■内科医の啓発文書。『【指南】「おまいら、医者の言うことは聞いておけ!』から、「
クシャミ1回から、人工肛門へ?!」(Dr.ホッピー)
の一部を転載。
そそもそも、風邪についての認識不足が問題。
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さて、皆さんは風邪をどのように捉えているのだろうか。風邪は前回言ったように「上気道のカタル性(じくじくした状態)の炎症」の総称なのだ。喉の痛みや咳、熱、倦怠感、頭痛、鼻づまりなどの症状がそれだ。それぞれを正式な病名で言うと急性咽頭炎、急性気管支炎などとなるわけだ。「風邪」はあくまでも症状全部をひっくるめたニックネームにしか過ぎない。そして原因は病原体の感染、ほとんどがウイルス感染によるによる炎症なのだ。私は内科医だが、風邪をひいても薬なんかまんず飲まないよ。風邪のウイルスに対してはだいたい5~6日で体内に抗体ができて治るんだ。いいかい、風邪はほっといて治る病気の代表格なんだぜ。ただし、症状が強くて仕事を含めた日常生活に支障をきたしてしまうときだけに症状にあった薬は飲む必要はある。どの医学書にもそう書かれておる。これ、大事なコト。ご記憶あれ。
風邪薬とは風邪のいろんな症状を緩和するための薬が複数配合されているだけで、治す薬ではない! 風邪薬を市販しているのは先進国で日本くらいだそうで、1000億円市場といわれている。他の国の風邪のヒトは「ほっときゃ治るならじっと待つワィ」なんだろうな。くしゃみをしたら、はい、ママ、お薬ドウゾ、翌朝元気になって、ママ、早く薬飲んでヨカッタネ、早めの治療がイチバン!とくらぁ。1回飲んで翌日治っちまうなら飲まなくても症状はなくなっているはずだよね。だって風邪薬に治す効力などないんだから。大々的なTVCMで購買意欲を高め、内需拡大かも知れないが、国民への正しい医学知識の提供は現場にまかせ、規制もかけずに野放し。1000億円のために役人さん、袖の下もらっているの? こんな日本って恥ずかしくないかい? そうそう、市販の風邪薬飲んで副作用で失明したり、最悪は死んだ人もいるんだぜ。人によっては毒薬なのにほっときゃ治る病気に薬飲めって言うのかい?
抗生物質なんかで風邪は治らないよん。
病院へ行って「風邪ですね、抗生物質を処方しておきましょう」と医師に言われたら、必ず「なぜ?」と問うてください。だって、ウイルスに抗生物質なんて全く効かないんだぜ。もし効くならインフルエンザなんて抗生物質でやっつけられるはずだろ?エイズだって怖くないじゃん。「なぜ?」への返答として普通の医師は「二次感染予防です」と説明するはず。二次感染とは、病原体で障害された粘膜は局所の防御機構が弱くなっていて、そのため他の病原体(風邪の場合、ウイルス感染の後の細菌感染)が感染してしまうこと。そいつを予防するために抗生物質を処方するらしい。
しかし、実際の医療現場への厚労省の指導は「予防的な抗生物質の投与は認めない」となっている。手術後の抗生物質の投与でさえ「傷口が膿んじまったら困るから、しょうがねえナ、2~3日なら許してやるわ」となっているのだよ。そして風邪での二次感染の確率は低い。にもかかわらず抗生物質を飲むってのはおかしくないかい?二次感染の症状はアオッパナ、アオタンの出現じゃ。そうなったら再診してくれ。でも、二次感染しても、ちょいと時間かかっちゃうが、抗生物質を飲まなくても治るんだよな。
肺炎クラミジアやマイコプラズマなるウイルスと細菌の中間の性格を持った病原体による風邪症状もある。こちらは治療にそれなりの抗生物質が用いられる。5日たってもカラ咳が取れなかったら考えるべきでしょう。また、発熱があってカラダが猛烈にダルい場合は、白血病の可能性だってある。勝手に風邪だと思わずに病院行きなさい。
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■メタボリック症候群という、科学的な概念とはいいがたい疾病・疾病予備軍を でっちあげたような印象がぬぐえない、医療・薬品業界。■しかし、一番の問題は、カゼという巨大なマーケットで、非科学的なイメージを放置しつづける医師たち、厚生労働省など行政だろう。
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