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ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

日本版ポリティカルコンパス
政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

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学力低下妄想?(OECD生徒の学習到達度調査)

■国際的な学力テストによる結果比較で、世界のトップクラスからすべりおちたと、各紙おおさわぎのようである。■『読売』の記事から。

日本、数学応用力が10位 読解力は15位に
 経済協力開発機構(OECD)は4日、加盟国を中心とする57の国・地域の15歳男女計約40万人を対象にした2006年国際学習到達度調査(略称PISA)の結果を世界同時発表した。


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PISA

「ゆとり世代」の学力 理数系トップ級転落

 3回目の今回、日本は、すでに2位から6位に転落したことが明らかになっている「科学的応用力」に加え、「数学的応用力」が6位から10位へ、「読解力」も14位から15位へと全分野で順位を下げた。今回の対象は、詰め込み教育からの脱却を狙った「ゆとり教育」で育った世代で、日本が最も得意としてきた理数系で世界のトップレベルから転落したことは、今年度末に改定予定の次期学習指導要領に影響を与えそうだ。
 学習到達度調査は、教科を横断した学力をみるため「国語」「数学」「理科」といった従来の枠組みではなく、「読解力」「数学的応用力」「科学的応用力」の三つに分かれているのが特徴。00年から3年ごとに実施され、今回は「科学的応用力」に重点を置いた調査となった。

 日本での調査は昨年6~7月に行われ、小学6年から現在の学習指導要領(02年度実施)で学んでいる「ゆとり世代」の高校1年生約6000人(全国185校)が臨んだ。

 今回の結果で深刻なのは、前回までトップグループだった「数学的応用力」と「科学的応用力」が大きく落ち込んだ点。

 「数学的応用力」は、前回と共通出題の48問中40問で正答率が下回り、得点も前回の534点から523点に下がった。台湾が1位、香港が3位、韓国が4位とアジアの国や地域がトップグループをほぼ独占する中、日本は、1位だった前々回と比べて34点も下げた。

 先月29日に順位が公表された「科学的応用力」も前回、前々回ともに2位だったことと合わせ、日本が得意としてきた理数系の低迷が浮き彫りになった。

 同時に今回初めて実施された科学に関する意識調査でも、「科学について学ぶことに興味がある」との質問に、「そう思う」と答えた日本の生徒は50%で57の国・地域中52位、「理科の勉強は役立つ」との回答も42%、56位で、科学への関心や意欲の低さが、順位低下につながった可能性が高い。

 一方、「読解力」でも加盟国平均を500点に換算すると、日本は498点。1位の韓国とは58点差となるなど、韓国、フィンランドなどのトップグループに大きく引き離された。

 文部科学省は前回調査で、「読解力」が8位から14位になったことを受け、「我が国の学力は世界トップレベルではない」との認識を示し、「ゆとり教育」からの転換を目指す次期学習指導要領で、思考力・表現力など言語力の育成や、理数の授業時間増を盛り込む予定にしている。今回の結果について、文科省教育水準向上プロジェクトチームでは「まだ取り組み半ばだ」としている。

(2007年12月5日 読売新聞)

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ウィキペディアは、まだこの結果を反映した記述になっていないが、どうなるだろうね。
■いずれにせよ、つぎのような点が指摘可能なはず。それにふれないメディアは、なにか意図をかくしているか、大事な視点をおとしているか、どちらかになる。前者は悪質だし、後者も失格だね。

■①はっきりいって、順位の浮沈などどうでもいいはず。この手の比較は、全部国別対抗戦みたいな色彩で、各国が国威とか不安をつきあわせているだけのようにみえる。■問題は、同程度の問題が例年でているのか? そのなかで、平均点がどう推移したかだのはず。
■おなじ『読売』の別の表もはりつけておく(「考える力どう養成」)。
写真を拡大
PISA2

■②「これまで2回実施されたPISAで高い平均点を取ったフィンランドには、日本を含めた世界各国からの教育関連使節団が訪ねているが、当地で行われている教育手法は、日本では学力低下の原因と非難を受ける「総合的な学習の時間」と同じであるとの指摘もある」と、ウィキペディアにあるとおり、問題があるとすれば、効果をあげる実践ができていない点だろうとおもわれ、学習時間や教科内容の減少に全部責任転嫁するのが、まちがいなのは、あきらか。■むしろ韓国・、台湾・ホンコンなどと同様に、つめこみ教育国の先輩にあたるのに、おいこされたという、あせりしかみえてこない。■つめこみ教育をやっていなさそうな、フィンランドやカナダより点がとれないのはなぜか、韓国・、台湾・ホンコンみたいな競争空間を復活させることが得策なのか、冷静にアタマをひやすべきなんじゃないか?

■③順位問題で不可解というか、なにやらきなくさいナショナリズムを感じるのは、アメリカ・ドイツ・フランス・イギリスなどサミットの主軸である大国が日本よりすべて下位にあるようにみえる点。■まさか、これら4大国よりも、基礎科学とか特許とかで、日本がすべてうえとか、おもっているひといないよね?■いっちゃわるいが、これら国際比較の上位国は、ことごとく経済的な次元では小国だ。カナダが少々経済規模がおおきいとはいえ、東京都のGDPをすこしうわまわる程度。ほかは、東京よりちいさい経済規模でしかない。■別に、大国のエリート教育と格差社会がいいとはいわないし、マネるべきだとはおもわないが、これら新聞報道の主流をみるかぎり、「大国にはノーベル賞や特許などで全然かなわない(そのわりに、これらの国の平均点の不振は視界から不自然に除外される)わ、おいあげる中進国には知的柔軟性でおとる(ま、たしかに最頻値・中央値あたりはは石頭かもね)わで、将来が没落しかない。タイヘンだ。」といった、ナショナリスティックな悲鳴にしかきこえないんだね。

■④冷静にかんがえてみるに、思考過程を重視するとか、現実的な課題に適用する実践的な応用力をつちかうとか、権威ありそうな(もっともらしげな)論理のワナにひっかからないような慎重さ・批判精神をやしなうとか、そういった教育をわれわれがうけてきただろうか?■せいぜい、大学の卒業論文や大学院の報告などときに、指導教員や先輩たちから、やりこめられるといった経験ぐらいではないのか?■一見思考力をやしなっているようにみえる、小論文指導とか読解力トレーニングなどだって、所詮得点力をあげる、採点者にきにいられそうな、あるいは出題者の意図をくみとってイスとりゲームにかつための技法をチマチマならっているのが、平均像なんじゃないか? ■だって、中学高校の先生たち自身が、「思考過程…現実的な課題に適用する実践的な応用力…権威ありそうな(もっともらしげな)論理のワナにひっかからないような慎重さ・批判精神」をもちあわせた知性だったとは、おもえないんだよ。ふりかえってみるに。そういった先生が指導する公教育現場で、「基礎学力の充実」なんてスローガンがとびかったりしたら、こういった国際比較でふるわないのは、むしろ当然だとおもう。■というか、過去の好成績が、あまり信じられないね。


■数学とか理科・社会あたりの教材だって、かんがえさせるとか、視野をひろげようとか、実生活やメディアでふれた情報で浮上した課題をとくための実践的手段として意識されたトレーニングがおりこまれたいただろうか? ■数学教育の先生方にきいたみたい。統計学や確率論や論理学の初歩とか、数列あたり以外で、実生活に適用できる知識が教室でおしえられていますか? ■化学や生物の先生方にききたい。タバコやアルコールの依存症とか、薬理作用とかを冷静に位置づけるような基礎的知識を高校生にさずけていますか?■ほかにもいろいろあるけど、先日かいたみたいに、「吸い取り紙」みたいに吸収されてはずかしくない情報提供、実社会にでたときに、即戦力にならないまでも じわじわ やくだつ実感がわくような人類の英知の継承ができているだろうか?■ふりかえってみるに、入学試験対策のための自習も大半はしょーもなかったが、授業はそれ以上にくだらなかった気がする。後年コヤシになったなんて部分は、ごくわずかだよ。受験や授業に浪費させられた時間は、絶対にかえってこない。


●Googleニュース検索結果「OECD
●「国語教科書の思想
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コメント

以下、北海道新聞2007年12月4日号4ページより抜粋

「徳育」教科化を再検討
教育再生会議第3次報告 慎重論に危機感
政府の教育再生会議(野依良治座長)は三日夜、首相官邸で合同分科会を開き、道徳教育「徳育」の教科化を、年内にまとめる第三次報告で再び提言する方針を決めた。
(中略)
徳育の教科化は「規範意識の向上」を目指す安倍晋三前首相が積極的だった。しかし、学習指導要領を議論する中教審では「価値観の押しつけにつながる」などの異論が強く、同会議は「会議の存在意義が問われる事態だ」(委員)と危機感を強めていた。合同分科会はこのほか、第三次報告に「六・三・三・四制」の弾力化などを盛り込むことを確認した。

教育イデオロギー・能力主義・規範主義

貝枝五郎さま

■ありがとうございます。■「徳育」(http://www.google.co.jp/search?num=20&hl=ja&rls=GGLJ%2CGGLJ%3A2006-29%2CGGLJ%3Aja&q=%E2%80%9C%E5%BE%B3%E8%82%B2%E2%80%9D&btnG=%E6%A4%9C%E7%B4%A2&lr=lang_ja)ってのは、一見して やっかいそのものです。
■『「徳育」を知っていますか?』(http://xn--l5t974e.seesaa.net/)という、Googleで最上位に検索されるブログが、3件しか記事がないなんて、オタクな情報も、その異様さを象徴しているかも(笑)。■ウィキペディアの「道徳」の記述もなんだかなと(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%93%E5%BE%B3%E6%95%99%E8%82%B2)。
■また、ご教示ねがえれば、さいわいです。

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