プロフィール

ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

日本版ポリティカルコンパス
政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

前ブログ: 『タカマサのきまぐれ時評

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海兵隊の暴力体質は、綱紀粛正なんぞでは達成できない4

■「海兵隊の暴力体質は、綱紀粛正なんぞでは達成できない1」「」「」の続編。■直接には、「海兵隊の暴力体質は、綱紀粛正なんぞでは達成できない2」のつづき。

■重要な文献、堤未果『ルポ貧困大国アメリカ』の引用(シリーズ2でひいた部分の直後)をまたおこなう。■沖縄に長期駐留しつづける海兵隊の政治経済学的基盤だからだ。

 大学費用や医療保険と並んでもう一つ多くの高校生たちを惹き寄せる条件がある。国防総省の発表によると、2003年末の時点でアメリカ市民でない現役兵士の数は37401人。彼らの入隊理由は、2001年に起きた同時多発テロ以来、手続きが非常に困難になった市民権の取得だ。
 2005年に予備兵として入隊、2005年12月からイラクに派兵されたマリオ・ゴンザレスは、16歳でメキシコから家族とともに国境を越えて密入国してきた。地元の高校に通いながら家族と一緒にニューヨーク州ブロンクスにある、「プロジェクト」に住んでいたが、そこはトイレの水がしょっちゅうあふれ、夜はゴキブリやネズミが這いまわる環境だったという。失業中の両親と幼い兄弟たちを支えるために朝から晩まで働いていたマリオに絶えずまとわりついていた恐怖は、トラブルを起こしメキシコに強制送還されることだった。

 永住権を持っているものの、選挙権が付与される市民権を持っていないためにさまざまな理由で国に追い返された仲間は周りにたくさんいる。永住権程度ではまともな就職もままならない。2002年にブッシュ政権が発表した、入隊と引き換えに市民権を出すという新しい移民法成立は、当時17歳だったマリオにとって肩の荷がおりた瞬間だったという。
 「最寄りの米軍リクルート・ステーションに行って入隊の契約をしました。僕はアメリカの高校を卒業しているので市民権取得のための手続きをすぐに始めることができました。戦地に送られるのが怖くないといったら嘘になりますが、毎日次の食べ物を心配する暮らしを考えたらそれより悪くなることは想像できませんでした、それにイラクに行けば少なくとも三度の食事には確実にありつけますし」
〔pp.107-9〕
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■「不法入国しようが永住権がえられ、高校にも進学できるは、さすが移民国家アメリカ」と、ほめようとおもったが、内実はそうではないようだ。「永住権」(Permanent residency)といいながら、「犯罪を犯したり、一定期間を超えてその国から離れ」なくても「永住権を剥奪される場合がある」ようだ。■もともと、英語の“permanent”ってのは、「パーマ (permanent wave)…permanent press (ズボンなどの)パーマネントプレス…permanent tooth 永久歯」みたいに、“endless”(無限の, 永遠の)とは、やっぱりちがうわけだしな…。■ともかく、貧困と不安に、徹底的につけこむと。これが、世界の超大国にちて最富裕国の政府のやりくち(入国管理部門と軍のリクルーターとの「チームワーク」)だというのだから、あきれたものだ。巨万のとみは、どこにかくされているのだろう?
■「娑婆より隊内の三度のメシ」ってのは、戦前の貧農、とりわけ東北出身の次男坊・三男坊たちのセリフに酷似している。こういった、経済格差があるかぎり、リクルートは簡単だ。強制的な徴兵なんぞしなくたって、「メシがハラいっぱいくえるぞ」という、うたいモンクだけで、わかものを からめとることができるんだから。

●Wikipedia “Permanent residency


 2007年1月。アメリカ政府は新しい移民法を打ち出した。名前は「夢の法律2007(Dream Act 2007)。2002年の移民法をさらに改正した内容で、それまでは入隊と引き換えに市民権取得の手続きを始められるのは合法的な移民に限られていたが、これからはビザを持っていない不法移民にもそのチャンスが与えられるというものだ。
 国防総省の調査によると、毎年約8000人の非アメリカ市民が市民権取得と引き換えに入隊している。兵士不足に悩む軍にとって、国内に約75万人いる不法移民はまさに「宝の山」だ。それだけではない、政府にとって長年の悩みの種だった不法移民の問題も同時に解決することができる。
 ワシントンDCにあるシンクタンク「移民政策研究所」の見積もりによると、アメリカ国内にいる理想的兵役年齢(18~24歳)の不法移民数はおよそ28万人。「外交問題評議会」のマックス・ブートも、「兵士不足を埋めるために、アメリカは国外からもっと兵士を勧誘すべきだ」と発言している。
〔pp.109-10〕
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■おいおい、“dream”ってのは、「dream・world 幻想の世界; 眠り.」みたいな原義にもとづいた用法で、バカ正直に信じて応募するのは「dreamer(夢想する人物)」ってか?(苦笑) ■まるで、わざと 入国管理体制を適度に ユルめて不法入国を容認してしまうという、サジ加減をつづけるだけで、よりどりみどりの「消耗品」がみつくろえるってわけだ。これでは、たしかに やめられまい。


 2004年にサンタモニカにあるシンクタンク「ランド研究所」が行った調査によると、アメリカ国内の16~21歳のヒスパニック系男性45%、女性31%が「数年以内に入隊する意思」を示しており、これは同じ年齢層の白人男性24%、白人女性10%を大きく上回っている。
 しかも今回の改正法では条件を不法移民に限っているため、軍としても面倒なプロセスなしに即戦力を得ることができるしくみだ。
 保守派軍事アナリストであるトーマス・マックアイナニーは、不法移民の若者は、おそらく他の新兵よりも良質な人材になるだろうと予想する。
 「近年は人手不足からリクルートの対象もかなりレベルを下げていますが、この若者たちは教育と市民権という、のどから手が出るほど欲しいものを差し出してくれるこの国のために、素晴らしい愛国心と忍耐力を発揮してくれるでしょう。移民対策強化法案とセットで提案するのがポイントです。生きるか死ぬかというぎりぎりのラインに追いつめられた人間が出す底力がどれほどこの国に貢献するかは、火を見るよりも明らかですよ」(「ボストングローブ」紙、Boston Globe,July 16,2007)
 1973年に徴兵制を廃止し志願制に切り替えたアメリカで、進行する「経済的な徴兵制」が、目に見えない形で貧しい若者を飲み込んでゆく。
〔pp.110-1〕
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■要するに、ここに 「億万長者へのみち」といった「ビッグな アメリカン・ドリーム」とは異次元の、「ささやかだが 深刻な アメリカン・ドリーム」が膨大に 北米という空間にすいこまれつづけていること、そして「ドリームは ドリーム」なのであって、ご多分にモレず、「ハイリスク・ローリターン」。つまり、ヨーロッパ戦線での日系二世部隊や、ベトナム戦争当時の 「たまよけの黒人兵」同様、死のリスクをおかして、はじめて「一人前の市民権をあたえないでもないよ」という、ひどく バカにした「約束」にすがるしかない。そういった弱者を、いいように 搾取する構造が延々と何十年もくりかえされているということ。
■ここで、リクルートの戦果報告・合理性を得々とかたっている連中の論理をわすれないでおこう。連中の子孫が、後世、はずかしくてはずかしくてしかたがない時代がやってくるはずだ。それまで風化させないよう、ずっとずっと記銘しておく必要がある。■そうでなかったら、こんなペテン・詐欺にひっかかって、しんだり深刻な障碍をおわされたりした少数派の青年たちや家族・恋人たちが、うかばれないだろう。そうならなかったら、この卑劣漢たちの非道が風化・免罪され、詐欺の被害者たちは、「やられ損」じゃないか?■そんな理不尽がゆるされてはならない。


■今回の沖縄での暴行事件は、刑法の親告罪が適用されることで、被疑者は不起訴になった。■性暴力やセクハラは、被害者がセカンド・レイプ等、理不尽にも「不名誉」な心理へとおいこまれたりすることで、事実上「ねきねいり」し、事件化しない暗数が膨大に潜在化するだろうことは、関係者にはよくしられた構造だ〔「犯罪被害者と暗数への想像力」〕。■今回の事件の加害者も、「せいぜい なきねいりに おいこめる」と、タカをくくっていたのではないか? すくなくとも、パワハラ系の性暴力加害者は、そう計算してうごいているとしかおもえない〔「カルト集団「摂理」続報」〕。今回の加害者が どういった属性で、どういった性格の人物かにもよるが、軍事植民地にのりこんできた「植民者男性」にとっては、「駐留地=占領地」であり、そこの物品や人材は、自由に寸借できるものだとのカンちがいが作動しやすくなる。■そしてそれは、母国でしいたげられている層ほど、「抑圧移譲の法則」で、弱者イジメを隊内の部下か、現地住民に 攻撃をしがちということができる。■「本国だったらブタばこいきだが、植民地でなら治外法権だ」といった計算がなければ、これまでのおびただしい性暴力が説明つくまい。■「海兵隊員の駐留するまちに家族とくらす気になれない」と、米軍関係者自身がみとめるのは、映画『フルメタル・ジャケット』のように過酷な(というより、サディスティックで冷酷・暴力的な狂気にみちた)訓練空間の非人間性・男性性の問題もあるが、20歳前後の経済的最下層のわかものが集中的にリクルートされるという、集団の属性の問題が背景としてあるのではないか?
■こういった、アメリカ合州国という病的な国家体制(政治経済システム)の基盤のうえに、駐留米軍の暴力・犯罪・事故もあり、その徹底究明と改善要求がすすまないなら、被害者たちの苦痛は、ただ虚空にむなしくかきけされてしまうだろう。■われわれは、いいかげん、何十年こんなことを ゆるしてきてしまったのか?【つづくかもしれない】


●ウィキペディア「第442連隊戦闘団
●ウィキペディア「永住権
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コメント

『格付け洗脳とアメリカ支配の終わり』(ビジネス社)という本を読んでいるんですが、なんともはやすごいです。
基本的には昨今騒がれているサブプライムローンに関する内容で、アメリカ帝国の金融権力による支配がいかに卑怯であるかということなのですが、数年前に騒がれたエンロンを何倍にも拡大したような感じですので、規模が馬鹿でかいために基本的な内容がどうであれ無茶苦茶に巨大な不平等が世界にばらまかれたということです。
ちなみに、『円と日本経済の実力』(岩波ブックレット)という本が3月7日に出るそうなので、それを読むと今回の国際金融危機に対して日本政府や日銀がとるべき政策がわかるようなんですが…現在の政治体制がつづくかぎりは絶対に実現しないでしょうね。でもって現在の政治体制がひっくり返る予定もなさげだし。
軍隊と直接関係ない話ですみません。でも構造的な暴力という点で、根底ではつながっているんではないでしょうかね?

あ、そういえば『自然と人間』(㈱自然と人間社)の3月号には「偽装を重ねる『軍』のゆくえ」として日本軍(いわゆる「自衛隊」)のもたらす弊害が写真つきで書かれています。こっちの方が直接的に関連しそうなので、よかったら参考までにどうぞ。

陰謀論は、おおくがトンデモではありますが…

貝枝さま

■いつもありがとうございます。
■巨額の投資で利潤をあげる集団や、軍需関係者たちは、たがいにライバルでありながらも、ネットワーク化して、議会へのロビー活動や政府への影響力を維持しているとおもわれます。■「ながいものにまかれろ」式の国際関係哲学をもつ政官財関係者も、「とりあえずの苦境をしのぐ」式の ひよりみ戦略ではなくて、中長期的な方針をたててほしいものです。■まあ、関係者のみなさんは、「んなこと、わかっとるわい」というのが実感でしょうが、とてもそういったホンネを感じとれません。

私も所属していた旧軍の虐殺に関する裁判

お返事ありがとうございます。
私も所属していた(という設定を忘れかけてたわ)旧軍の虐殺に関する裁判について転載しますので、良かったら参考にしてくだされば幸いです。

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提訴のお知らせ

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沖縄戦「集団自決(強制集団死)」検定意見の取消など求め
下記の通り提訴します。

提訴後の記者会見には嶋伸欣(琉球大学教授)さんには、
も参加して頂き、違法な政治介入の実態を説明して頂きます。
ぜひ、お越しください!

3月7日(金)13:30
集合13:00 松山地裁 
記者会見 14:30 松山市民会館

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講演会のお知らせ

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検定は文科省の自作自演だった!
沖縄の闘いで実態が明らかに

沖縄戦「検定問題」 講演会
3月8日(土)13:30~
愛媛県女性総合センター視聴覚室
松山市山越町450 資料代 500円
講師 嶋伸欣(琉球大学教授)さん


文科省が削除強制
高校教科書日本史検定において、沖縄戦における住民の「集団自決(強制集団死)」
への軍の強制を示す記述に検定意見がつき、削除させられました。それは、文科省に
よる違法な政治介入による「自作自演」であったことが、沖縄の人々の闘いによって明
らかになりました。

文科省の説明のウソ
 今回もまた、これまでも文科省は、検定結果に対する内外の批判に対して
①検定基準に基づく適正かつ公正な検定
②学者・専門家等で構成される審議会の答申に基づく検定
と答え、検定内容に一切口出しできないと説明してきました。ところが、これは
「真っ赤なウソ」だったのです。

検定意見取消等を求めて提訴
今回明らかになった違法な検定意見の取消等を求めて松山地裁に提訴します(裏面参
照)。そこで、沖縄の住民として検定意見撤回の闘いにかかわり、また、横浜教科書
裁判原告であった嶋さんから、今回の沖縄の人々の闘の原点とは何なのか、明らか
になった違法な検定意見の実態等について話して頂きます。
ぜひ、お越しください!


******************************************
奥村悦夫
zxvt29@dokidoki.ne.jp

えひめ教科書裁判 HP
http://www.dokidoki.ne.jp/home2/zxvt29/index.htm
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文科省は「真理省」(『1984年』)である

■旧ブログでもかきましたが(http://www.google.com/search?hl=ja&inlang=ja&ie=Shift_JIS&oe=Shift_JIS&q=%90%5E%97%9D%8F%C8%81@%8C%9F%92%E8+site%3Ahttp%3A%2F%2Ftactac.blog.drecom.jp%2Farchive%2F&btnG=%8C%9F%8D%F5&lr=)、文科省は「真理省」(オーウェル『1984年』)なのだとおもいます。■保守政治家にあおられて、右傾化した論調でしかツッコミをいれられない体質、石原都政ほかのように、現場が右に暴走したときだけ不介入という恣意性、パターナリズムよろしく公教育を徹底的に規制してきたくせに、新自由主義優位とみるや、「ぬけがけ」志向を追認する ひよりみ姿勢…。■日本列島には、「公」が存在したことがないのかもしれません。

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