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ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

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政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

前ブログ: 『タカマサのきまぐれ時評

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生活保守主義としての「食の安全」意識とナショナリズム10

■前回のつづき。

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     世界の環境ホットニュース[GEN] 671号 08年03月19日
         ご意見・投稿 → post_ende23@upken.jp

           毒餃子事件報道を検証する【第10回】         

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 毒餃子事件報道を検証する   原田 和明

第10回 検出されなかったメタミドホス

 前回、私は「(高砂市の)被害者には血液検査では有機リン中毒の症状がでているのです。胃洗浄液を 分析すれば メタミドホスが検出できないはずがありません。」(だから)「もし、兵庫県警がさっさと分析してメタミドホスを検出していれば、日本では入手困難なことがわかったはずですから、怨恨説は早々と消えたはずです。」(それなのに 兵庫県警は)「怨恨説を信じて 疑わなかったから分析も後回しにしたのでしょう。」と書きました。

 ところが、兵庫県警 科学捜査研究所が 高砂市の家族の胃洗浄液を分析しても、メタミドホスは 検出されませんでした。そして、検出されたのは 脱毛剤として使われるチオグリコール酸という薬品でした。高砂市の家族は有機リン中毒ではなかったかもしれません。


2月1日付神戸新聞から引用。

 中国製ギョーザによる中毒で、一時入院した高砂市の家族三人から、中毒症状
 を起こした有機リン系の殺虫剤とは別に、強い毒性を持ち脱毛剤などに使われる化学物質も検出されていたことが三十一日、分かった。県生活衛生課によると、検出されたのは「チオグリコール酸」という化学物質。国内でも脱毛剤やパーマ液の成分に使われるが、食品衛生法に基づく食品添加物に認められていない。「かなり毒性が強く、食品からの検出は聞いたことがない」(県)という。(引用終わり)

 この記事からは「メタミドホスも検出されたけれども、チオグリコール酸も検出された」ように受け取れます。しかしながら、「胃洗浄液からはメタミドホスは検出されなかった。」と県警が県に伝えただろうことは県の発表資料の次の箇所から推定されます。

 「病因物質(疑い):メタミドホス※患者の胃洗浄液及び当該餃子の袋を検査し、当該餃子の袋のみから メタミドホスが検出された。」(1.30 兵庫県発表資料)

 兵庫県警は、警察庁の指示に従って県生活衛生課に対し、千葉県の発表に併せて30日に高砂市の事件について公表してくれるよう要請していました。その際、餃子の袋からメタミドホスが検出されたことを伝え、公表前に胃洗浄液の分析結果が間に合えば、配布資料を修正してくれるよう依頼していたものと思われます。その追記箇所が※印の部分に相当すると考えられます。※印の部分は、「兵庫県警の分析では、患者の胃洗浄液からメタミドホスは検出されなかった。」と県警から発表直前に聞かされたことを物語っています。胃洗浄液から検出されなかったから、病因物質も(疑い)と付記しなければならなかったのでしょう。

 神戸新聞の記者は県生活衛生課から、今回の食中毒問題を公表する直前に「チオグリコール酸が 検出された」と県警から 伝えられたとの 情報をキャッチして、「胃の洗浄液から検出されたことで、混入されたのがギョーザとは断定できないが、三人の共通した食材のギョーザに混入していた疑いが強い」(2.1神戸新聞)とのコメントまで引き出しています。その上で、「千葉県市川市の中毒では検出されていないことや、家族の中毒症状が典型的な有機リン系による神経症状を示していたことから、「中毒には関係ない」として公表を見送った。」(2.1 神戸新聞)と県の見解を確認しています。
 
 そして、神戸新聞の記者は次の言葉で締めくくっています。

 「全国で問題のギョーザを食べた消費者から体調不良があったとする訴えが相次いでおり、この物質との関連性が疑われる可能性も 出てきている。」(2.1神戸新聞)

 彼は「チオグリコール酸検出」というスクープに何かを感じたのだと思われます。だからこそ、というべきでしょうか。彼は「胃洗浄液からはメタミドホスは検出されなかった」という、もうひとつの重大情報を聞き逃して、「中毒症状を起こした有機リン系の殺虫剤とは別に、強い毒性を持ち脱毛剤などに使われる化学物質も検出されていた」(2.1 神戸新聞)と誤解しています。メタミドホスによる有機リン中毒との先入観があったからかもしれません。

 「胃洗浄液からチオグリコール酸検出」というニュースは全国紙には取り上げられませんでしたが、公安当局にとって、よほど不都合な事実だったようです。翌日の兵庫県警は支離滅裂な行動に出ました。なんと、「チオグリコール酸検出は胃洗浄液からではなくて、便からだ」というのです。(2.2 神戸新聞)県警は二日前に「胃洗浄液から」と兵庫県に伝えたばかりです。これは見解の相違とか、認識の問題などではありません。しかも、兵庫県警は訂正しようとしたわけでもなさそうです。チオグリコール酸は検便容器に使われているから事件とは無関係だと神戸新聞に話しただけです。なぜ、検便容器に使われていたら、胃洗浄液から検出されるのか? 神戸新聞の記者は当然思い浮かぶ疑問を県警にぶつけたのでしょう。すると、「県警科学捜査研究所が家族の便を調べた」との回答があったのです。県警は検便容器の話をもちだすにあたって、話の辻褄が合わないとは思い至らなかったのでしょうか? 

 以下2月2日付神戸新聞から引用。

 中国製冷凍ギョーザによる中毒に絡み、有機リン系殺虫剤「メタミドホス」が検出された高砂市の家族から 別の化学物質が 検出されていたが、兵庫県警は一日、この化学物質が検便時の容器に使用されており、「今回の中毒との関連は薄い」との見方を示した。県警によると、検出された物質は、脱毛剤やパーマ液の成分に使われる「チオグリコール酸」。便に含まれる細菌が死滅しないよう、あらかじめ保存容器に塗られている薬品に含まれているという。

 県警科学捜査研究所が家族の便を調べたところ、三人のうち一人から同物質が検出され、三十日に成分の特徴などを県の研究機関に問い合わせたという。兵庫県生活衛生課は「県警からは、便から検出されたという話は聞いていない。行政の連携のあり方も問われている。健康被害にかかわる情報提供を優先するのが行政の役割だ」と話している。(引用終わり)


 兵庫県はチオグリコール酸が「今回の中毒との関連は薄い」理由に「千葉県市川市の中毒では検出されていないことや、家族の中毒症状が典型的な有機リン系による神経症状を示していた」(2.1 神戸新聞)をあげていました。ところが、兵庫県警は翌々日に、「検出されたチオグリコール酸は今回の中毒との関連は薄い」と兵庫県と同じ立場でありながら、その理由に「チオグリコール酸は検便容器に使われているから」とわざわざ神戸新聞に記事の訂正を求めています。

 前日の発表内容については事前に打ち合わせていた兵庫県生活衛生課には、今回、事前の相談はなかったようです。前日の発表を一方的に県警に否定された県の面子は丸潰れです。「県警からは、便から検出されたという話は聞いていない。行政の連携のあり方も問われている。」とのコメントに兵庫県警への不快感がよく現れています。

 兵庫県警は支離滅裂というか、右往左往している姿が浮き彫りになっています。兵庫県警のこのうろたえぶりは、県警の意思で行動していないことを示している
ように思われます。

 この時点で兵庫県警は、この事件に関し、すでに警察庁の指令下にありました。警察庁が県警に「とにかくチオグリコール酸が事件に関係ないことを証明しろ」とでも命じた以外に、この兵庫県警の狼狽ぶりは説明がつきません。兵庫県警は警察庁の指示に基づき、千葉県警の発表にあわせて30日に兵庫県に記者会見してもらうよう話をつけ、自らは大急ぎで胃洗浄液の分析を終え、30日の発表に間に合わせたのです。

 ところが、胃洗浄液の分析が県の発表に間に合うとは警察庁の予定外の出来事だったのではないでしょうか? しかも、メタミドホスは検出されず、チオグリコール酸などという公安当局にとって予定外の物質が検出されたという事実がマスコミに流れてしまいました。その上で「全国で問題のギョーザを食べた消費者から体調不良があったとする訴えが相次いでおり、この物質との関連性が疑われる可能性も出てきている。」(2.1 神戸新聞)と指摘されることは、警察庁にとってとても不都合な事態だったと推定されます。

 チオグリコール酸はパーマ液の一成分です。パーマ液なら誰でも簡単に入手できます。もし、兵庫県警が事件発生直後に胃洗浄液を分析していて、最初からパーマ液による中毒事件だと判断していたとしたならば、県警が警察庁に指摘されるまで怨恨説にこだわり続けた理由も理解できます。もちろん、見込み捜査で怨恨説に傾いて しまっていたのかも しれません。どちらにしても、高砂市の事件はメタミドホスによる有機リン中毒事件ではなかった可能性がでてきました。

 兵庫県警は、チオグリコール酸検出という情報が地元紙に流れたことを警察庁から怒鳴りつけられたのではないでしょうか? だからそれ以降、袋からメタミドホス検出にこだわり続けました。2月2日に大阪府枚方市のスーパーから回収された餃子袋(6袋)の外側からメタミドホスを検出と発表し、さらに2月6日には、そのうちの2袋をダブルカウントするという偽装までして、「密封容器の内側からメタミドホスを検出」と発表しています。

 このように、なりふり構わず、ひたすら袋に注目してメタミドホスを検出したと発表し続ける兵庫県警の姿は、警察庁から「とにかくチオグリコール酸が事件に関係ないことを証明しろ」と命じられたと考えると、初めて理解できます。ということは、高砂市の事件がメタミドホスではなく、チオグリコール酸が関与する中毒事件であり、警察庁はそのことが明らかになることを極度に嫌っていたことを示しています。

「メタミドホスが中毒の原因」こそが、連日報道されていた「ますます製造段階での混入の疑いが強まった」というフレーズのほぼ唯一の根拠でした。その根拠が崩れることを警察庁が回避しようとし、事実を押し隠して兵庫県警に「原因は中国」となる根拠を要求していたと考えられるのです。

 中国の公安省と国家 品質監督 検査検疫総局は2月28日の記者会見で、

「日本の警察当局が日本国内での混入の可能性が低いと判断したことについて、 『時期尚早』であり、そうした見解を メディアに公表したことや、日本の警察当局に物証や鑑定結果を見たいと申し入れたが拒否されたことなどに対し非常に遺憾」

と日本側を批判
しました。これに対し、兵庫県の一家が中毒を起こした餃子のトレーから検出されたメタミドホスと不純物の分析結果も渡したとした上で、警察庁の吉村博人長官は「捜査に役立つだろうものはすべて提供している。理解できない。」と不快感を露にしています。(2.29 朝日新聞)

 兵庫県の発表では、メタミドホスが検出されたのは餃子の袋だったはずです。それが今度はトレーに変わっています。チオグリコール酸が検出されたのは当初、胃洗浄液でしたが2日後には県警が、便だったと勝手に変更しています。このように兵庫県警の発表はコロコロと変わっています。

 さらに、「中国側が提供を拒まれたとする物証については、立証のために不可欠とするならば 提供する考えを示した。」(2.29 朝日新聞)とのことですから、「すべて提供している。」という吉村長官の言葉とは違った対応をしていたことを警察庁自身が認めています。サンプルが何だったかさえあやふや
なのです。警察庁が物証を提供できないのも当然ではあります。

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産経新聞をはじめとして、中国わるもの論が、いまだにはびこっている。■しかし、北朝鮮の拉致被害者のDNA問題と同様、日本がわは、みずからの科学性を主張できない、実にデタラメな暗黒国家体制を露呈している。
■産経はもちろんとして、日本のメディアは、これらの事実があきらになって、否定できない時点がきたら、どうせ沈黙に終始して、風化をひたすらまつだけなのだろう。実に野蛮。隣国の野蛮をとやかくいえた義理ではない。
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コメント

農についてかんがえる全国的な集会に参加したのですが、差別主義者・岡田茂吉を自然農法創始者としてあがめる「特定非営利活動法人・秀明自然農法ネットワーク」という団体が出店していました。
なお、岡田茂吉の差別しそうについては以下のホームページか『護られた街』(仏教カルト研究所)23ページ以降をご覧ください。
(http://www.geocities.co.jp/Technopolis/9575/sabetu.html)

せっかくですので

匿名希望さま

■ご教示ありがとうございます。■実は、旧ブログでも、これらの普通名詞はでてまいりました。「神慈秀明会」関連記事
http://www.google.com/search?hl=ja&inlang=ja&ie=Shift_JIS&oe=Shift_JIS&q=%90_%8E%9C%8FG%96%BE%89%EF+site%3Ahttp%3A%2F%2Ftactac.blog.drecom.jp%2Farchive%2F&btnG=%8C%9F%8D%F5&lr=

■ちなみに、ウィキペディアには「神慈秀明会」の「秀明自然農法」という項目がちゃんとつくられています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%9E%E6%85%88%E7%A7%80%E6%98%8E%E4%BC%9A#.E7.A7.80.E6.98.8E.E8.87.AA.E7.84.B6.E8.BE.B2.E6.B3.95


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