■『朝日新聞』2009/7/25朝刊(b3)の記事(連載の「あっと@でーた」)を転載。
幸せはどこからやってくる? 1人当たりの実質国内総生生産(GDP)は上昇しているのに、生活満足度となると、日本はここ20年ほぼ横ばいのまま。一方、GDPが高くなくてもハッピーな、満足度の高い国となると中南米諸国だ。

世界25カ国で一番、満足度が高いのはコロンビア。在日大使館は「ストレス発散の祭りも多く、自然も豊か。支えになる家族の絆も固い。いつも状況を良い方に考える」。
2位はメキシコ。在日大使館や専門家も「文化的な要因は大きい。国民も気さく」。家計満足度では1位で、主観的な幸福度も高い。
「満足を感じるかどうか、気のもちようが大きい」と国際調査を分担した電通総研担当者。日本だって、頑張って前向きな気持ちを持てば、気分だけでもハッピーに?(竹石涼子)-----------------------------------
■いわゆる「ポジティブ・シンキング」とやらを全否定はしない。しかし、「
幸福度は、個人の気分の問題」といった結論を みちびきだすのは、まずかろう。■経済的富裕化は、
幸福度の点で「あたまうち」になる(
“イースタリンの逆説”)だけでなく、
社会疫学などがあきらかにしてきたとおり、経済格差が 自尊心と健康度に深刻な影響をあたるのだから(
旧ブログ関連記事)。
■それと、日本のばあい、こんなに
満足度がたかいんだろうか? 各国で「平均値」をだすこと自体、意味があまりない可能性がある(「
幸福感」の集団間格差・属性間格差が反映されないというか、うちけしあってしまうからね)。それをさしひいても、周囲の人間たちが、「
幸福」そうには、みえないんだが…。■それと、中南米をもちあげすぎるのは、問題だとおもうぞ。たとえば、おなじみ「
社会実情データ図録」の統計は、どうだ?
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