プロフィール

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

日本版ポリティカルコンパス
政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

前ブログ: 『タカマサのきまぐれ時評

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

FC2カウンター

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

ブロとも申請フォーム

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

水俣病新救済策、チッソ会長に受諾求め被害者詰め寄る(読売・九州)

水俣病新救済策、
 チッソ会長に受諾求め被害者詰め寄る


写真の拡大 +
水俣病犠牲者慰霊式
水俣病犠牲者慰霊式後、チッソの後藤舜吉
会長(左端)に抗議文を手渡す
水俣病出水の会の尾上利夫会長(右)
(1日午後2時50分、熊本県水俣市で)
=大原一郎撮影

 水俣病の犠牲者慰霊式が1日、熊本県水俣市の水俣湾埋め立て地で行われ、患者や遺族ら約700人が参加した。一時金150万円支給を柱とする未認定患者の新救済策実現が混迷を深める中での式典となり、会場では、新救済策受け入れを拒否する原因企業「チッソ」の後藤舜吉会長(73)に未認定患者団体幹部らが受諾を求めて詰め寄る場面もあった。

 鴨下環境相は式典後の記者会見で「後藤会長そのものが解決の障害になっている」と批判した。

 水俣病の公式確認からこの日で52年。慰霊式には、鴨下環境相や蒲島郁夫知事らが参列。患者・遺族を代表し、1995年の政治決着で国、県、チッソとの和解に応じた「水俣病患者平和会」の井島政治会長(82)が「地域の振興と再生に力を尽くすことで二度と悲劇を繰り返さないことを誓う」と祈りの言葉を述べた。

 式典終了直後、与党プロジェクトチーム(PT)が昨年まとめた新救済策の受諾を決めている「水俣病出水の会」(鹿児島県出水市、約3100人)の尾上利夫会長(70)、「水俣病被害者芦北の会」(熊本県津奈木町、約270人)の村上喜治会長(58)が、会場を離れようとする後藤会長を追いかけた。

 尾上会長は「大臣や与党、熊本県知事が何度も説得している。患者を足げにせず、前向きに(交渉の)テーブルについてください」と声を張り上げ、村上会長は「これをよく読んで考えてください」と言って、抗議文をそれぞれ手渡した。後藤会長は「(足げにするなど)そんなことはしていません。誤解です」と淡々とした表情で答えた。

 尾上会長は「チッソは加害企業の責任を自覚し、政治決着のテーブルにつくべきだ」と憤り、村上会長は「今日までに前進があると期待していた。残念だ」と肩を落とした。

(2008年5月2日 読売新聞)
------------------------------------------------
■おなじく,『読売』(九州)から。

水俣病公式確認52年、
“発見”細川医師の足跡たどる企画展

 「公害の原点」と言われる水俣病の公式確認から1日で52年を迎えた。熊本県水俣市の水俣湾埋め立て地では午後1時半から、犠牲者慰霊式が営まれ、未認定患者の救済問題が混迷を深める中、国や県、原因企業チッソ(本社・東京)の代表や遺族、被害者団体などが鎮魂の祈りをささげた。

 式典会場近くの水俣病資料館では、公式確認となる保健所への報告をしたチッソ付属病院細川一(はじめ)院長(故人)の足跡を写真などでたどる企画展が始まった。親会社と患者とのはざまで苦悩する医師の姿を通して、公害の悲惨さを訴えている。

 細川院長は愛媛県出身。東京帝国大医学部を卒業後、チッソに入社、1941年から付属病院長を務めた。56年5月1日、「原因不明の脳症状を呈する姉妹ら4人が入院した」と水俣保健所に報告し、これが公式確認となった。

 59年にはチッソの工場排水を混ぜた餌を与えた猫で劇症型の症状を確認し、メチル水銀を含む排水が原因と突き止めた。しかし「1匹だけの症例では断定できない」との会社側の意向で公表を断念。62年に退職し、70年に69歳で亡くなった。

 企画展は、実像を知られる機会が少ない細川院長に焦点を当てようと同資料館などが計画。資料集めのため遺族や病院関係者らを訪ね歩き、細川院長の運転手だった水俣市の坂本良行さん(78)宅では、院内の様子などを撮影した写真数百枚を見つけた。坂本さんは写真が趣味で、妻ツヤ子さん(85)が同病院の看護師だったため撮影の機会があったという。

 「そのとき細川一はどう動いたのか」と題した企画展では、1958年ごろに劇症患者を診察する細川院長を坂本さんが撮影した初公開の写真や、「人命は生産より優先することを企業全体に要望する」との晩年のメモ、チッソを相手取った裁判で患者側証人としてチッソの工場排水が原因と突き止めた実験について証言し、患者側勝訴に結びつけた時の証言録などのパネル50点を展示している。10月31日まで。無料。

(2008年5月1日 読売新聞)

---------------------------------------------
■未認定患者という巨大な問題がのこっている以上、水俣病問題は過去形でなく現在完了進行形だ。■「水俣病とは未必の故意による大量殺傷事件だ」「チッソという企業の倫理観」「チッソという企業の倫理観2」などでかいたが、半世紀たっても反省できないチッソって企業。■まるで、日本人の歴史認識の象徴みたいだな。水俣病関係者は、この日本人の病理とたたかいつづけていることになる。



●旧ブログ「水俣病」関連記事
●旧ブログ「チッソ」関連記事
●旧ブログ「細川医師」関連記事
スポンサーサイト

<< ロコツな原発ヨイショの大メディア(読売のばあい) | ホーム | タバコ自販機の成人認識カード導入 >>


コメント

犯罪企業の存続を前提にした補償制度の矛盾

オウム真理教による犯罪被害補償にも同じようなことが言えると思うが、水俣病の補償はチッソという犯罪企業の存続を前提にして補償制度が作られている。この仕組み自体が持つ矛盾を放置していては同じことが繰り返される。

豊島の産廃投棄では原因企業が消滅していて国家事業として産廃処理がなされている。ヒ素ミルクやカネミ油症、薬害エイズ、薬害肝炎と対応は個々バラバラだが統一的視点で見る必要があるのではないか。

賠償という制度の基盤理念そのものの矛盾

■ご指摘のとおり、加害企業がツブれずに存続し、しかも しはらい能力を維持できるといった想定(=夢想)を前提に民事賠償というのはくみあがっています。だから、ハダカ一貫の長距離トラック運転手(個人営業)とかに、つっこまれた被害者は、かれらが保険にはいっていた範囲でのみ補償してもらえるにすぎないとか。■でもって、こういった賠償・補償にかぎらず、弁済という制度自体は近代以前も、しばしば破綻していたんだとおもいます。■たとえば、先日紹介した、青木秀和『「お金」崩壊』(http://www.google.co.jp/search?num=20&hl=ja&rls=GGLJ%2CGGLJ%3A2006-29%2CGGLJ%3Aja&q=%E2%80%9D%E3%80%8C%E3%81%8A%E9%87%91%E3%80%8D%E5%B4%A9%E5%A3%8A%E2%80%9D&btnG=%E6%A4%9C%E7%B4%A2&lr=)は、明治政府と敗戦後の日本政府が2度、完全な補償責任放棄をやらかしてすませたという事例をあげています。■で、前者については、幕藩体制期の諸藩が財政的に事実上破綻していた現実を新政権が「しりぬぐい」を半端にゴマ化したケースなわけですが、これは「あとではらうから」という、破綻組織の弁済のがれが、近代の破産制度以前から「大名貸し」という事実上の詐欺行為として横行したいたことをしめしています。■つまりは、「ないそでは ふれない」という、冷厳な現実が最後は モノをいうわけですね。
■その意味では、企業犯罪が補償されないリスクを想定して、国家が保証すべきだというのは、正論だとおもうのですが、肝心の日本政府自体が、大名貸し状態です。エコノミストの一部は、こういった「財政破綻論」を杞憂だと、成長企業の株価総額(未来への投資家の期待)になぞらえてかたるのですが、到底信じられません。■そして、国家財政が破綻したときに、それを民間がショックを吸収できるのか? といえば、それもノンでしょう。■一例をあげれば、日本列島中に点在する核爆弾(原発震災によってチェルノブイリ化するリスク大の巨大迷惑施設群)について、およそ生命保険・損害保険等の企業グループが、破綻の有事に起動できるとはおもえません。それは、外資についてもいえるでしょう。

■というわけで、お説は正論でも、その基盤は、あまりに ユルユルで、それこそ「無数のみえない活断層上のあやうい楼閣」たる日本経済というたとえは、陰鬱なギャグ以上のリアリズムだとおもいます。■現実主義的保守派を自任するお歴々が、こういったリスクに対してどういった一家言をおもちなのか、つねづねおききしたいとねがってきましたが、まともに展開されたことがありません。

ユルユル以前のタカマサ流

>お説は正論でも、その基盤は、あまりに ユルユルで
私は具体的な解決案を示したわけでもなく、そもそもタカマサ流アナキスト・アプローチこそ現時点で何ら有効な解決方法を示しているわけでもないユルユル以前というべきものでしょう。

ご趣旨が…???

■誤解をあたえたかもしれませんが、加害企業の破綻をみこした公的弁済という正論は、とりあえず制度化すべきだという点では同意しております。
■問題は、ムダな公共工事や「思いやり予算」ならで、漏出しつづける歳出と、とめどない国債の乱発という債務超過の財政が、ご指摘のような「正論」をうけとめる「うけざら」をもちうるかという、理念・現実の問題。■それと、原発震災が典型ですが、外資ですら、なかば みてみぬふりをきめこんでいるだろう、巨大なリスク群がたくさんありそうで、およそ、責任をもてる制度がなさそうだという指摘です。

■ちなみに、当方の日常的な体制批判が、単なる無責任系アナーキストにうつっているようですが、「原発震災は杞憂でなく、原発の即時停止および発電システムのきりかえは最優先事項というべき選択肢」であるという現実認識は、全然無責任ではないし、現実的な提案だとおもいますよ。■というか、沖縄の米軍基地撤去とならんで、ハラナが提案する、ごくかぎられた具体的提案だとおもいます。■万一、「原発依存財政の自治体が破綻したらどうなるんだ?」とか「米軍基地が撤去されて除隊させられた海兵隊員が失業者としあふれるのをどうする?」といった、「現実主義」を称する反論があったら、その経済学的根拠とやらを明示してもらおうと。

■これらの問題にまともにこたえないような自治体を信用する気になれないし、保険・金融業界の直視回避は、それこそ空想主義的な責任回避だとおもいます。

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

 BLOG TOP 


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。