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ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

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政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

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生活保守主義としての「食の安全」意識とナショナリズム6

■前便の続報がでているので、とりあえず転載。

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世界の環境ホットニュース[GEN] 667号 08年03月01日
ご意見・投稿 → post_ende23@upken.jp

毒餃子事件報道を検証する【第6回】         

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毒餃子事件報道を検証する 原田 和明

第6回 誘導される世論(1)「針穴はなかった」報道

 毒物の正体について、報道に疑問がありましたが、その他にも大きな疑問が2つあります。

 ひとつは、兵庫県警が連日「○○からメタミドホスを検出」という発表を繰り返していますが、未だにその濃度を県警が発表していないのは なぜか? ということです。確かにときどき濃度が報道されていますので、誤解している人があるかもしれませんが、発表されている濃度はいずれも、輸入元や販売元が委託した民間検査機関による分析値で、兵庫県警は濃度について発表していないのです。

 今回の事件は被害者の症状から考えて、残留農薬というレベルとは桁違いに高濃度の毒物が混入していたはずです。そこへ、ただ「○○からメタミドホスを検出」という発表を繰り返しているだけでは、メタミドホスの濃度が残留農薬のレベルなのか、それとも故意あるいは事故による混入のレベルなのか、混同しかねません。

 もうひとつの疑問は、ジェイティフーズ社が自主回収すると発表した直後から、毒物の混入は、日本国内ではなく、中国の生産段階で入ったとする見解が報道されていますが、何を根拠に そう言えるのか? ということ。根拠が非常に希薄であるにもかかわらず、何度も聞かされるうちに信じてしまい、世論がある方向に誘導されているのではないかと心配です。

 例えば、1月31日の毎日新聞と朝日新聞を引用すると、

「両県警の調べでは、問題の餃子の包装紙には穴などはなかった。商品の外側から注射針などを使って混入した可能性は低く、中国での生産段階で入ったと考えるのが自然だ。推定できるのは、(1)原料の野菜に残留していた、(2)工場での製造過程で入った、の2ケースだ。千葉・兵庫両県警は薬物中毒事件として捜査を始めた。」(1.31毎日新聞)

「両県警によると、袋が破られたり、注射針で刺されたりした跡はなかったという。」(1.31朝日新聞)

 問題の餃子の包装紙とは既に被害が出ているように開封された後です。開封した側に注射針の跡があった可能性はどうして否定できるのでしょうか? あまりに杜撰な推量というしかありません。しかし、その傾向はさらに加速していきます。

「厚生労働省と警察庁は、中国での製造や包装の過程で農薬が混入したとの見方を強めている。兵庫県と千葉県で食中毒を引き起こした冷凍餃子は、その後の厚生労働省の調査で、ともに天津から船積みされたが、別の船便で川崎港と大阪港に輸送され、積込日も別だったとわかった。これらから日本国内で混入した可能性は低いとの推測がでている。」(2.1朝日新聞)

 問題の餃子の製品名と製造日は次の通りです。(1.30の記者会見)

12月28日、千葉市で発生・・・コープ手作りギョーザ(平成19.10.20製造)
1月5日、兵庫県高砂市で発生・・・ひとくちギョ-ザ(平成19.10.1製造)
1月22日、千葉県市川市で発生・・・コープ手作りギョーザ(平成19.10.20製造)

 千葉市と市川市とは近くであり、同じ千葉コープが扱っている商品ですから、同一製造日の同じ製品に毒物が入っていたからと言って製造段階で混入されたという根拠にはなりません。他には高砂市で事件が起きただけです。こちらは製造日も製品名も異なります。わずか2例をもってして、製造工場が同じという理由だけで中国で混入されたとみる根拠になりうるのでしょうか? この杜撰な推量を補完したのが、「穴はなかった」報道です。

「(警察当局は)ギョーザの包装には人為的な穴などの不審点は見当たらず、中国での製造、包装の過程で混入された疑いがあるとみている。」(2.1 朝日新聞)

 これが連日報道されると段々信じてしまうものなのでしょう。

「餃子の製造や管理に問題はなかったと記者会見で強調した中国・河北省の検疫当局や天洋食品(に対し)『徹底的に調査しての会見なのか。70%ぐらいは疑問』中毒被害にあった兵庫県高砂市の自営業男性(51)は2日夜、釈然としない思いを語った。」(2.3朝日新聞)

 しかし、その後、次々に中国製冷凍餃子の製品の袋に針穴が見つかって、中国国内での混入説が大きくぐらつきます。特に、兵庫県高砂市で中毒被害があった袋には直径3ミリの穴が見つかり、中のトレーにも直径1ミリの小さな穴が開いていた。袋とトレーの穴は、位置がほぼ一致。警察庁は「人為的に1本の棒で突き刺したような跡」とみている。」「高砂市の1袋は殺虫剤が内側に付着しており、穴から殺虫剤が混入された可能性も指摘された。」(2.10産経新聞)のです。これでは流通段階での毒物混入も十分ありうる話しになってしまいます。それにも関わらず、前週には「人為的な穴などの不審点は見当たらず」として、天洋食品内部犯行説を匂わせていたことにはまったく触れていません。このように製造段階混入説にはもともと根拠が乏しかったのです。

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■原田さんの詳細な分析をよむと、いつも既視感にとらわれるのだ。そして、その理由はひとつ。■政府当局や大企業やメディアが、実にあやしげな言動をくりかえし、そこでの自分たちの首尾一貫性などに一向に配慮していないらしい姿勢だ。かれらの大半は、基本的に厚顔無恥だ。政治家が公約を平然とほうりだすように(大阪府知事もそうだったね)、政府関係機関や、その発表をタレながすメディア、それにもたれかかる大企業は、こぞって はじしらずにも、言動をクルクルきりかえる。その矛盾を徹底追及する勢力もごくわずかなので、それをみこしたかのように、卑劣な、自己矛盾キャンペーンが展開される。圧倒的な情報配信力を動員してね。■そのうち大衆は混乱し、論点をわすれ、つぎの騒動に移り気して、社会問題は終息する。そのくりかえし。

■1960年代から、この構図は全然かわっていない。すくなくとも、毒物等のリスク問題ついては、ほとんどかわることなく、茶番劇が反復される。■リスク問題で直撃をうけて倒壊した会社もあるが、それは少数であり(株価がもどった公害企業の代表 石原産業、再三原発震災のリスクを露呈させる電力各社をみよ)、すくなくとも行政当局が信頼失墜によって責任者全員が引責辞任したりとかは、まずない。安倍前政権だって、リスク問題はたくさんかかえていたが、致命傷は、おのれの遺産相続がらみの脱税スキャンダルだった。■要するに、このくににおいて、市民の日常生活の安全がらみで、大企業や政権が破綻したり崩壊したりすることは、ほとんどない。■リスク発生源の大企業や、監督組織の政府は、ただひたすら、ポーズだけの陳謝・釈明をくりかえし、ときをまてば、風化という「神風」がふいてくれるのだ。■大企業や官僚・政治家たちは、この構図を熟知したうえで、まったくヒトをこバカにした態度に終始するのだとおもう。でもって、こいつらに バカにされっぱなしの市民は、そのほとんどが、その侮蔑にあたいする 認識能力なのだとおもう。■まあ、そういった愚劣さにとどまるように、公教育やメディアによる洗脳がくりかえされているのだとはおもうが、ナチズムや日本型ファシズム統治下の国民たちと同様、「だまされていた」論が通用するはずもなかろう。周囲の諸国民たちが「自業自得だ」と、あきれがおや、冷笑でもって遇するのは、当然だ。

■「木をみて、森をみず」「ながれをみて、大河をみず」
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