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ハラナ・タカマサ

Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

日本版ポリティカルコンパス
政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

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朝鮮学校が日本に存在する5つのメリット(金明秀)

■社会学者 金明秀氏による、秀逸なコラムを以前も紹介したが、「橋下府知事の発言をめぐる諸問題」(金明秀)および「帰化すればいい」という傲慢(金明秀)の続報。


朝鮮学校が日本に存在する5つのメリット
mskim (2010年7月29日 13:39) | コメント(12) | トラックバック(0)

 移民研究の分野には、「移民に対して偏見や悪感情が高揚するのはどういう場合か」という問題設定があります。ある国では移民が歓待されているのに対して、別の国では犯罪者同様に忌み嫌われている。その差はどこにあるのか、ということですね。

 いろいろな仮説が提唱され、様々な国で検証が行われていますが、多くの国の調査で統計的に有意な説明力を安定して示す仮説がいくつかあります。その一つは、「移民はこの国の役に立つ」と信じている人ほど移民に悪感情を持たない、というもの。逆にいえば、「移民はこの国の厄介者だ」と信じている人ほど移民の排斥に賛成する、という仮説です。

 リベラルなスタンスからは、「人のことをまるでモノのように《役に立つ》などと、いったい何さまなのだ」という倫理的反発を覚える方もいらっしゃるでしょう。しかし、例えば、こちら(不景気だからこその移民政策のススメ - My Life After MIT Sloan)のコメント欄をお読みいただくだけで、この仮説がどのような人々を説明しようとしているのか、お分かりいただけると思います。

 この仮説については、後日いくつかの文献を詳しく紹介する予定ですが、直接的には今回のテーマではありません。今回とりあげるのは朝鮮学校です。

 朝鮮学校といえば、チョゴリ切り裂き事件に象徴されるように、時として憎悪の対象となってきました。暴力を振るわないまでも、「独裁者崇拝を教える異常な学校」という認識を持つ人は少なくないようです。そうやって、朝鮮学校を「この国の厄介者だ」と思っている人々が少なからずいるかぎり、朝鮮学校が偏見や憎悪の対象から外れることは期待しにくいでしょう。しかし、今後とも在日コリアンが日本に定住していく以上、それは誰にとっても不幸なことだといえます。

 つまり、今回のテーマは、朝鮮学校が《日本の役に立っている》理由を整理してみよう、ということです。題して、「朝鮮学校が日本に存在する5つのメリット」。読者の皆さんは、この思考実験を経ることで、無償化排除問題などについて意見がよりポジティブな方向に変わるかどうかをそれぞれ自己検証してみてください。

 なお、この記事ではあえてマジョリティ視線に立って、パーソンズのAGIL図式を手掛かりに話を進めていきます。

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 まずは「適応(Adaptation)」から。これは、システムの外部に働きかけて必要な資源を調達するサブシステムのことで、国家レベルでいえば経済にあたります。日本経済に朝鮮学校が寄与していることは何か?


【メリットその1 韓国・朝鮮語話者の大量供給】

 朝鮮学校は韓国・朝鮮語話者を継続的に輩出しています。2000年からの韓流を支えたドラマや雑誌の翻訳は、そのほとんどが朝鮮学校出身者の手によるものです。韓流による経済効果は、朝鮮学校が支えたといっても過言ではありません。


【メリットその2 誕生圏経済のリクルート源】

 これは朝鮮学校というより在日コリアン全体にいえることですが、1980年代に入るまでは非常に厳しい就職差別があったため、学歴にかかわらず一般企業に勤めることは非常に困難でした。その結果、在日コリアンは自ら起業するケースが多かった。

 統計の取り方(「自営」の定義)によりますが、なんと在日コリアン男性の5割から6割が自営業主です。この比率は日本人男性の2倍以上。いかに自営業に追い込まれてきたかわかりますね。

 しかし、裏を返せば、自営業のノウハウと知識と人脈を持ち、ベンチャー起業のリスクを果敢にとりにいける人材を、朝鮮学校は大量供給しているともいえます。国家の庇護に頼らない自由で不羈の企業人を朝鮮学校は輩出してきたというわけです。

 日本にもグローバリズムが浸透しつつある中で、在日コリアンは貴重な生存戦略のモデルを提供してくれるかもしれませんよ。

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 次に、「目標達成(Goal attainment)」について考えてみましょう。これは、システム共通の目標に向かって外部に働きかけるサブシステムのこと。国家レベルでいえば政治(外交)にあたります。日本政治に朝鮮学校が寄与していることは何か?


【メリットその3 北朝鮮との外交カード】

 ときどき、北朝鮮の人権侵害を批判しながら、朝鮮学校を差別しようとする政治家がいます(例えば「橋下府知事の発言をめぐる諸問題」)。

 しかし、これはまったくナンセンスな話であって、こんな論理矛盾に満ちた主張をしているかぎり、日本政府の北朝鮮批判は国際社会で通用しません。事実、日本政府が行っている朝鮮学校に対する差別は、国連の諸機関で批判の対象となっており、北朝鮮が日本を批判する糸口になってしまっています。

 でも、裏を返せば、日本政府が朝鮮学校をきちんと処遇しさえすれば、人権外交上のポイントになりうるわけです。

 拉致問題以降、北朝鮮外交といえば「圧力をかけろ」の一辺倒で、実質的には、むしろ日本は外交カードを何も持っていない状態です。朝鮮学校の存在は、北朝鮮外交の閉塞状況を打破する重要なカードになりえます。

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 次は、「統合(Integration)」。これは、システム内部の利害を調整するサブシステム。国家レベルでいえば、共同体や司法がそれにあたります。日本の共同体や司法に朝鮮学校が寄与していることは何か?


【メリットその4 「民主主義の学校」の教材】

 A.トクヴィルやJ.ブライスの言葉を受けて、「地方自治は民主主義の学校である」と論じられることがありますね。そのココロは、「地域共同体という身近な環境で身近なテーマについて民主的に解決する訓練を積まないかぎり、国家という巨大な機構を民主的に運営することは難しい」ということです。

 その点、朝鮮学校は共同体内にある非常に身近な異文化集団です。これを安易に排斥しようとせず、利害を調整しながら上手に付き合うスキルを習得することができれば、日本の民主主義はきっと成熟の度合いを深めることでしょう。

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 最後は「潜在(Latency)」。 これは、シンボルによってモノゴトを意味づけることで、集団のパターン(◎◎らしさ)を維持するためのサブシステムです。少しわかりにくいですかね。文化を維持するサブシステムと言い換えてもかまいません。国家レベルでいえば、教育やマスメディアなどの社会化エージェントが相当します。


【メリットその5 カウンターカルチャーの供給基地】

 あえて人名を挙げるのは控えますが、日本を代表するような文化人には、在日コリアンが少なくありません。著名な文学賞を受賞した小説家、映画賞を受賞した監督、有名なアーティスト、等など。90年代には、「在日文学抜きにはもはや日本の文学を語ることはできなくなった」という声すらあったぐらいです。

 在日コリアンのハイブリッドな文化環境での生育経験や、マイノリティとしての被差別体験などが、日本人にとっての《あたりまえ》を揺るがすメッセージを生みだすためでしょう。1970年代以降、在日コリアンは、サブカルチャー、カウンターカルチャーの供給源であり続けてきました。

 ところで、それら在日コリアン文化人の多くが、朝鮮学校の経験者です。朝鮮学校は、いわば、日本におけるカウンターカルチャーの供給基地なのです。次の文学、次の芸術、次の映画が、いま、朝鮮学校で育っているのかもしれませんよ。

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■これは、学術的なウラづけはあっても、基本的に啓発キャンペーンの一環としての発信なわけだから、基本的に、なにも 問題がないとおもう。すくなくとも、ハラナのような存在にとっては、事実誤認とか偏向といった要素を確認できない。■というか、ハラナ個人の心理を正直にいわせてもらうなら、以上のエッセイに、事実誤認とか偏向をみてとろうとする層の 不勉強ぶりとか 無自覚なハラッサーたちの動機がすけてみえて、不愉快にさせられる。

■「これまで、いくつかの理由があって、どんなヘイトスピーチであろうとコメント欄への記入は許可してきましたが、しばらく許可制にしたいと思います」と、金明秀氏がコメント欄でことわっていることからすると、かなり ひどい民族憎悪がかきこまれたようなのだが、のこされているコメントも残念ながら 大半はレベルがひくい。■「日本に存在する5つのメリット」という表題での仮説の提示→「デメリット」しかおもいうかばないらしい日本人への再考の提案であることは、はっきりしている。なのに、バランスがとれていないだの、事実誤認にもとづいたイチャモンだの、わるいが ロクでもないのが、大半だ。「デメリット」しか、おもいかばず、全部廃校にすべきだといいだしかねない右派や、公的な助成金の拠出なんてとんでもない、などと、世界の非常識をはじない「保守派」が、この列島からたえないからこそ、「メリット」を仮説として提示しているわけだ。
■もちろん、所属集団がちがえば、おなじ現象が、メリット/デメリット双方にわかれてしまうという、零和ゲーム的な事象もあるだろう。しかし、金明秀氏は周到に、「あえてマジョリティ視線に立って、パーソンズのAGIL図式」の適用によって、仮説を提示している。■マジョリティ集団(ここでは、ヤマト系日本国籍者)のたちばからの、「メリット」の列挙(仮説)である以上、「メリットを語る際には通常デメリットも同時に語ると思う」といった、アタマのわるすぎる ツッコミ(これは、事実上「自爆」である)は、論外である。■マジョリティ集団にとっての、メリットの質・量と、デメリットの質・量を、双方列挙して、「メリットの量 << デメリットの量だから、質的な考慮をしても、わざわざ 公教育の一部として保護政策をとるのには反対」といった展開をこころみるしかない。■もちろん、クスリの副作用のように、どうみても「デメリット」が付随する事象もあるだろう。しかし、それも批判者がかんがえるべきことであって、「メリット」仮説の提案者に要求するのは、おかどちがいだ。おかどちがいであるという自覚がない点で、無自覚な差別者であり、提案者に対する単なるハラスメントなのである。■知的トレーニングとして当然付随する過程だとか、多数派の視野のせまさは宿命だなどいった、一般論で免責されるものではない。

■金先生も、啓発キャンペーンの一環として想定内のコメントばかりなのだろうが、おつかれさまというほかない。
■やはり、こういった多数派がかかえる防衛機制をどう解体していくか、真剣にかんがえないと、いけないようだ。大学院生にも こういったカンちがいが 大量にまぎれこんでいるだろうこと、在日コリアンとしてそだちながら、朝鮮学校バッシングに加担するような論理にとらわれていること、…。ことは、多数派だけではなくて、在日社会にまで、問題がひろがっているわけだ。
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テーマ : これでいいのか日本 - ジャンル : 政治・経済

タグ : ナショナリズム

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恨ハンを解いて、浄土を生きる』上映と金城実さん&西山正啓監督トーク

■『恨ハンを解いて、浄土を生きる』上映と金城実さん&西山正啓監督トーク
  (京都初上映!!!)

●日時:2011年2月6日(日)
    午後6時20分~『恨ハンを解いて、浄土を生きる』上映(85分)
    午後7時50分~金城実さん&西山正啓監督のお話
    お話の後に質疑応答・意見交流(予定)
     (午後9時10分頃終了予定) 
             
●会場:ひと・まち交流館京都 第5会議室(3階)[定員90名]
    河原町五条下る東側 市バス「河原町正面」下車すぐ
    京阪「清水五条」駅下車 徒歩8分      
    地下鉄烏丸線「五条」駅下車 徒歩10分      
  TEL:075ー354ー8711
 案内:http://www.hitomachi-kyoto.jp/access.html

●主催
・ピースムービーメント実行委員会

●問い合わせ先:TEL:090-2359-9278(松本)
        Eメール anc49871@nifty.com(山崎)

●参加費:1000円

●映画の紹介
「恨ハンを解いて、浄土を生きる」2010年/85分

「ゆんたんざ未来世」シリーズ第三弾は辺野古現地から始まり、チビチリガマ、恨(ハン)之碑、アメリカ本国でホームレスだったというメキシコ系米海兵隊員と彫刻家・金城実との交流、総理官邸前の抗議行動、県民総決起大会、6月23日沖縄慰霊の日に来沖した菅直人首相に抗議する人々、ラストは沖縄戦で亡くなった民間人の骨塚でもある「魂魄の塔」。沖縄の人たちは警備が物々しい式典会場から離れた「魂魄の塔」にやってくる。一ヵ月後に靖国裁判の結審を控えた金城実さんは参列者の前で怒りを込めて語る。「差別され抑圧された沖縄人、被差別部落、在日韓国・朝鮮人、障がい者。抑圧と差別を受けてきた歴史を引き継いできた、我々子孫というのは先人から受け継いだ抵抗の遺伝子が進化する。だから沖縄を苛めて苛めて、なお苛めると言うのだったら、私が死んだ後も子や孫たちが抵抗してゆく魂を進化させるのだということを、裁判官、靖国、国は、しかと心しておけということだ。」

【注】恨(ハン)とは、朝鮮民衆の被抑圧の歴史が培った苦難と孤立、絶望の集合的感情。同時に課せられた不当な仕打ち、不正義への奥深い正当な怒りであり、絶望の淵から新たな生を実現させる感情の営みを「恨解き(ハンプル)」という。決して怨嗟や復讐するという怨の感情ではない。

●西山正啓(にしやままさひろ)監督のプロフィール[トーク]
1948年山口県生まれ。86年から沖縄読谷村に滞在して「チビチリガマ世代を結ぶ平和の像」製作、強制集団死遺族の証言、読谷高校の卒業式で繰り広げられた「日の丸」強制に抵抗する高校生達の行動を映画「ゆんたんざ沖縄」に記録。2000年には「未来世を生きる~沖縄戦とチビチリガマ」を発表。代表作に「しがらきから吹いてくる風」「梅香里」「ぬちどぅ魂の声」「朋の時間~母たちの季節」「米軍再編・岩国の選択」「消えた鎮守の森」「貧者の一灯」(岩国シリーズ)三部作など。現在、「ゆんたんざ未来世~恨を解いて、浄土を生きる」シリーズを製作中。

●金城 実(きんじょうみのる)さんのプロフィール[トーク]
彫刻家。1939年沖縄県浜比嘉島生まれ。
京都外国語大学を卒業後、西宮市立西宮西高校、近大附属高校で英語を教えながら彫刻活動を始める。1971年「戦争と人間」全国キャラバン、1986年から沖縄読谷村の人々と協働で製作活動を開始。代表作「残波大獅子」「長崎平和の母子像」「チビチリガマ世代を結ぶ平和の像」「戦争と人間100Mレリーフ」。
他に「土の笑い」(筑摩書房)、「沖縄を彫る」(現代書館)、「民衆を彫る」( 解放出版社)など著書多数。「沖縄靖国訴訟」原告団共同代表、「琉球親鸞塾」代表、金城実アトリエ主宰。

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