震後数時間にわたり、最大M5.8の強い余震が続いた。青海省は西が新疆ウイグル、チベット両自治区、東が甘粛、四川両省にそれぞれ隣接している。

新華社通信が軍当局者の話として伝えたところによると、多数の住民が倒壊した民家などの下敷きになっているとみられ、死傷者数はさらに増える恐れがある。地元警官は「重機がないので救出は手作業に頼るしかない。医療装置もまったくない」と訴えている。軍から派遣された兵士らがテントを設営し、救命用酸素などの搬入を開始したが、空港からの道路が寸断され、作業は難航している。中国当局は被災者らにテント5000張、上着5万着、毛布5万枚を配布する方針を示した。

同通信によると、震源地のチベット自治区玉樹県は人口8万人。県当局者は、中心地の結古鎮で住宅の85%が倒壊したと話している。地元テレビ局の報道責任者によると、住宅の多くは土壁の木造だという。

隣接する四川省では2008年にM7.9の地震が発生し、7万人が死亡した。

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■青海省玉樹チベット族自治州は、もともと政治的にも微妙な問題をかかえている地域だ。漢族が大量移住した地域だったら、重機がないなどといったことが、はたして放置されていただろうか?■単に、地域の後進性とか、経済発展の爬行性といった議論でにげるとしたら、中央政府としての責任のがれというほかあるまい。
■四川大地震で、地域で大震災がおきたばあい、どんな状況が発生するかは、当局が充分経験ずみのはず。


http://harana.blog21.fc2.com/blog-entry-694.html

「信濃毎日」社説

中国の大地震 救援の門戸を広げよ
4月16日(金)

 「世界の屋根」と呼ばれる中国のチベット高原で大規模な地震が起きた。

 建物が倒壊し、がれきの下に埋まるなどして多くの死者・行方不明者、けが人が出ている。

 震源地は青海省玉樹チベット族自治州の玉樹県で、地震に弱い木造や土壁の家屋が多く、被害が拡大したようだ。

 あす17日の朝、生存者救出の限界とされる発生から72時間が過ぎる。中国各地から軍や警察、消防などの応援部隊が入り、救援活動を急いでいる。

 被災地は標高が高く、夜は気温が氷点下に下がるため、厳しい活動を強いられている。1人でも多くの命が助かるよう、全力を挙げてほしい。

 中国政府の対応で気掛かりな点がある。日本政府が国際緊急援助隊の派遣を打診したところ、今回は外国の援助は受けない、と返答してきたことだ。

 中国はたびたび巨大地震に襲われ、深刻な被害を出している。中国政府は、1976年の唐山地震では外国の支援を断った。2年前の四川大地震で初めて、日本をはじめとする各国の緊急援助隊を受け入れている。

 この経験は、中国人の意識を変えた、とされた。世界と協調する大切さを知ったことだ。排外的なナショナリズムも緩和した。結果的に北京五輪の成功にもつながったことを忘れてはならない。

 四川大地震の後、日本と中国は首脳会談で防災協力を強化することでも合意している。

 なのにである。今回は、再び門戸を閉ざしてしまった。

 被災地の住民はチベット人がほとんどで、分離独立運動がくすぶるチベット自治区に接している。経済が立ち遅れ、当局が神経をとがらせている地域である。

 経済発展の著しい中国は国際社会での地位を高めようと、懸命になっている。北京五輪や、来月から始まる上海万博に巨額の国費をつぎこむ一方、都市と農村、漢族と少数民族の間の経済格差など、社会矛盾は広がる一方だ。

 外国の支援を断る背景に、火に油を注ぎたくない、といった政治的な思惑があるとしたら残念なことである。上海万博の盛り上がりも水を差されることになる。

 自然災害はいつ、どこで起きるか分からない。国際社会と協力して災害を乗り越えていくことが、防災に向けた財産になるはずだ。国民の間に共助の気持ちをはぐくむことにもなる。そのことを中国指導部には理解してほしい。

いよいよ深刻な事態

青海地震、死者2039人に=家畜4万頭も犠牲-中国
4月20日5時51分配信 時事通信

 【北京時事】20日の新華社電によると、中国青海省の地震による死者は、2039人に達した。なお195人が行方不明で、犠牲者数はさらに拡大しそうだ。負傷者は重傷の1434人を含め1万2135人。
 地震は人的被害だけでなく、被災地の玉樹チベット族自治州玉樹県で暮らすチベット族住民の主な収入源である農牧業も打撃。4万頭を超える牛や羊などの家畜が死んでおり、経済的な損失が懸念されている。 




中国人記者、高山病で死亡=撤退する救援隊も-青海地震
 【北京時事】中国青海省の地震で、取材のため被災地に入った中国人記者二十数人が重い高山病の症状を訴え、19日までに1人が死亡した。広東省深センの地元紙・晶報(電子版)が伝えた。
 被災地は標高4000メートル前後で、夜間は氷点下になる。不眠不休で活動を続ける救援隊員の中にも高山病にかかって撤退を余儀なくされる人が続出している。
 死亡した記者は被災地に入って2日後、風邪を引いて肺水腫となり、甘粛省蘭州市の病院に運ばれたが、死亡した。メディア名など詳細は不明。
 また、広東省から来た救援隊では、めまいや吐き気などを訴える隊員が増え、19日までに300人余の全隊員が撤退することを決定。山東省からの女性医師は救援活動中に気を失って倒れ、酸素吸入で持ち直したという。(2010/04/19-15:46)

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■やはり人材不足・資源不足なのではないだろうか? ■高山病リスクをふくめて、高地ゆえの他地域からの救助活動の困難さがあり、だからこそ、諸外国のできるかぎりの支援をまっさきに導入すべきだったのに、メンツと正統性強調を重視して「自力更生」にこだわった中央政府の責任は重大だとおもわれる。

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