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ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

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政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

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はじめから「結論ありき」で精神鑑定が単なる合理化の装置なら、つかうな【追記あり】

■たぶん、現時点で、一番くわしく報道している『朝日』の記事。

●●●●被告に懲役15年、
   責任能力認める

2008年04月28日10時05分

 東京都渋谷区の自宅マンションで06年12月、夫(当時30)を殺害し、遺体を切断して遺棄したとして、殺人などの罪に問われた●●●●被告(33)に対し、東京地裁(河本雅也裁判長)は28日、懲役15年(求刑懲役20年)の判決を言い渡した。

 公判では、検察側、弁護側がそれぞれ請求した精神鑑定がいずれも「犯行当時、刑事責任が問えない『心神喪失』だった可能性がある」としたため、被告に責任能力があったかが争点となっていた。

 検察側は、「犯行の経緯や動機は目的に沿っており、十分理解できるもので、被告の責任能力に影響を及ぼす異常は一切ない」と訴えていた。

 一方、弁護側は、夫からの暴力に対する恐怖感を募らせたことで、「犯行直前に急激に精神障害が起き、判断能力を失った」ため、被告に責任能力がなかったとして、無罪を主張していた。

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■しかし、この判決は、最高裁の判断と矛盾する。そのことを判事は自覚していたのか? 「心神喪失」で有罪はダメ
 …「鑑定尊重を」最高裁初判断

2008年04月26日06時20分

 裁判で2度実施された精神鑑定の結果がいずれも刑事責任能力がない「心神喪失」だったのに、二審判決で「心神耗弱」で有罪とされた男性被告(39)の上告審で、最高裁第二小法廷(古田佑紀裁判長)は25日、「鑑定結果は信用でき、心神耗弱と認めるのは困難」として、二審判決を破棄し、さらに審理を尽くすため東京高裁に差し戻す判決を言い渡した。

 第二小法廷は判決の中で「専門家である精神科医の意見は、公正さや能力に疑いがあったり、鑑定の前提条件に問題があったりするなどの採用できない事情がない限り、十分に尊重するべきだ」とする初めての判断を示した。

 東京・渋谷のマンションで夫を殺害し、遺体をバラバラにして遺棄したとして殺人の罪などに問われている三橋歌織被告(33)の裁判でも、2人の医師による被告の精神鑑定の結果は、ともに「心神喪失」の意見だった。28日に東京地裁で判決が言い渡される予定で、判断が注目される。

 この日の裁判は、03年に東京都北区で、かつて勤務していた塗装店の経営者を殴って死なせたとして、男性が傷害致死罪に問われ、犯行当時、統合失調症による幻聴などにどの程度支配されていたかが争点となっていた。

 一審・東京地裁判決は、「心神喪失」とした鑑定結果に基づき無罪。しかし、二審は「犯行前後は合理的な行動をとっていた」として、鑑定結果を採用せず、「心神耗弱」で懲役3年としていた。

 この日の判決で第二小法廷は、被告の責任能力の有無を判断するのは、あくまでも裁判所だとする従来の判例を踏襲した上で、一審と二審で実施された精神鑑定の中身を検討。「鑑定人としての資質を十分備えており、結論を導く過程にも誤りはない。いずれも基本的に信用できる」と結論づけた。

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■「被告の責任能力の有無を判断するのは、あくまでも裁判所だとする従来の判例」が妥当かどうかはともかく、「専門家である精神科医の意見は、公正さや能力に疑いがあったり、鑑定の前提条件に問題があったりするなどの採用できない事情がない限り、十分に尊重するべきだ」とは、もっともな判断。
■その意味でいえば、「検察側、弁護側がそれぞれ請求した精神鑑定がいずれも「犯行当時、刑事責任が問えない『心神喪失』だった可能性がある」とした」、今回は、検察が起訴をとりさげるべき事例だったはず。■それにもかかわらず、検察は、精神鑑定の結果を信用ならないなどと、みずからの鑑定医選定のぶざまな破綻をたなあげし、しかも、それを裁判所が追認したとなれば、「最初から、死刑など重罪との判断ありきで、鑑定医の判断は、合理化に援用するだけ」ってことが、再確認されたわけだ。かたるにおちたね。
■とはいえ、最高裁が、「専門家である精神科医の意見は、公正さや能力に疑いがあったり、鑑定の前提条件に問題があったりするなどの採用できない事情がない限り、十分に尊重するべきだ」と判断したんだから、これが判例になるんだよね。■つまり、この東京地裁判決は、上級審で絶対に否定されると…。そのはずだよね? それわかってて この判決をだした河本雅也裁判長という人物は、精神鑑定医なんてのは、ハナからバカにしているんだろう。■まあ、精神医学が、いろいろとあやしげな本質をかかえていることは、精神障碍者たちが、むかしから告発してきたけどね。

■ちなみに、いうまでもないことだが、刑事罰というのは、明確な犯罪の特定と罰則の明確化によって、一般的な成人の判断能力で犯罪が一定程度抑止できるだろうという、期待にもとづいている。■だから、犯行当時に充分な判断能力のない人物に責任をとうてもしかたがないという、合理的な発想が背景にある。

【追記 17:17】
■いや、刑事法にかぎらず、近代法全体が「意思能力・行為能力」という要件をかならず考慮にいれて、法の運用がかんがえられている。■草薙先生あたりは、そのヘンにまじめにとりくんでいるフリをしながら、くいものにした典型例といえるだろうし、先日の光市でおきた殺人事件の判決なども、慎重になるほかないのは、以上のような深刻な問題がからむからだ。■被告・被疑者に責任能力があることを前提に、「極刑以外の選択をする余地はみとめがたい」などと、くそまじめなかおをして判事は判決理由を正当化するが、はじめから精神医療の問題にまじめにとりくむ姿勢がないばあいがすくないし、精神医療の限界という微妙な問題にくちだしできるような理解をはじめからかいているのだから、そんな資格などカケラもないのだ。■もし、司法研修所やら法務研究科などで、このての微妙な問題までちゃんとおさえているというなら、実例をみせてほしい。そして、判決をくだしつづけてきた判事さんたちの不見識をどう説明できるのか、それこそ説明責任があるとおもうよ。最高裁とか法務省は。■もっとも、あんな法務大臣たちを量産してはじない歴代自民党政権のもとでは、土台ムリか?


●ウィキペディア「精神鑑定
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●旧ブログ「精神鑑定」関連記事
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