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Author:ハラナ・タカマサ
     【原名高正】
誕生日:ニーチェ/フーコーと同日
職業 :サービス労働+情報生産

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政治的左右度:-7.6 
経済的左右度:-5.19
【位置 リベラル左派】

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生活保守主義としての「食の安全」意識とナショナリズム56=原田和明「宮崎口蹄疫騒動を検証する」第3回 偽装工作のルーツ

■「生活保守主義としての「食の安全」意識とナショナリズム54=原田和明「宮崎口蹄疫騒動を検証する」第1回 宮崎の家畜はなぜ殺される」「生活保守主義としての「食の安全」意識とナショナリズム55=原田和明「宮崎口蹄疫騒動を検証する」第2回 10年前の口蹄疫騒動」の続報。


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世界の環境ホットニュース[GEN] 754号 10年06月6日
……

         宮崎口蹄疫騒動を検証する(第3回)

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 宮崎口蹄疫騒動を検証する            原田 和明

第3回 偽装工作のルーツ

 2000年(平成12年)に「口蹄疫の患畜」と診断された牛は宮崎でも北海道でも症状はまったく見られませんでした。当時の診断根拠をたどっていくと、このときの騒動は、宮崎県の場合が誤診、その 1か月後に見つかった北海道の場合は、宮崎での誤診を隠すための捏造の疑いがあります。そして、北海道での捏造の手口が今回の騒動と同一であり、今度の官製パニックの原型が10年前の北海道にあったと推測されます。

 2000年に宮崎で「口蹄疫の患畜」と診断された牛について、動物衛生研究所九州支所 臨床ウイルス研究室長である津田知幸は「わが国に発生した口蹄疫の特徴と防疫の問題点」の中で、次のように報告しています。(以下引用)



 「宮崎県で最初に発生した口蹄疫は、従来の口蹄疫についての概念からも、近年アジア諸国で発生が認められていた口蹄疫とも大きく異なるものであった。臨床的には歯齦および鼻腔のびらんが認められ、一部の牛で舌下面にも小さなびらんが認められたものの、これらの部位に水疱形成は確認されておらず,蹄部での病変形成は全く認められなかった。」
(引用終わり)

 従って、2000年に宮崎県で発生したとされる口蹄疫はウイルスが検出されていない上に、症状も口蹄疫とはまったく異なることから、事実誤認(誤診)だった可能性が高いといわざるをえません。

 家畜衛生試験所(「家畜衛試」と略す。2001年より動物衛生研究所と改称)は、家畜衛試ニュースで検査結果を改ざんしていることから、宮崎で「口蹄疫発生」を宣言してしまったことは事実誤認だったことをその後まもなく認識したものと思われます。しかし、農家の保護よりも組織防衛を優先、「口蹄疫ではなかった」と訂正の発表をすることをせず、隠蔽工作に走ったと考えられます。

 このとき、家畜衛試が行ないそうな隠蔽工作は2つあります。宮崎での検査結果を偽装すること、もうひとつは、新たな口蹄疫発生箇所を捏造して、なぜ宮崎だけ?との不自然さを解消することです。「検査結果の偽装」は前回説明した通り、家畜衛試ニュースでエライザ検査とPCR検査を「陽性」と書き換えたことがわかっています。

 そして、「新たな口蹄疫発生箇所」に指名されたのは北海道本別町でした。北海道で口蹄疫 発見の経緯は「家畜衛試ニュース(2000年)No.103 P2~7」によると次の通りです。(以下引用)

 「一方、宮崎県の調査と並行して全国の疫学関連農家(宮崎県からの導入牛のいる農家、中国産輸入粗飼料を用いている農家など)について同様な調査が行われた。その結果、北海道本別町のD農場が農場隔離検査プログラムの対象となり、5月11日には抗体陽性牛2頭のプロバング材料から RT-PCR でO/JPN/2000株と同じ塩基配列を有する遺伝子断片を検出した。」(引用終わり)

 北海道の事例が捏造であることは、宮崎県の場合と同じ4つの検査を行なわず、わずかにPCR検査だけ(しかも1回だけ)しかしていないという診断手順のあからさまな手抜きが証拠です。こんな手抜きをすればバレてしまうではないかと思われますが、相互に矛盾しないデータを複数捏造するのはけっこう大変なのでしょう。ちなみに、北海道で「患畜」とされた牛も2頭ともまったく発症はしていませんでしたし、その後感染ルートも感染源も未解明のままです。
(2000.11.15衆院・農林水産委員会 山口わか子発言)

 こうしてみると、今、宮崎県で発生している「口蹄疫騒動」の原型(PCR検査だけで口蹄疫と断定)が、この北海道の捏造事案で生まれていたことがわかります。ただし、2000年の北海道と2010年の宮崎とで、異なる点もあります。2000年には「RT-PCRでO/JPN/2000株と同じ塩基配列を有する遺伝子断片を検出した。」(家畜衛試ニュース 2000年No.103)とあるように、PCR検査でウイルスの型が特定されているにも関わらず、2010年では、PCR検査で一件もウイルスの型が特定されていません。o型と唯一判定された最初の牛も「エライザ検査」の結果で、PCR検査ではありませんでした。このことは、今年の騒動ではPCR検査さえ行なわれていないのではないか?と私が考えている根拠となっています。

 もうひとつの相違点は、2000年のときは、PCR検査「陽性」だけで、当該牛は「患畜」と診断されていることです。(200.5.18参院・農林水産委員会)それに対し、今年の宮崎では同じPCR検査「陽性」でも「疑似患畜」との診断ですから、一貫性がありません。

 それにしても、「患畜」とされた牛の飼い主はとんだとばっちりを受けたものです。たまたま指名されてしまった北海道の農場では2頭が患畜、同居牛703頭が疑似患畜とされ、家畜衛試の判定ミスの尻拭いをさせられ、あわれにもすべて殺処分されてしまいました。しかも、この当時は殺処分、埋却費用がすべて農家の負担でした。(2000.11.15衆院・農林水産委員会 山口わか子発言)

 農水省も少しは申し訳ないとの気持ちがあったのでしょうか? 家畜伝染病予防法改正案では、殺処分は家畜防疫員が担当、埋却費用も国が負担するように改められました。(2000.11.15衆院・農林水産委員会)ただし、「口蹄疫」を診断するための検査方法についての取り決めはなく、家畜伝染病予防法第5条((監視伝染病の発生の状況等を把握するための検査等)に、「都道府県知事が農林水産省令で定める手続に従い、実施10日前までに公示する」とあるだけです。

 ところで、家畜衛試が偽装工作を繰り返している間に、新たなビジネスが立ち上がろうとしていました。口蹄疫ワクチンの国家備蓄です。農水省はワクチン接種には否定的ながら、備蓄は推進するという立場だったようです。家畜伝染病の騒動のたびに、国会議員は「ワクチンを打て」と要求、それに対し、農水省は「ワクチン接種には問題あり」と拒否するというやりとりが続いていますが、いつのまにか備蓄量が急増しています。

 農林水産省畜産局長・樋口久俊「農家の皆さんは、万一発生した場合の影響が心配だからワクチンを打つというお話がございますけれども、その反対側に、我慢をしないといけないことがあるわけでございます。一つは経済的負担でございます。これは、ワクチンを打つことによりまして、毎年毎年四十億円の負担をすることになるわけでございます。それから、国際的には、使用していない国、つまり、清浄国に対して輸入制限を主張できないということがあるわけでございます。(中略)ワクチンを使用しないでできるだけ蔓延を食いとめたいという形で私どもが努力しているということも、ひとつ御理解をちょうだいしたいと思います。」(2000.5.10衆院・農林水産委員会)

 樋口久俊はワクチンに否定的な立場かと思っていたら、その翌週の 2000年5月18日の参院・農林水産委員会で、ワクチンは極力使わないことが前提としながらも、400万ドーズ(400万頭分)の口蹄疫ワクチンをオランダ、ドイツ、フランスに発注したことを公表しています。400 万頭というのは、当時九州地区で飼育されていた牛、豚の総数で、それ以前にも20万頭分の口蹄疫ワクチンを備蓄していたことを認めています。

 口蹄疫ワクチンの備蓄が 始まったのは、平成9年(1997年)に台湾で口蹄疫騒動があってからで、このとき緊急輸入したのが始まりでした。(2000.5.22 参院・行政監視委員会)

 この時期には、脳梗塞で意識不明のまま入院中の小渕恵三(前首相)が 5月14日に順天堂病院で亡くなっています。小渕内閣に続き森喜郎内閣でも、膨大な補正予算が組まれましたから、使わないワクチンの大量購入といった無駄遣いはやりやすかったかもしれません。2000年の口蹄疫の型が「O/JPN/2000」と命名されていることから、このとき大量発注されたワクチンはO型だったのではないかと推測されますが、「O/JPN/2000」の名称からわかるように、宮崎のウイルスは 2000年に日本(JPN)で発見された「新型」のはずです。従来のワクチンで効果があるのでしょうか?

 口蹄疫ウイルスには7つのタイプ(O,A,C,Sat-1, Sat-2,Sat-3, Asia-1)があり、これら7つのタイプはさらに65以上のサブタイプに分けられています。ウイルスに複数の型があるのはインフルエンザと同じです。昨年の豚インフルエンザでは「新型」は従来の「季節性ワクチン」では効かないと言われていました。口蹄疫でもワクチンの問題点は共通のようです。(以下引用)

 「現在のワクチンには次のようないくつかの問題があります。口蹄疫ウイルスには7つの血清型があり、さらに多くのサブタイプがあるため、ワクチンは流行株に適合しなければ効果がありません。時折、これまでのワクチンが効果を示さない新しいタイプのウイルスが出現することがあります。流行株に合致しないとワクチン効果が期待できない点はインフルエンザの場合と同様です。」山内一也霊長類フォーラム:人獣共通感染症(第116回)4/24/01」日本獣医師会ホームページ

 効果を確認しないままに、400 万ドーズも発注してしまうとは驚きです。もともと使う気がなければ、効こうが効くまいが関心はないでしょうし、そもそも口蹄疫が発生していなかったならば、すべては虚構なわけですからどうでもいいことではありましょう。「新型インフルエンザワクチン」は保存期間 3年とされていましたが、口蹄疫ワクチンの保存可能期間はどのくらいなのでしょうか? 2010年の騒動で国内では初めて「ワクチン接種」が実行されましたが、実施前の備蓄量は70万ドーズと公表されています。これまで一体どれほどの口蹄疫ワクチンが捨てられてきたことでしょう。


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■「新型インフルエンザ騒動」という、WHOぐるみの巨大な虚構キャンペーンと、それに過剰反応した集団ヒステリーとは、規模がちがうかもしれないが、共通しているのは、薬効を確認しないままの国税の巨大支出と、大量廃棄、という構図。■どうみたって、輸入業者や国外の薬品メーカーが、カネもうけをはかったという構造と、それを「国難」のために「英断」をくだしたといった演出(=隠ぺい)があったとしかおもえない。
■どうも、変異に対応できないことを悪用した、ワクチン・ビジネスともいうべき 巨大な陰謀がはびこっているのではないか? そうだとすれば、タミフルをはじめとした、ヒト用の薬剤はもちろん、イギリスをはじめとする、「口蹄疫対策先進国」での騒動も、ありもしない リスクを でっちあげては、薬品メーカーが暴利をむさぼり、国税が浪費されるという、普遍的構造ができあがっているのかもしれない。
■もし、こういった茶番劇が、業界団体への あまくだり構造と、セットになっているのなら、官民あげての浪費構造というか、土建金融資本主義と同質の、薬品マフィア業界の暗躍ということになる。■そして もちろん、こういった構造に うすうすきづきながら、当局の発表をタレながしつづける、記者クラブ空間が維持されているなら、政官財報4極のユチャク構造ということになる。「自由主義」イデオロギーによって ねむりこけている大衆は、「ハイパー独裁」の被害者ということになる。
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タグ : ハイパー独裁 1984年 真理省 安全 食品

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